2017年8月

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ウクライナの肥沃な大地から産まれる
ソビエト連邦、ロシアの陰に隠れていたウクライナが1991年に独立したが紀元前10世紀からスキタイをはじめ様々な民族が通り過ぎていきました。
それは自然と肥沃な大地に恵まれた環境がベースにあったからです。農業国として有名なフランスの耕作面積が2倍もあり、ヨーロッパの穀倉地帯という肩書だけでなく、将来の食糧危機を救う国としても予想されています。
また15世紀からこの地を支配したコサックの逸話でも辺境の土地という語源でもあるといわれるウクライナの地はかなり魅力的な土地であったようです。
16世紀の文献でもこの肥えた土壌は他の土地の100倍の収穫があり、畑で鍬を忘れて3~4日放置すると成長する草に隠れて見失ってしまう。ミツバチが古木だけでなく洞穴にも蜜をためるため、蜜の泉ができる。
刀を川の水に立てるとあまりに魚が多いため刀が垂直のままになっている。春には野鳥の卵で野山があふれるという逸話があります。これは多分に誇張された話であるようですがこの地が豊かな土地であるということを物語っています。
今回紹介するネミロフのウォッカもキエフから南に300kmいった場所の広くはてしない草原の中にある工場で作られています。
ウォッカは小麦、水、環境が味を決めるといっても過言ではありません。
そんな土地の「1000の湖」と呼ばれる美しい湖周辺からクリアで美味しいミネラルウォーターを地下300m以上からくみ上げ、7種類の軟水をブレンドしています。
このウクライナの大地を見ているとその理由がよく理解できるような気がしました。
このさわやかな風味はこの暑い夏に涼しげな風が吹き抜けるようです。
http://aquavitae.ocnk.net/product-list/136
スペインにもローマ
スペイン北西部のカスティーリャ イ レオン州は古代ローマ時代の遺跡や雰囲気が色濃く残る場所といえます。ブルゴス、アビラ、セゴビア、サマランカ、ヴァジャドリといった町はゴシック、ロマネスク様式の建物が並び、スペインのほかの町とは全く違う様相です。
その中でワインなどの食文化も他の地域とは一線を画した味わいになっています。
ボデガの古さや樹齢の高い畑を見ても古代ローマ時代からぶどう造りが行われていた歴史を感じます。
小さな王国が乱立したり、一時イスラム勢力に支配された時代はありましたが17世紀には首都をヴァジャドリに移転させるなどの繁栄ぶりやコロンブスが最後にたどり着いた場所であることなど重要な場所であったのです。いまはその繁栄ぶりはどこへ行ったかとおもうほどの静かな街ですがその歴史は脈々と受け継がれている力を感じます。ワインもまたその流れを受ける一つのピースとして存在感を感じます。
http://aquavitae.ocnk.net/product-list/104
ぜひ、お試しください。
ロシアワイン 畑のイメージの違い
私たちがワインを作るためのぶどうの畑をイメージすると、自然に近い手入れの行き届いた畝が並んだ畑のイメージをされるとおもいます。それをヴィンヤードといいます。
ヴィンヤードはぶどうのプランテーションであり、ぶどう造りに特化されているのです。
世界ではそうではない場所もあります。
ぶどう畑を農業の一部ととらえ、ほかの果実や野菜、酪農も合わせた総合農業の一環としてワイン造りを行っているところもイギリスや南アフリカ、ニュージーランドなど世界では多く見られます。
ロシアの文化側面からみるとダーチャとしてもとらえられますが、このダーチャというのはロシア・旧ソ連圏で一般的な菜園付きセカンドハウスのことです。
ソヴィエト連邦時代、スターリン政権時代に農業集団化で強制的に土地を奪われた農民が自分達の食料自給を求めたことに端を発しています。いまでは週末に郊外のダーチャに訪れてガーデニングしたり、民泊として利用しています。
今回紹介するロシアの生産者もその総合農業、ロシア的な表現ではコンビナートとしてクオリティの高いワインを作っています。
ワインメーカーとしてシャトームートンロートシルトで醸造長を務めたパトリック レオン氏を招きました、彼の持つ経験はシャトームートンロートシルト以外に、アレクシス リシーヌ、ロバート モンダヴィとコンサルティングが代表的ですが、彼はこのレフカディアの谷に感銘を受けてここで仕事をすることを決めました。
彼の作るユニークなブレンドはその感銘を表現したものです。

http://aquavitae.ocnk.net/product-list/134
ぜひ、お試しください。
イタリア新着 貴族のワインから市民のワインへ
サングイネート ヴィノノビレ ディ モンテプルチャーノ 2013
サングイネート ロッソ ディ モンテプルチャーノ 2014
イタリア、トスカーナのシエナにあるコムーネ、モンテプルチャーノでワイン造りを行うサングイネートの当主、
ドーラ・フォルソーニさんはお父さんからぶどう造りを習得しました。1968年からこの畑で働いています。
1996年までは普通にぶどうを作り、普通に売っていたのですが、ある時、父の形見を整理していた時にヴィンテージのわからない古いボトルを見つけました。70年代後半のボトルらしいのですがそのワインを試しにもんでみるとすごくおいしかったのでそれをきっかけに有機農法でワインを作ることを始めました。発酵はコンクリートと古いスラヴォニアンオークで行われます。畑はガチョウや鶏がたくさん歩いている自然な畑です。
このワインを試してみて最も感じたことはバランスの良さ。果実、酸、タンニンのバランスが良い。いずれかが強すぎると飲みつかれますがそれが全くない感じでした。シエナあたりのワインではなかなかこういうタイプはこれまでお目にかかったことがありませんでしたのでその印象も強いものとなりました。

カンティーナ ジャルディーノ ガイア 2014
これは近年話題となっているオレンジワインです。樹齢30年のフィアーノというぶどうの価値に魅せられた醸造家である、アントニオ・デ・グルットラを中心とした、6人の仲間が始めた若き生産者集団。
理想のぶどうを追い求めて、お金もないが白ワインのぶどう、フィアーノを皮ごと発酵し、アンフォラ(テラコッタの壺)での醸造、古いバリックでの熟成、酸化防止剤完全無添加でのボトリング。果実、果皮のうまみが詰まったワインとなりました。

クレアルト マルカレオーネ
樹齢60年以上の古木グリニョリーノ100%。マセラシオン1ヶ月間、熟成はステンレスタンクで8ヶ月、その後ボトルで最低2ヶ月。ややオレンジを帯び淡いルビーの透明感のある外観。個性的な土着品種を、自然に綺麗に表現したワイン。名前についたピエモンテ方言マルカレオーネのように上出来なワインになりました。
ラベルのようにみんなでワイワイ楽しんで飲んでみてください。

カーサ ディ モンテ カドモ トスカーナ IGT
こちらはトスカーナのサンジョベーゼ主体のワインです。最近ではサンジョベーゼ100%が流行っていますが、昔のトスカーナワインのように白ぶどうをブレンドした伝統のスタイル。カシス、モカなどの赤い果実とほんのりビターでチャーミングな香り。良く熟したベリー感があり、こなれた酸味とほのかなタンニン。飲み心地の良いスムーズな味わいが軽―く飲んで楽しめます。
ロシアワイン 試してみると
ロシアワインというと日本人にとってはあまりなじみのない土地のワインですが、歴史は長く、その食文化もフランスの影響を大きく受けています。クリスマス、ニューイヤー、お祝いの席ではかならずシャンパン(ロシアの)が開けられ、乾杯されるほどです。
生産地のクラスノダールはロシア南部の黒海に面しているためあまり寒くならず温暖でぶどう造りには条件の良い土地です。今回はスパークリング、白、赤、様々な品種を試してみました。
全体的な印象は酸、タンニンなどの味の要素が穏やかで、素朴な印象です。ロシアの料理との相性も良いイメージでした。国際品種だけでなく地元品種のクラスノストップやサペラヴィもなめらかで飲みやすい印象。
素朴なロシア人の気質を反映しているようなスタイルでした。
北の寒い土地ではこんなほっとするような味わいが好まれるのかとうなずけました。
http://aquavitae.ocnk.net/product-list/133
よろしくお願いいたします。
スペイン新着 暑いときは暑い土地の味わいで
最近は気温がかなり上がってます。体調を留意するほどですね。
こういう蒸し暑い日はスペインのアンダルシアを思わせるほどです。
そこで今回はそういう天候をイメージさせる場所で作られているワインをご紹介します。

※キンタ ド ブブレ オ ロンカル ゴデージョ
1931年、スペインの北西部ポルトガルとの国境近くに位置するモンテレイで始まったワイナリー。スペイン語で「王の山」を意味するモンテレイ。もともとは自分たちで消費するために作られた畑でした。
このモンテレイはガリシア州の生産地の中で最も小さい生産地で内陸にあり、乾燥していて、昼夜の寒暖差が激しい場所。タメガ川の渓谷に広がる畑は海岸沿いの畑に比べて白ワインでもしっかり凝縮した味わいになります。
アロマ豊かで様々な要素のフレーバーにあふれる味わい。
http://aquavitae.ocnk.net/product/648

※トリニダ デル コンデ デ エレディアス
醸造家マンソ デ スニガ氏が特選するワイン。
3つのぶどう園、3つの土壌タイプ。 Trinidad del Conde deHervíasは3つのブドウ畑から作られた100%テンプラニーリョから作られており、それぞれが粘土石灰土壌の異なる表現をしています
ステンレス製のタンクで発酵させ、50%のアメリカンオークと50%のフレンチオークで1年間熟成させています。
色調はダークで、古典的なテンプラニーリョの香りとバレルエイジングに由来するものを感じます。 非常に調和のとれたエレガントな構造で、様々な要素がグラスから湧き上がってくるので楽しくなるワインです。
http://aquavitae.ocnk.net/product/650

※フエンテ レイナ フンドゥス セヴィージャ
アンダルシアのセヴィージャから西、コルドバとの中間あたりでワイン造りを行う生産者。17世紀にはすでにワイン造りを行う記録があり、19世紀初頭にはぶどう造りも盛んになります。1930年にこのワイナリーが創設され、この地方のワイン生産をリードします。1998年に醸造家マンソ デ スニガ氏をコンサルタントに迎え、近年のヴィンテージは果実味豊かですがなめらかでエレガントな味わいになりました。
http://aquavitae.ocnk.net/product/649

※リナへ ガルセア ティント ホベン
※リナへ ガルセア レセルヴァ
1997年、リベラ デル デュエロのブルゴス県アランダ・デ・デュエロにほど近いカスティヨ・デ・ラ・ベガに設立された家族経営の生産者です。家族で協力して目の行き届くぶどう造りを行っているため手作業で厳しい選果を行っているため、果実の素性がよくわかる味わいです。
この生産地、リベラ デル デュエロは日較差が大きいことも特徴であり、昼間と夜間の気温差はブドウに糖度、バランス、骨格、個性などを与える土地です。

http://aquavitae.ocnk.net/product/651
http://aquavitae.ocnk.net/product/652
よろしくお願いいたします。




【Aqua Vitae】暑いときはもっと北へ ロシア編
2017年08月02日 第三百十九回配信
毎日暑い日が続いています。こう暑いと涼しい場所に行きたくなります。
ワインの生産地に関して言うと、世界の生産地の多くがワインベルトといって南北それぞれ30°から50°の間とされていますが、近年の気候変動、ワイン生産技術の向上、ワールドマーケット、いままでワインを試行しなかった人たちの購買などによりその生産地がワインベルトを超えて広がりを見せています。
注目されているところでは寒帯ではグレートブリテンのイングランド ロンドン南部、サセックス、コーンウォール等、ウェールズ、スコットランド、ベルギー、オランダ、北欧、熱帯ではタイ、インド、ベトナムあたりがあります。
今回は夏なので北に行ってみようと思いますが、グレートブリテンはスパークリング、ピノ、寒冷に強いドイツ系品種などがありますがまだまだ高額価格帯が多いのが現状です。
ウェールズ、スコットランド、ベルギー、オランダ、北欧は輸出に対応できるボリュームの生産地ではありません。
そこで注目をしたのがロシア。ロシアではほぼ最南端に位置しますが黒海沿岸のクラスノダールという地域があり、目の前に温暖な黒海沿岸地域、コーカサス山脈の冷涼な気候の影響を受ける土地で、ワイン生産が盛んです。以前オリンピックが開催された黒海沿岸の町、ソチの北西部にあります。
旧社会主義体制中は品質を追求せず、とにかく大量生産していて、ロシア人の甘いもの好きの指向に合わせたスタイルでしたが90年代に社会主義体制崩壊後、外資参入やロシアの投資家グループの参入により、そのスタイルは一新、フランスからも技術者を呼びました。社会主義体制からぶどうやお茶の栽培については高い評価のあったエリアですから方向転換した後は、昔からフランススタイルにあこがれを持つロシア人の向く嗜好になるのは至極当然のことであったかもしれません。
クリスマスなどの行事ごとでもまずはシャンパーニュで乾杯という慣習があるお国柄ですので、もともとある優れた土壌、潤沢な資本、世界一流の栽培、醸造技術の導入でこれから、世界トップレベルのワインが提供されていきます。
クラスノダールは日本語に訳すと「美しい(赤い)賜物」。その赤い(白い)賜物を試してみてはいかがでしょうか?

(税抜き表示です)
アブラウ ドゥルソ スパークリング ブリュット(シャルドネ、ピノノワール、ピノブラン) ¥2210
アブラウ ドゥルソ キュヴェアレクサンドルII ブリュット(シャルドネ、ピノノワール、ピノグリ) ¥3830
1870年に当時のロシア皇帝であるアレクサンドル2世の命を受け創設。

サウク デレ リースリング ¥1530
1924年にソビエトワインメーカーとして誕生。当時から熟成ワイン製造のための唯一の施設でした。

クバンヴィノ トラミネール ¥1450
クバンヴィノ セレクトブラン(ルカツテッリ、シトロニー、マガラシャ)¥1790
クバンヴィノ シャルドネ レゼルヴァ ¥2340
クバンヴィノ ルージュ ド タマーニュ(クラスノストップ主体) ¥1410
クバンヴィノ サペラヴィ ¥2040
クバンヴィノ クラスノストップ ¥2130
クバンヴィノ カベルネ レゼルヴァ ¥2340
黒海の暖かい気候の中で1956年に創設。この気候にあった品種、土着品種の復活を目指す。

レフカディア シャルドネ ¥4000
レフカディア リクリア メルロ ¥2300
レフカディア リクリア カベルネフラン ¥2380
レフカディア リクリア シラーズ ¥2380
シャトームートンロートシルトの醸造長を務めたパトリック レオン氏がプロデュースする新進気鋭のワイナリー。

ウクライナ産ウォッカ
ネミロフ デリカット ウォッカ 500ml ¥1090
ネミロフ クランベリー ウォッカリキュール 500ml ¥1000
ネミロフ ハニーペッパー ウォッカ 500ml ¥1170
ネミロフ バーチ ウォッカ 500ml ¥1190
ウクライナの自然を豊かに表現したウォッカ。さわやかなあと口が印象的です。


よろしくお願いいたします。