店長日記

日常の食事にワインを

2015年10月14日

ワインと食事との相性について検証しました。
毎日の日本人の食卓にワインボトルが置かれるために、普段飲みワインと普段の食事の相性についていろいろ調べています。今回はクロアチアの白、イロチュキ、トラミナツ、グラシェヴィーナ プレミアム、フランス、カオールの赤、シャトー ポー ド ラングル カオールをテーマにしてみました。

シャトー ポー ド ラングル カオールはフランス、ボルドー南部のカオールで造られるワインでもともとボルドーのデイリー版ワインを目指して造られたワインが多かったのです。品種も以前は色調がほぼ漆黒でタンニンの骨格もしっかりしたタナ種などを中心でしたが、今のカオールはメルロ種、マルベック種とよりなめらかさを追求したスタイルに変わっています。このワインもヴィンテージは2011年ですが、抜栓直後はまだ果実味、アルコール分の揮発もまだまだ若々しく、ほんとうにぴちぴちした魚のようでした。
しかしながら時間の経過とともにタンニンの骨格は崩れることなく、果実味も落ち着いた様相を見せてきました。メルロ種のなめらかさとマルベック種のプルーンのような果実の凝縮感のバランスの良さが分かるようになってきました。

これは日本のデイリーな食卓で言うと赤いお肉との相性が良いと思いますが、醤油や出汁ベースの魚、野菜の煮つけでもイケます。この日は牛肉の切り落としとごぼうを焚いてみましたが煮詰めた醤油ベースのだしに溶け込んだ牛肉の脂が良い相性を見せました。

今度は白ワイン2種類です。
クロアチアのイロチュキ トラミナツとグラシェヴィーナ プレミアムです。
まずは、トラミナツですが、こちらの品種はもともとイタリア、アルトアディジェ地方で育てられたトラミナー種だとのことで、そのイメージで香をチェックしてみました。
確かにトラミナー種の甘っぽい凝縮した果実の香りが漂います。しかし、味わいはトラミナー種よりもより、シャープなミネラルときりっとした酸が目立ちました。トラミナー種はボリュームのある果実味が印象に残る味わいです。しかしトラミナツ種はクロアチアの土地から来るテロワール(地味)の影響が大きくその味わいを支配していると感じます。

グラシェヴィーナ プレミアムはグラシェヴィーナセレクテッドよりも果実が詰まっている印象ですが、やはり、テロワールの味わいがきちんと表現されています。味わいもより高貴な印象ですので大ぶりのグラスで試していただくことをお勧めいたします。

こちらの白は野菜の繊細な味わい、青さや苦味などとも良い相性がありますが、この季節の日本の食卓をイメージすると、さんまやいわしなどの青魚とあわせるのがいいと思いました。白身はもちろん、ワタのほろ苦さにもうまく寄り添います。
ぜひ、お試しください。


よろしくお願いいたします。


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