名前は変われどもテンプラニーリョ

名前は変われどもテンプラニーリョ
世界にはぶどう品種がたくさんありますがクローン、遺伝子レベル的には同じものでも国や地方によってその名前が変わります。
スペインにはその国を代表する品種、テンプラニーリョ、テンプラニージョと呼ばれるぶどうがあります。
フェニキア人がイベリア半島にいたころから栽培されております。
スペイン人のコンキスタドールが世界を席巻しているころには世界各地に広がったため、オーストラリアや南アフリカなど新世界でも作られるようになり、各地で天候や民族の嗜好により特徴ある味わいのワインが作られるようになりました。それにつれて名前も変わります。
ポルトガルではティント・ロリス、アラゴネス、スペイン国内でも西部のカスティーリャ イ レオンではティンタ デル パイス、エストレマドゥーラではティンタ デ トロ、カタルーニャではウイ ダ リャブラ、マドリーではティンタ デ マドリー、そのほかセンシベル、ティント・フィノと呼ばれています。

カタルーニャのウイ ダ リャブラはカタルーニャ語で「うさぎの目」という意味でぶどうの実がそう見えるようでついた名前が面白いですね。ちなみにバスク地方にはオイラルベギ「鶏の目」というぶどうもあります。

先日のある試飲会でも見かけましたが、カタルーニャのフランスサイドのランドドックエリアでも最近テンプラニーリョを使ったワインが多くみられるようになりました。
今回ご紹介するワインはスペインのカスティーリャ イ レオンの主要都市、バジャドリー北部にあるシガレスという小さな生産地です。ここではティンタ デル パイスと呼ばれています。
このシガレスはテンプラニーリョの優良産地、リベラデルデュエロと白ワインの優良産地のルエダの間に位置する地味な産地ですがローマ時代からぶどうが造られていて、今回紹介するボデガス イリアルトも1750年に存在していたカーヴの上にボデガが造られています。樹齢も25年~85年と古い樹がたくさん残っています。
スペイン人自身、ここ10年前くらいまではあまり古い樹に価値を見出して商業アピールする人がいなかったのでこういうワインでもデイリーに飲めるワインがたくさん残っているのです。
そういうまだ商業化の波が来てないと言えるワインを試して見てください。
ボデガス イリアルト ロブレ
ボデガス イリアルト クリアンサ
http://aquavitae.ocnk.net/product-list/104

宜しくお願い致します。