2017年2月

4

南アフリカ シャノン プレスカンファレンス
先日、南アフリカのエルギンでワイン造りを行っているシャノンからスチュアート ダウンズ氏が来日。
ワインプロモーションのプレスカンファレンスを行いました。
開催者のご厚意により、筆者も参加することができました。
和食とワインを合わせるスタイルのディナー形式でプレゼンテーションを行いました。

ワインのリストアップは
サンクチュアリーピーク ソーヴィニョンブラン 2013 ¥1870
エルギン セミヨン 2013 ¥3230
ロックヴューリッジ ピノノワール 2013 ¥3830
マウント バレット メルロ 2011 ¥5100
マウント バレット メルロ 2008 参考商品

ソーヴィニョンブランはソーヴィニョンブラン85%にセミヨン15%のブレンドで、前ヴィンテージはトロピカルフルーツやバナナの香りのレイヤーが支配していたのですが今回のヴィンテージは穏やかな酸と旧世界のようなソーヴィニョンブランでハーブのような爽やかな香りが特徴でした。和の野菜に良く合いました。

セミヨンはオーストラリアNSW州にある銘醸地ハンターヴァレーから苗木を持ち込んだとのことで、他の地域の同品種よりもかなり厚みのある果実感でした。お刺身などの魚料理との相性の良さを見せました。

ロックヴューリッジ ピノノワールは透明感のある色調ながら果実の骨格がしっかりした印象。ブルゴーニュのボーヌプルミエクリュを思わせる。このコストパフォーマンスは素晴らしい。

マウント バレットはこの生産者が創設されてから最初に育てた品種だけあって、樹齢も上がってきて、こなれた印象。凝縮したプラムだが酸とのバランスがよく飲み疲れない。肉料理との相性もよく、日本人の味覚にもマッチしている印象でした。

2008年のほうもマグナムでのサービスでしたが、色調、味わいともに活き活きしていてヴィンテージを感じさせないパワーを感じました。

お父さんはリンゴ農家で、息子をはじめとした若いスタッフが日々試行錯誤を行い、良いワインを造っていこうという気概を感じる真面目な生産者でした。エルギンでのぶどう造りの進化はまだまだこれからだというイメージでしたが、今日の出会いはそのポテンシャルを感じさせる一日となりました。

上記の商品についてお問い合わせ、ご購入のご希望がございましたらお問い合わせお待ちしております。



Aqua Vitae
河合
http://aquavitae.ocnk.net
コルシカ島、人の性格がワインを造る
パリはめちゃくちゃ寒いみたいなので最南端のコルシカ島のお話です。
コルシカ島はいまはフランス領ですがイタリア、イスラムの影響を受けていて、そこに住む人はフランス人ではないようだと言われています。実際秘密主義、孤高主義と言われる人が多かったと言われていてコミュニケーションがとりづらい人が多いようです。言葉もコルシカ語という別の言葉を85%以上の人が普段から話しているそうです。もちろんフランス語も話せますから観光客相手はフランス語です。
こんなコルシカ民族主義をパロディにしたジャン・レノが主演している映画、コルシカン・ファイル(
L' Enquete Corse)を見るとそのキャラクターが良く描かれています。
実際にそんな孤高の人たちが自家用のワイン造りをしていたころはよかったのですが商業用のワインを造るのには大変な苦労があったようです。アフリカからの引揚者ラバトリエ、ピエノワールなど差別もあり、協同組合を組織するのにとても時間がかかりました。
近年は沿海部の湿度の高い場所だけではなく、高地の冷涼な畑で地元の品種、ニエルッチュ、シャカレッロ、ヴェルマンチヌだけではなく外来種とのブレンドで造られるようになり、ようやくお手頃価格でよいワインが入荷します。人々はちょっとフランス人とは違うキャラクターですがワインもちょっと違うキャラクターが楽しめます。これからいろいろと紹介していきます。ぜひ、お試しください。宜しくお願い致します。
Aqua Vitae
河合
http://aquavitae.ocnk.net
フランス新着 2億年前の土壌の上のぶどう
パリは雪が降り、寒い一日です。

エレガントで魅力ある白ワインと言えばフランスではブルゴーニュですが、高価格でなかなか普段から飲むわけにはいかないという方も多いと思います。
そんなブルゴーニュワインのなかでもお買い得なアイテムと言えるのが今回ご紹介する、

デ ジェルボー プイィフュッセ ヴィエイユ ヴィーニュ ド ソリュトレ 2014

このワインはブルゴーニュ南部のマコネーでプイィフュッセという地区で造られていますが、ここの村の象徴は標高500mの岩山です。この岩山は2億年前から存在していたと言われています。石灰岩の岩盤の上にソリュトレとヴェルジソンの丘がせり出しています。これはウミユリなどのサンゴの化石が浸食を食い止め、そのまま岩山が残る形になりました。
この古い土壌で造られるぶどうも当然、この土壌の影響を受けており、南部の太陽をしっかり浴びているのでミネラル、アーモンド、ヘーゼルナッツ、柑橘類、白い花がリッチに感じられます。

シルヴァン ロワショ ラドワ ブラン ボワ ド グレション 2012

このワインはブルゴーニュ北部のラドワ村で造られていますが、この畑の位置する場所はコルトンの丘と言われる位置にあります。アロース コルトン、ペルナン ヴェルジュレス、ラドワ セリニの三つの村にまたがり、白ワインの最高峰と言われるコルトン シャルルマーニュが造られている畑があります。
コルトンの麓の小さな範囲に広がるラドワの東南東向きの斜面上部にあり、条件の良い畑から造られるワインです。このシルヴァン ロワショ家はコート・ド・ニュイ・ヴィラージュ、クロ・ド・ヴージョ、ラドワ・ブランを2005年から祖父母の畑を引き継いでいます。この畑で有機栽培を実践しています。
柔らかなフローラル、柑橘、アプリコットなどの果実、ミネラルがバランスよく存在しています。

ガストン シケ ブリュット トラディシオン

1746年にブドウを植え始めてから8代続く名門のメゾンです。
畑はディジー、マルイュ・シュール・アイ、そしてドン・ペリニョンの故郷でありシャンパーニュの起源の地であるオーヴィレールにあります。植樹比はシャルドネ40%、ピノ・ムニエ40%、ピノ・ノワール20%。
黒葡萄からにごりのない白いジュースを取り出すことができ、またスムースな口当たりと香り高いフレーヴァーを実現しています。

ぜひ、お試しください。宜しくお願い致します。
Aqua Vitae
河合
http://aquavitae.ocnk.net
濃いやつ下さい。(変わりつつある嗜好と味わい。)
スペインワインのスペシャリストとお話をする機会がありました。
その話の中でお客様にスペインワインをお勧めするときにお客様がメルロやシラーが飲みたいのですと言われるという話を聞きました。
ではそのお客様の意図はどういうものでしょうか。
早熟なメルロはしっかり凝縮感を感じます、シラーはスパイシーで密度の濃い果実があります。
メルロやシラーなどの指定したぶどう品種のワインを意図的に飲みたいお客様もいると思いますが、多くのお客様は昔飲んだ凝縮感のあるおいしいワインというイメージでそうおっしゃっている場合もあります。
それであればほかの品種でも同じイメージを感じられるぶどう品種のワインをおすすめするのでもいいと思いますし、スペインワインであればテンプラニーリョは文字通りスペイン語のtemprano 、早生の、早熟なという意味がありますので試して頂く選択肢もありかなと思いました。
いずれにしてもお客様とのコミュニケーションが大事だと思います。しかし、おすすめする側はお客様に気づきを与えてあげることで喜んでいただくことも必要なことですね。

あとは昔、たとえば90年代に飲んだ記憶に残るワインがいまでも同じワイナリーから提供されているワインが同じ味わいかといえばそうでもありません。
ヴィンテージごとの天候による変化もあれば、醸造技術、ワイナリー設備の変化、造る人が変わる、その世代の嗜好などの理由で味わいが変わっています。
以前、お父さんの考えるイメージでブレンドされていたワインが代替わりで息子が引き継ぎ、全く違う志向のブレンドで味わいが変わってしまうことも良くあります。
最近のケースでは新興の経済大国から大量買い付けが入ってくることがあります。
その時に伝統の味わいを残したいため大量出荷を控えて熟成させることを重視するお父さんと経営的になるべく早く現金化したい息子の対立の話もよく聞かれる話です。

一方、若くしてワイン造りを志す人たちは畑も購入できないヨーロッパをすてて新世界に乗り込み、旧世界の味わいを実現し、なおかつ価格も購入しやすい価格設定で世界に売り込む人たちもいます。
そういった理由で、世界中のワインの味わいは常に変化しているのです。
そういった情報をなるべく多くとらえてお客様に提供していきたいと考えております。

フランスやイタリアと違って今のスペインの位置づけは英仏戦争以来イギリスに提供してきた伝統ある味わいのスタイルを残している割には購入しやすい価格設定も残していると言えるでしょう。

そういった意味合いでテンプラニーリョの原産地であるリオハは注目の生産地でおすすめのワインがあります。
http://aquavitae.ocnk.net/product-list/62

ぜひ、お試しください。宜しくお願い致します。