スペインワイン試飲会記
昨日ですが当店としてオフィシャルには初めての試飲会を開催しました。
きっかけとなったのは輸入業者さんのお誘いだったのですが、その方にはこのお店を立ち上げるにあたり、手を貸していただいた方の一人でした。その方に恩返しというわけではないですがなにかワイン販売の手助けになることをしなければと思い、急きょ開催することになりました。
今回のテーマはスペインワインをテーマとした試飲会だったのですが、共催していただいた輸入業者さんはもともとフランスワイン畑を歩いてきた方でスペインワインは近年力を入れている分野です。
一方私は、筆者は前職から16年ほど前から日本ではマイナー生産地担当といえる畑を歩いてきたので、フランスのシャンパーニュ、ボルドー。ブルゴーニュ、カリフォルニアなど日本市場にいつも華やかな話題を提供するような生産地やセレブレーションな生産者とは違う、商売っ気のない職人のような生産者さんをフォーカスすることが多かったのです。そのため、そのころから日本ではマイナーな生産地について多くの勉強をしてみようと思い立ち、いろいろ学んだのですが、そのあたりからお手伝いすることにしました。
今回のラインアップはバスクエリア、ピレネー山脈のソモンターノ、カスティージャ イ レオンのルエダとそれぞれが歴史のある畑を持ちながらも現代的なスタイルに仕立てる生産者が揃いました。スペインの現代芸術さながらのワインたちが並びました。
バスクエリアではチャコリン(スペイン語はチャコリ、バスク語ではチャコリンといいます)ですが、これまでのチャコリンのスタイルとは違うイメージ。ハモン(生ハム)のような冷たい脂に合う味わいが共通しているイメージです。ここも現代的な味と言いましたが歴史ある生産地。しかしここも17世紀頃ぶどう生産が衰退、フィロキセラ(ブドウネアブラムシの病虫害)などで一度ぶどう生産がなくなった歴史を持ちます。
山麓という意味を持つソモンターノはよくニューワールドと言われますが、私のイメージでは全然そんなことはないとおもいます。8世紀にイスラム勢力がイベリア半島を征服したころでさえフランク王国が今のスペインとの国境、すなわち、緩衝地帯としてピレネー山脈にスペイン辺境領を置き、それがアラゴン王国になったわけです。つまりいちばんスペインらしさを残している地域と言えるのです。表面では外来品種を使ったりしていることでニューワールドのイメージがあるのですが、その中では歴史あるスペインが脈々と受け継がれている流れを読み取ることができるのです。同じアラゴン州の生産地、カリニェナは1930年頃、リオハやへレスと同じ時期に原産地呼称を取得しています。しかしその後のスペイン内戦の不幸な出来事でワイン生産が放置された時期があるなどの流れがあります。
ルエダはかつて、パロミノから造られるシェリー・タイプの酒精強化ワインの産地でしたが、1970年代以降に、醸造技術の転機が訪れ、ヴェルデホから造られるフレッシュな辛口白ワインの産地へと生まれ変わりました。
今回来日された生産者デ アルベルトのヴァネッサさんに丁寧な説明をして頂きましたが、
今回リリースしていただいた酒精強化ワイン、ドラド、サイティナはパロミノ種ではなくヴェルデホ種で造られていてへレスのシェリーに比べて、果実の素性の良さを表現しています。ほんのり果実味に柔らかい口当たりでした。
それぞれの産地で個人的にお勧めなのは
バスクエリアでは、
イルスタ ゲタリアコチャコリーナ ベレシア(白) ¥2,890-
ぶどうの良さが分かる
イチャスメンディ エクリプセ(赤) ¥4,250-
きれいなピノノワール、ブルゴーニュの価格を見るとお買い得
ベルデュイ アルド アパルデューナ ブリュット ナトゥレ サンティビクトリス エ サンティヤコビ(白・泡)¥3,230-
ドザージュゼロで食事を引き立てる。
ソモンターノは
オベルゴ フィンカ ラ マタ(赤)¥2,300-
メルロ、カベルネソーヴィニョン、ガルナッチャのブレンドでクリアなボルドーワインスタイル。スペインらしく牛肉を使った料理と試したい。
ルエダでは
デ アルベルト ヴェルデホ(白)¥1.790-
デ アルベルト ドラド(酒精強化)¥1,530-
パッションフルーツのようなヴェルデホではなく、きれいな酸が骨組みになった繊細な味わい。
野菜の苦味や魚介料理とよいコンビネーションを発揮しそうです。
新しいスタイルのワイン、ぜひお試しください。
小さな試飲会でしたが、ご来場頂いた方々とひとりひとり丁寧にご説明、お話を聞くことができて、個人的には実りある試飲会だったと結論付けました。
よろしくお願いいたします。
イベントのお知らせ
6月12日日曜日11-17時 恵比寿マルシェ
こちらもお待ちしております。お問い合わせください。
きっかけとなったのは輸入業者さんのお誘いだったのですが、その方にはこのお店を立ち上げるにあたり、手を貸していただいた方の一人でした。その方に恩返しというわけではないですがなにかワイン販売の手助けになることをしなければと思い、急きょ開催することになりました。
今回のテーマはスペインワインをテーマとした試飲会だったのですが、共催していただいた輸入業者さんはもともとフランスワイン畑を歩いてきた方でスペインワインは近年力を入れている分野です。
一方私は、筆者は前職から16年ほど前から日本ではマイナー生産地担当といえる畑を歩いてきたので、フランスのシャンパーニュ、ボルドー。ブルゴーニュ、カリフォルニアなど日本市場にいつも華やかな話題を提供するような生産地やセレブレーションな生産者とは違う、商売っ気のない職人のような生産者さんをフォーカスすることが多かったのです。そのため、そのころから日本ではマイナーな生産地について多くの勉強をしてみようと思い立ち、いろいろ学んだのですが、そのあたりからお手伝いすることにしました。
今回のラインアップはバスクエリア、ピレネー山脈のソモンターノ、カスティージャ イ レオンのルエダとそれぞれが歴史のある畑を持ちながらも現代的なスタイルに仕立てる生産者が揃いました。スペインの現代芸術さながらのワインたちが並びました。
バスクエリアではチャコリン(スペイン語はチャコリ、バスク語ではチャコリンといいます)ですが、これまでのチャコリンのスタイルとは違うイメージ。ハモン(生ハム)のような冷たい脂に合う味わいが共通しているイメージです。ここも現代的な味と言いましたが歴史ある生産地。しかしここも17世紀頃ぶどう生産が衰退、フィロキセラ(ブドウネアブラムシの病虫害)などで一度ぶどう生産がなくなった歴史を持ちます。
山麓という意味を持つソモンターノはよくニューワールドと言われますが、私のイメージでは全然そんなことはないとおもいます。8世紀にイスラム勢力がイベリア半島を征服したころでさえフランク王国が今のスペインとの国境、すなわち、緩衝地帯としてピレネー山脈にスペイン辺境領を置き、それがアラゴン王国になったわけです。つまりいちばんスペインらしさを残している地域と言えるのです。表面では外来品種を使ったりしていることでニューワールドのイメージがあるのですが、その中では歴史あるスペインが脈々と受け継がれている流れを読み取ることができるのです。同じアラゴン州の生産地、カリニェナは1930年頃、リオハやへレスと同じ時期に原産地呼称を取得しています。しかしその後のスペイン内戦の不幸な出来事でワイン生産が放置された時期があるなどの流れがあります。
ルエダはかつて、パロミノから造られるシェリー・タイプの酒精強化ワインの産地でしたが、1970年代以降に、醸造技術の転機が訪れ、ヴェルデホから造られるフレッシュな辛口白ワインの産地へと生まれ変わりました。
今回来日された生産者デ アルベルトのヴァネッサさんに丁寧な説明をして頂きましたが、
今回リリースしていただいた酒精強化ワイン、ドラド、サイティナはパロミノ種ではなくヴェルデホ種で造られていてへレスのシェリーに比べて、果実の素性の良さを表現しています。ほんのり果実味に柔らかい口当たりでした。
それぞれの産地で個人的にお勧めなのは
バスクエリアでは、
イルスタ ゲタリアコチャコリーナ ベレシア(白) ¥2,890-
ぶどうの良さが分かる
イチャスメンディ エクリプセ(赤) ¥4,250-
きれいなピノノワール、ブルゴーニュの価格を見るとお買い得
ベルデュイ アルド アパルデューナ ブリュット ナトゥレ サンティビクトリス エ サンティヤコビ(白・泡)¥3,230-
ドザージュゼロで食事を引き立てる。
ソモンターノは
オベルゴ フィンカ ラ マタ(赤)¥2,300-
メルロ、カベルネソーヴィニョン、ガルナッチャのブレンドでクリアなボルドーワインスタイル。スペインらしく牛肉を使った料理と試したい。
ルエダでは
デ アルベルト ヴェルデホ(白)¥1.790-
デ アルベルト ドラド(酒精強化)¥1,530-
パッションフルーツのようなヴェルデホではなく、きれいな酸が骨組みになった繊細な味わい。
野菜の苦味や魚介料理とよいコンビネーションを発揮しそうです。
新しいスタイルのワイン、ぜひお試しください。
小さな試飲会でしたが、ご来場頂いた方々とひとりひとり丁寧にご説明、お話を聞くことができて、個人的には実りある試飲会だったと結論付けました。
よろしくお願いいたします。
イベントのお知らせ
6月12日日曜日11-17時 恵比寿マルシェ
こちらもお待ちしております。お問い合わせください。