税抜き価格:¥2,880
生産地:ハンガリー トカイ
品種:ゼータ50%、クヴェースルー50%
容量:750ml
ワイナリーのオーナーであるマルタ・ヴィレ・バウムカウフは、ハンガリーの首都ブダペストに生まれ、2000年に亡くなったドイツ人の夫とともに、トカイ地方にワイナリーを持つことを長らく夢見てきました。そして社会主義の崩壊後の1991年、アバウインサントン村にセラーを入手。ここは商業の中心地でもあり、またブドウの栽培地域としても長らく評価されてきた、トカイ地域で第二の大きな町です。バウムカウフ夫妻の購入した古いセラーは、第二次大戦前に高品質のトカイワイン生産者として評価されてきた、フロリアン・ビリツキ(Florian Bilicki)が所有していました。が、ハンガリーがソヴィエト連邦の影響下にあった時期にワイナリーは閉業し、長らく使われていませんでした。
マルタたちは1991年、1haのブドウ畑からワイン造りを始めましたが、2012年には合計10haまで所有畑を拡げました。その中には、彼らのフラグシップにしてワイナリー名でもある、ペンディッツ(畑名)も含まれています。トラクターで入ることのできないテラス状の畑で、ユニークなワインができると、地元では評されてきました。げんに、1867年に編纂されたトカイワイン生産地域カタログでも、その特異性が言及されています。しかし、多くの手作業を要するため、ペンディッツは長い間耕作が放棄されていました。
醸造や栽培の勉強とは無縁なマルタたちでしたが、“実践から学ぶ”をモットーに、できることはなんでも試しました。2005年以降は除草剤や市販の肥料の使用をやめ、トカイ地域で最初にバイオロジック栽培の認証も取得。マルタによれば、後に受けたバイオダイナミック農法のデメター認証もまた、ハンガリーで最初とのことです。なお現在は、息子のシュテファンもワイン造りに参加しています。
醸造 6時間マセレーション。ハンガリアンオーク樽で12カ月間熟成。
別名トカイ山とも呼ばれる、トカイ地域のゼンプレーン山には、優良なオーク樫の森があり、ペンディッツで使用している樽はその木材を利用している。貴腐ブドウを使用しているが、房ごとの収穫で、アスー(貴腐ブドウ”粒”)での収穫ではない。樽熟成は短いが瓶詰め後の熟成に時間をかけてリリース。
ゼータ種はハンガリーのワイン用ぶどうで、フルミントとブービエの交配種である。1951年にハンガリーのトカイ・ヘギャルヤ地方に導入され、1990年に生産が許可された。以前はオレムスと呼ばれていたが、1999年にゼータに改名された。高糖度、早熟、ボトリティス菌に弱いという特長がある。
クヴェースルー種は実が大きいことから、「太ったぶどう」と言われ、ハンガリーの白ワイン用ぶどうとして古くから親しまれている品種です。フィロキセラ禍でほとんど絶滅してしまったが、トカイ、ルーマニアのトランシルバニア地方、モルダヴィア地方のコトナリに広がるぶどうである。ルーマニアではグラサとも呼ばれている。
お酒は20歳になってから。未成年者の飲酒は法律で禁じられています。