100年を飲みこむ

100年を飲みこむ
オーストラリアのバロッサヴァレーのぶどうの樹齢の高さは世界でも認識されているところではありますが。ここのぶどうは群を抜いています。今回ご紹介する生産者、ラングメイルはその歴史を1842年からスタートさせました。そのスタートも大変なご苦労があったとおもわせます。この家族はチェコ、ポーランド、ドイツの国境にまたがるシレジア地方から移住されてきました。当時この地域はマリア・テレジアのオーストリアとフリードリヒ2世のプロイセンが対立していた時期でした。その後プロイセンに領有されることになり、プロテスタントとカトリックの宗教問題に発展、その結果、国外に自由を求めてオーストラリアに移住することになったそうです。
その頃の1843年に植えられたシラーズ何人かの手を経て現在は、リンドナー家の所有になっています。
その当時植えられたシラーズは今のラングメイルのシンボルとも言えます。
彼らは自分たちの信仰を維持するため、多くの苦難に耐え、その当時の入植者が持っていたパイオニア精神をたたえて、忘れないようにするために“The Freedom 1843 Shiraz” と名付けて記念しています。その畑は現存する世界最古のシラーズの一つとして認識されています。
しかし1980年代にオーストラリアは過剰供給を防止するためにぶどうの樹を除去するなど苦難の道もありましたが、その後現オーナーのリンドナー家がそのシラーズを復活させるために手入れを行い、とうとう1997年に初ヴィンテージのワインがリリースできるまでになりました。
そんな苦難を経てできたぶどうの樹は画像を見てもわかる通り、老松のような老木となっています。
そんな生命力のあるぶどうから造られたワインとは飲み手に取ってどれだけの力を与えてくれるのか想像してみてください。そしてその力をぜひ体感してみてください。

ラングメイル ヴァレーフロアー シラーズ 2012 
http://aquavitae.ocnk.net/product/465

よろしくお願いいたします。