店長日記

画像: ボルドーではなく南西部。

ボルドーではなく南西部。

2017年06月15日

2017年06月15日 第三百十回配信
価格が高騰するボルドーワインはフランス国内でも購入を迷います。ボルドー、トゥールーズなどでデイリーワインはボルドーのAOCワインではなく、その周辺部の購入しやすいワインを選ぶ方が多いと思われます。
ボルドー周辺の安価なデイリーワインは以前、クオリティも高くなく、価格なりのアイテムでしたが近年はずいぶんとレベルアップしました。
ボルドー沿いを流れるドルドーニュ川上流にベルジュラックというワイン産地があります。
ぶどう品種もボルドー系の品種が使われています。しかしながら川の上流にあたることからボルドーのように大西洋の影響を受けにくい土地柄、ボルドーそのもののスタイルとは異なる味わいを見せてくれます。
このベルジュラックもスーパーマーケットでもよく見かける比較的軽い味わいの位置付けのワインでした。
このベルジュラックの隣にあるモンバジャックでも白の甘口貴腐ワインを造っていますがソーテルヌと同様にセミヨン、ソーヴィニョン、ミュスカデルが使われています。しかしソーテルヌよりもお買い得なワインが造られています。
これらのワインが造られているドルドーニュ県、ペリゴールといえばなんといってもフォアグラ。
日本のように高級ワインと合わせるのではなくこういったモンバジャック、ベルジュラックのワインと合わせて気軽に楽しまれています。
そういったデイリーワインの産地の中で1994年にヤン・ジェスタン氏がテロワールを活かしたワイン造りをスタートさせます。シャトー・ヴァリを購入、畑、醸造の再構築にあたります。
2009年あたりまでに完全にビオディナミに転換しました。
実際に試飲をしてみるときれいな果実味をしっかり感じる。柔らかい酸がある。試飲前にはボルドーの延長線上としてベルジュラックを捉えていたがミネラルも感じます。むしろ逆側のカオール、ガスコーニュのイメージを感じます。ジビエや、アニュのよりもビーフのステーキ、ホルモン、ハンバーグなど肉の脂を楽しむ食事にあわせたくなりました。
シャトーヴァリ ベルジュラック ルージュ
http://aquavitae.ocnk.net/product/620
以上

よろしくお願いいたします。
Aqua Vitae
河合吾朗


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