店長日記
移り行く銘醸地
2020年09月10日
ブルゴーニュ地方のワインというのはどこからどこまでの地域で作られるワインのことをさすのでしょうか?
その解釈はまちまちで、南部のボジョレー地区やリヨン地区、北部のシャブリ地区はどうでしょうか?ではシャブリを含むヨンヌ県はどうでしょうか?
ワインの産地名(AOC)上の「ブルゴーニュ」は、ブルゴーニュ地域圏のコート・ドール県に属すコート・ド・ニュイ、オート・コート・ド・ニュイ、コート・ド・ボーヌ、オート・コート・ド・ボーヌ、ソーヌ=エ=ロワール県に属すコート・シャロネーズ、マコネー、ローヌ県のボジョレー、さらにその遥か西方に位置するヨンヌ県のシャブリの8つの地区から成る、とされ、ブルゴーニュ地域圏の中心都市ディジョンから、ソーヌ川の下流、南のリヨンに至るまでの地域は、ブルゴーニュのワイン街道と呼ばれる道路があり、AOCの法律やイメージはこんな感じでしょうか。
しかしながら昨今の気候変動などの原因からそのクオリティを追求し、これまであまり注目されなかったエリアでのぶどう栽培を開拓しようとする生産者も多くみられるようになりました。
今回はその中でもディジョンの西、シャブリやオーセールの南にあるヴェズレのワインを紹介しますが、日本の中ではヴェズレはどれくらい知名度があるでしょうか?あまりないと思われます。
この生産者、ラ クロワ モンジョワは栽培農家を営み、農学者でもあるソフィーと、醸造家のマチューという、若き二人によって2009年に設立されました。若い夫婦には銘醸地の土地の購入も厳しく、将来を考えるとこのブルゴーニュ北部の知られざる土地を探しあててチャレンジするにふさわしい土地だったといえるでしょう。
彼らは当時、「まるで小さなコルトンの丘のような形状でした。 方位、 樹齢、 状態、 完璧に手入れされた畑。 ここだ!と直感で購入した」と語っています。
この地は19世紀にフィロキセラの被害を受けるまではシャブリに並ぶ、一大生産地だったのですが、その後縮小され、そのほとんどがぶどう農家として協同組合にぶどうを売って生計を立てているのが現状だったそうです。
彼らはこの土地は貝殻などを含む石灰質粘土土壌であることを見てシャルドネの生産に特化し、ピノノワールは北部にあるイランシーで別の友人の農家の助けを借りて作っているそうです。
純粋にいいぶどう、いいワインを造りたいと考えるこの小さい家族経営の造り出すワインにはきらりと光る可能性を試飲すると感じます。
こういう流れを見ると、近い将来にはブルゴーニュやアルザスのさらに北、ロレーヌやメス、ナンシーなどのグラン・テスト地域やベルギーなどでも優秀な生産者が出てくるような可能性を感じさせますね。まるで遊牧民の様なぶどう生産者も出てくるかもしれません。
https://aquavitae.ocnk.net/product-list/44
よろしくお願いいたします。
その解釈はまちまちで、南部のボジョレー地区やリヨン地区、北部のシャブリ地区はどうでしょうか?ではシャブリを含むヨンヌ県はどうでしょうか?
ワインの産地名(AOC)上の「ブルゴーニュ」は、ブルゴーニュ地域圏のコート・ドール県に属すコート・ド・ニュイ、オート・コート・ド・ニュイ、コート・ド・ボーヌ、オート・コート・ド・ボーヌ、ソーヌ=エ=ロワール県に属すコート・シャロネーズ、マコネー、ローヌ県のボジョレー、さらにその遥か西方に位置するヨンヌ県のシャブリの8つの地区から成る、とされ、ブルゴーニュ地域圏の中心都市ディジョンから、ソーヌ川の下流、南のリヨンに至るまでの地域は、ブルゴーニュのワイン街道と呼ばれる道路があり、AOCの法律やイメージはこんな感じでしょうか。
しかしながら昨今の気候変動などの原因からそのクオリティを追求し、これまであまり注目されなかったエリアでのぶどう栽培を開拓しようとする生産者も多くみられるようになりました。
今回はその中でもディジョンの西、シャブリやオーセールの南にあるヴェズレのワインを紹介しますが、日本の中ではヴェズレはどれくらい知名度があるでしょうか?あまりないと思われます。
この生産者、ラ クロワ モンジョワは栽培農家を営み、農学者でもあるソフィーと、醸造家のマチューという、若き二人によって2009年に設立されました。若い夫婦には銘醸地の土地の購入も厳しく、将来を考えるとこのブルゴーニュ北部の知られざる土地を探しあててチャレンジするにふさわしい土地だったといえるでしょう。
彼らは当時、「まるで小さなコルトンの丘のような形状でした。 方位、 樹齢、 状態、 完璧に手入れされた畑。 ここだ!と直感で購入した」と語っています。
この地は19世紀にフィロキセラの被害を受けるまではシャブリに並ぶ、一大生産地だったのですが、その後縮小され、そのほとんどがぶどう農家として協同組合にぶどうを売って生計を立てているのが現状だったそうです。
彼らはこの土地は貝殻などを含む石灰質粘土土壌であることを見てシャルドネの生産に特化し、ピノノワールは北部にあるイランシーで別の友人の農家の助けを借りて作っているそうです。
純粋にいいぶどう、いいワインを造りたいと考えるこの小さい家族経営の造り出すワインにはきらりと光る可能性を試飲すると感じます。
こういう流れを見ると、近い将来にはブルゴーニュやアルザスのさらに北、ロレーヌやメス、ナンシーなどのグラン・テスト地域やベルギーなどでも優秀な生産者が出てくるような可能性を感じさせますね。まるで遊牧民の様なぶどう生産者も出てくるかもしれません。
https://aquavitae.ocnk.net/product-list/44
よろしくお願いいたします。