2018年12月

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イタリアワイン 残念?!な境遇にあるワイン
2018年12月28日 第四百二十一回配信

ざんねんなワイン、マラノッテ。同じ陰干しをするワイン、アマローネがこれほど世界的人気を誇っているのにその隣で同じ製法で造られたマラノッテがなぜ衰退傾向なのか。7世紀から18世紀まで栄えたセレニシマ、ヴェネツィア王国が大西洋を渡るときにそれに耐えうる葡萄を探して研究されつくしたワインで当時は高い評価をうけたようです。しかし、アマローネがカセットに入れて陰干しするのに対して、マラノッテは一房、一房壁にかけて干さなければいけないと言う農家さんにとってはめんどくさいルールがあったからのようで。だれもそれをやりたがらない。おまけにこの名前の由来がMal=悪いノッテ=夜でキリストの最後の晩餐に飲んだ縁起の悪いワインだと言われているから・・・
しかし、肝心の味わいはアマローネに負けず劣らずの素晴らしい出来です。

サー・ジョン・カーワンプレゼンツ JK14 ピアーヴェ マラノッテ DOCG(赤)
http://aquavitae.ocnk.net/product/792

よろしくお願いいたします。

チョコレートに合うワイン
季節柄チョコレートに合うワインを検証しています。シェリー、ポルト、マルサラなどの酒精強化ワインが最も合うのは、筆者を含めたこれらのワインを体験した人たちの素直な感覚であると思います。

スティルワインの中では、アマローネ、レチョートがそれに近い感覚ではないかと思われます。
陰干しして糖度を高めた葡萄からジュースを採り、造られます。糖度が高い葡萄は甘口が造りやすく、レチョートになります。一方、レチョートの発酵を進めると、糖分はアルコールに変わり、辛口のアマローネになります。甘さだけでなく、葡萄の持つエキスが凝縮されたワインはチョコレートと良いハーモニーを生み出します。
ヴェネトの料理ではこれらのワインをチョコレートケーキやチーズを利かせたのリゾットにも加えて楽しまれています。

年末年始のお休みにその味わいの組み合わせが楽しむことができるセットをご用意しております。
送料無料でお買い得なセットですので是非お試しください。
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モルドヴァ新着 新しい時代のワイン
モルドヴァという国はルーマニアの東隣、公用語はモルドヴァ語というもののその実態はルーマニア語と変わらず文化もルーマニアそのもの。ロシアの影響を受けて文化や国境が引かれる結果になり、いまの状況になっています。ワイン造りも同様で歴史上ではモルダヴィアの北の村の近くで発見されたぶどうの葉の化石は、およそ6〜2500万年前からこの地でブドウが自生していたことを示しています。またぶどうの種の痕跡も発見され、それはBC2800年まで遡るもので、当時からブドウ栽培がおこなわれていた証拠が見つかっています。
しかしながら現在の葡萄造りを形作るのは1991年のソ連をはじめとした社会主義体制崩壊後のことでそれまでは大量消費、ロシア人嗜好の甘い味わいのワイン造りが主流だったがそれが崩壊してマーケットが西側を向き、資本主義社会から外資が投下された結果の洗練されたワイン造りが主流となりました。
文化的に言うと1867年のパリ万博で高評価を受けたルーマニアやモルダヴィアのワインは同じラテン系のルーマニア人、モルドヴァ人にとってあこがれだったパリでの評価を目指した努力の結晶と言えるべきものでした。その時代から自分たちの環境にあるものからボルドーワインをアイコンとしてボルドーと同じ緯度の産地で外来品種や地元品種のブレンドなどでそのワインを造りだしました。
東ヨーロッパは西側に比べて地味なイメージですが、ヨーロッパ最貧国の利点を利用して、コストを安く抑え、若い生産者が洗練されたワイン造りにチャレンジしています。
ある意味、これからの世界のビジネススタイルを実践しているのではと思わせます。
価格もお手頃ですが、安かろう、悪かろうではない洗練された味わいをお試しください。
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ブルガリアワインも同様の道をたどっておりこちらもおすすめです。
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チリ新着 伝統のボルドーブレンド
南米はヨーロッパからの移民が多いですがこのハートウィック家もこのサンタクルーズの地で伝統的な農業を行っています。この生産地、サンチャゴの南部にあるコルチャグアヴァレーはカベルネソーヴィニョンの育成に非常に向いている土地で古くからカベルネソーヴィニョンメインのボルドーブレンドのワインが造られてきました。
チリの内陸はかなり気温が上がりますが、冷たい海風の影響を受けた昼夜の温度格差がこのぶどうの育成にはとても良いとされています。この畑もコルチャグアの中心部で昔の湖の沈降の歴史があり、平らで深い土壌であり、その表面と砂の地層には粘土質の地層があります。
これらの恵まれた土地で育てられたボルドーブレンドは味わいも懐かしいワインの味わい。
ボルドーではなくなりつつある20年前の味わいがこのチリの土地に残っているような伝統的なスタイルを楽しんでください。
ラウラ ハートウィック グランレセルヴァ コルチャグアヴァレー エディシオン デ ファミリア
http://aquavitae.ocnk.net/product/854
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イタリア新着 日本料理を目指した自然派ワイン
これまでワイン醸造に関心が低く、大量生産のワインを造っていた栽培家当主エマヌエーレと弟のピエロ2人の兄弟はこういった畑での仕事、ナチュラルな醸造への転換によって、ラシッチのモンテプルチャーノは劇的に変化しました。
そして味わいもしっかりした果実を保ちながらも繊細な味の要素を感じるワインになり、日本料理のマーケットにチャレンジします。
この若い兄弟のチャレンジは世界の食材が集まる多様化された日本のマーケットでどのような化学変化がみられるか注目のアイテムです。


ラシッチ モンテプルチャーノ ダブルッツォ 2014 (赤)
http://aquavitae.ocnk.net/product/848

ラシッチが日本にチャレンジする記事です。
http://www.virtuquotidiane.it/enogastronomia/il-montepulciano-dabruzzo-biologico-di-rasicci-naviga-verso-il-giappone.html

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フランス新着 クリスマスの料理に
2018年12月5日 第四百十五回配信

フランス南西部、バスクエリアの固有品種、タナ種は本当に変わった。ボルドーを追従していたころはタンニンギシギシ、酸味バリバリ、ミネラルカチカチだったが2000年以降くらいからインターナショナルで楽しまれるようになって本当に滑らかになった。ウルグアイ、アルゼンチンあたりでも造られているがそれはもっと昔の話でバスクコミュニティーがあるのと、南米で成功するバスク人に憧れて苗字まで変えてしまう人がおおかったせい。
インターナショナル基準で多くの人にウケがいいのはそれでいいとおもうが、昔のスタイルであったのにはそれなりの理由がある。やはり地元の食材との相性だろうと思います。ここはフォアグラ、トリュフ、ジビエなどを使った料理が多いがそれらとのコンビネーションで威力を発揮する。そんな古くからのスタイルが楽しめるワインです。
もちろん、この地方のラグビー選手も体が強くて硬い!スクラムも強かった。

ピシャール マディラン 2005
1955年からワイン造りを行う伝統的な生産者。12ヘクタール、南向きの畑。ぶどうは丘の頂部に植えられています。平均樹齢30年のタナとカベルネ・フランで構成されています。伝統的な方法でワインを醸造しています。理想的な赤い果実の香り(ブラックベリー、イチゴ)、香辛料、シガー、鉄分、なめし皮、しっかりタンニンを持つ野性味あふれるが、非常にバランスの取れたワイン。するすると体に入るので疲れなく飲めます。色調もマディランらしいしっかりした黒。このしっかりした構成のワインはバスクエリアの料理、フォアグラ、カスレ、サラミ、鴨肉のローストなどによく合います。ようやく飲み頃に入ってきました。

http://aquavitae.ocnk.net/product/847
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Aqua Vitae(アクアヴィテ)河合