宗派を越えてますよ。

今日、明日、みなさまはクリスマスパーティで盛り上がる日で、今頃はその準備に追われていることと思います。
日本の一般的なクリスマスは宗教的な意味はなく、一年の労をねぎらったり、プレゼント交換するパーティですが、本来、イエス・キリストの降誕を祝うミサですから宗教的な儀式ですね。
キリスト教の宗派の中でも正教会などグレゴリオ暦は1月7日にミサを行うところもあるようですね。
その中でもワインに関連するのは聖餐の儀式ですが、起源は良く知られている最後の晩餐を意味します。聖変化と言われるパンとワインがキリストの体や血に変わることからその聖体を皆で分け合うというのが儀式の流れになっています。
これは杯から飲むか、パンに浸して食べるか宗派によっていろいろとやり方があるようです。
話は変わって、先日、浄土真宗のお坊さんの法話を聞いた時、お供え物はどうすればいいのかというくだりのお話がありました。食べ物や飲み物のお供え物はお供えして、手を合わせたらすぐに食べてくださいとのことでした。いつまでも置いておくと食べられなくなり、勿体ないので、ということでした。
ふーん、どこの国でもすぐに食べたり飲んだりするのだなあ、と単純に考えておりました。
気になった筆者は世界三大宗教の一つと言われるイスラム教はどうか、知人に聞いてみました。
もちろん、クリスマスはないですが、年明けから春先にノウルーズという春を迎えるお祭りがあるそうです。もともとはゾロアスター教の新年のお祝いで、イランを始め中央アジアでそれぞれ暦が違うので行われる日が違うようですが、イランはハフト・スィーン、つまり直訳すると「7つのS」と呼ばれるものを集めて祝う儀礼があるそうで、リンゴ(sib)、ニンニク(sir)、酢(serke)、センジェド(senjed ななかまど)、スーマック(somaq、漆の実)、ソンボル(sonbol 小麦の穂)、サマヌー(samanu、麦焦がしプディング)を食べる習慣があるということです。
場所や宗教が変わってもお供えしたものをみんなで分け合って食べ、みんなが幸せを感じることには変わりないのですね。
これからワインで乾杯する機会が増えると思いますが、ぜひみんなでお楽しみ下さい。そして飲み過ぎには注意してください。