店長日記

画像: フランス新着 緯度は高いが・・・

フランス新着 緯度は高いが・・・

2020年10月28日

ヨーロッパでも温暖化傾向にある気候変動はワイン造りに変化を与えます。
特にフランス北部のシャンパーニュ、アルザス、ロワールなどの比較的涼しい気候にある畑の微妙な変化、できる葡萄の味わい。さらに北部に伸びる栽培地域など近年はその変化が目に見えるようになってきました。
フランス北東部、ドイツとの国境付近にあるアルザス・ロレーヌ地域は昔からワインの銘醸地の一つとして知られ、グランクリュは50を超えるリュー・ディー(区画)を数えます。
アルザス地方での葡萄栽培は標高の高いところにぶどう畑が広がるものの、周辺地域と比較して、昼夜の温度差が大きいのが特徴です。また、ヴォージュ山脈をはじめとして、周囲を高い山脈に囲まれているため、雨雲がストップされて、降雨量は少なめ。乾燥した気候で太陽の日差しにも恵まれているため、ぶどうがよく育ちます。筆者の体験でも8月のストラスブールやコルマールは昼間の暑さがかなりこたえたことや、朝は山に霧がたちこめることもよく見ることがありました。
ここでつくられるスパークリングワイン、クレマン ダルザスは面白い存在です。
シャンパーニュ方式の瓶内二次発酵を利用して完成に至るスパークリングワインが名乗ることを認められたAOCが「クレマン ダルザス」と言われます。
そのワインは主にピノブランからつくられ、他にもピノグリ、ピノノワール、リースリング、シャルドネなども利用されています。
ぶどう収穫期の最も早い段階で摘んだぶどうを使ってつくることから、果実のフレッシュさや、爽やかな香りをしっかりと伝えられます。
シャンパーニュと比較するとアルコール度数を低めに設定しているため、まろやかな味わいの辛口で前菜からメインまで、アルザスではドイツのイメージのシュークルート、バッコフ、パスタのシュペッツレがあり、フォアグラの名産地でもあり、そんな中で普段使いのスパークリングワインとして楽しまれています。
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