2017年6月

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アルザスワイン街道の季節
暑い季節になるとアルザスワイン街道飲み放題ツアーを思い出します。
実はフランスのアルザス地方は年間晴天日数が地中海沿いのペルピニャンに続いて2番目だそうです。
夏も山脈に雲がストップされて北緯が高いにもかかわらず熱くなります。
そんなフランス東部のヴォージュ山脈沿い、ストラスブールから南部のコルマールまで朝、バスで出発していろいろなワイナリー、レストラン、畑を巡りながら各村でワインを試飲していきます。
ゲルマン系の風景らしい切妻づくりの家々には窓に鉢植えのお花が飾られ、私たち観光客を迎えてくれます。
そんな中で一日試飲試食を続け、風光明媚な畑を巡っていくと一日頭がからっぽになります。
そのツアーでは時々ワイナリーのご主人がとっておきの飲み頃白ワインをふるまってくれることがあります。
今回紹介するワインを飲むとそれを思い出しました。
ロリー ガスマン リースリング ド ローシュヴィール キュヴェ イヴ 2005
http://aquavitae.ocnk.net/product/624
落ち着いた酸ときれいな果実がほんのり甘く、暑い中、ウチにたどり着くと最初にこの冷えた一杯を飲むことで疲れが癒されます。
もちろん、食事を邪魔しない甘さなのでスパイシーな食事にもよく合うのです。
ストラスブールでもテラスでの食事が楽しい季節、アルザスワインの季節です。
よろしくお願いいたします。

暑い夏が来ました。冷えたリースリングあります。
ワインの試飲会に参加して新しいアイテムについて勉強、探求を続けております。
この時期になりますと、冷たい白ワインをすっきり飲みたくなります。これで食欲不振も防げるかもしれません。
特に今回注目しているのはリースリング。
今回試したリースリングはオーストラリアが中心でしたが、ここで注目したいのはオーストラリアは一つの国ではありますが、移住してきた人々のオリジンは様々。それだけにぶどう産地のエリアに様々な食文化のオマージュが入ってきます。
英国系、ゲルマン系、イタリア、ポルトガル、そのスタイルは様々です。
リースリングはヨーロッパではアルザス、ドイツ、オーストリアが中心ですがそのスタイルがオーストラリアのぶどう産地に継承されているように思えます。
同じ葡萄でも人の思惑でこれほどスタイルが変わるとは、もちろん環境も影響を与えていることはまちがいないですが、どこにぶどうの樹を植えるかというプランニングも人によるものなのです。
今回試したアイテムは
ルーウィンエステート アートシリーズ リースリング 西オーストラリア マーガレットリヴァー ¥2720
レモンなどの柑橘系を思わせ、メインディッシュでも前菜でも、食材に柑橘をかけて食べるイメージで楽しめます。

トイスナー エンプレス イーデンヴァレー リースリング ¥2130
イーデンヴァレーらしい果実の厚みを感じます。商品名のエンプレスは女帝の意味ですがまさしく存在感を感じさせる味わいです。

ブルックス リースリング ウィラメットヴァレー ¥2890
アメリカのオレゴン州、この地域の特徴と言えるリンゴ、⽩桃、洋ナシの果実味がタイトに引き締まり、ドライで、切れ味のある味わい

チュヘイラム スリーヴィンヤード リースリング ウィラメットヴァレー ¥3230
アメリカのオレゴン州、ドライながら糖度を感じ、ジューシーさが質感に感じとれる。完熟リンゴ、ライムオイル、白桃の風味を快活な酸が縁取り、フレッシュで、上品にまとまりがある。

フランクランド エステート リースリング ¥2980
西オーストラリア、フランクランドリヴァーは石灰質土壌の特性がワインにきれいに反映します。

コヤマ タソックステラスヴィンヤード リースリング ¥3400
ニュージーランド、ワイパラヴァレーもこのあたりではめずらしい石灰質土壌。残糖度も高いが酸とのバランスが良いので食後の穏やかな時間にゆっくりやるのにおすすめアイテムです。

よろしくお願いいたします。
Aqua Vitae
河合吾朗
暑い夏が来ました。プロセッコ始めました!
初めてそのワインと出会ったのは試飲会でのことでした。暑い日に会場に入って受付を済ませフロアに入ると氷水の中につけられた一本のボトル。
イタリアはヴェネツィアから北に行ったトレヴィーゾという町からさらに北へ行くとコネリアーノの丘がありその丘の向こう側にそのカンティーナはあります。そこではプロセッコというスパークリングワインが造られています。近年は自然派志向の生産者が増えて味わいにもその変化が見られます。ここもその傾向と同じくして自然回帰、原点回帰を目指した農業を行っています。
会場についたばかりで喉が渇いたところにそのソフトなフルーツときれいな酸が入ってくると、筆者はもうやられてしまいました。
プロセッコを食前に飲むのに意味はない。仕事が終わって体が素直に欲しているのだと痛感します。
ブリュットの表記であるが常に柔らかい甘さと酸のバランスが良い。
サラミや生ハムなどの固い脂が食べたくなる。そしてさらにその脂を流すためにもう一杯飲みたくなる。
日常の中で不思議な感覚に落ちる瞬間を体験しました。
この体験をぜひ共有したい皆様へお勧めの一本です。
ボルゴ アンティコ コネリアーノ ヴァルドッヴィアデーネ プロセッコ スペリオーレ ミレジマート ブリュット 2015
http://aquavitae.ocnk.net/product/621

よろしくお願いいたします。
Aqua Vitae
河合吾朗
ボルドーではなく南西部。
2017年06月15日 第三百十回配信
価格が高騰するボルドーワインはフランス国内でも購入を迷います。ボルドー、トゥールーズなどでデイリーワインはボルドーのAOCワインではなく、その周辺部の購入しやすいワインを選ぶ方が多いと思われます。
ボルドー周辺の安価なデイリーワインは以前、クオリティも高くなく、価格なりのアイテムでしたが近年はずいぶんとレベルアップしました。
ボルドー沿いを流れるドルドーニュ川上流にベルジュラックというワイン産地があります。
ぶどう品種もボルドー系の品種が使われています。しかしながら川の上流にあたることからボルドーのように大西洋の影響を受けにくい土地柄、ボルドーそのもののスタイルとは異なる味わいを見せてくれます。
このベルジュラックもスーパーマーケットでもよく見かける比較的軽い味わいの位置付けのワインでした。
このベルジュラックの隣にあるモンバジャックでも白の甘口貴腐ワインを造っていますがソーテルヌと同様にセミヨン、ソーヴィニョン、ミュスカデルが使われています。しかしソーテルヌよりもお買い得なワインが造られています。
これらのワインが造られているドルドーニュ県、ペリゴールといえばなんといってもフォアグラ。
日本のように高級ワインと合わせるのではなくこういったモンバジャック、ベルジュラックのワインと合わせて気軽に楽しまれています。
そういったデイリーワインの産地の中で1994年にヤン・ジェスタン氏がテロワールを活かしたワイン造りをスタートさせます。シャトー・ヴァリを購入、畑、醸造の再構築にあたります。
2009年あたりまでに完全にビオディナミに転換しました。
実際に試飲をしてみるときれいな果実味をしっかり感じる。柔らかい酸がある。試飲前にはボルドーの延長線上としてベルジュラックを捉えていたがミネラルも感じます。むしろ逆側のカオール、ガスコーニュのイメージを感じます。ジビエや、アニュのよりもビーフのステーキ、ホルモン、ハンバーグなど肉の脂を楽しむ食事にあわせたくなりました。
シャトーヴァリ ベルジュラック ルージュ
http://aquavitae.ocnk.net/product/620
以上

よろしくお願いいたします。
Aqua Vitae
河合吾朗
贈り物の発送承ります。
当店ではお中元、プレゼントなどのラッピング、全国発送を行っております。
受け取ったら喜ばれるワイン、印象深いラベル、お誕生日や記念日のヴィンテージなど様々な国の様々なモチーフ、それぞれの造り手のイメージのワインをご用意しています。
ご依頼の際にご予算、味わい、ラベルのデザイン、ワイン、生産者のバックボーンのストーリーなどアドバイスさせていただきます。
BBQなどアウトドアでのお食事の際にも目的地に発送することもできます。
贈り物をご検討のみなさま、ご連絡、ご相談お待ちしております!