先天性か後天性か

先天性か後天性か
今日はいろいろな試飲を行い、勉強の一日でした。
これまで日本市場で日の目をみない、または見られにくい土地のワインを探しに行きました。
そこで新しい土地のワインはいつも意図したワインが毎度毎度見つかるわけではなくその道はなかなか険しいものです。しかしながらそういうワインが見つかると心躍るものがあります。
今日はたまたまアルザスワインの試飲を行った後、スペインワインの試飲を行ったのですが、そこのラインアップにアルバリーニョがありました。アルバリーニョはその起源の一つとして12世紀にサンチアゴデコンポステーラに続くエルカミーノを行くドイツ人の修道士がリースリングを持ち込んだと言われます。
しかし、アルバリーニョをいつも試飲して思うのはリースリングの原型が残っているのか?!それよりもシルヴァネールやピノブランの味わいに近いような気がしてならない。アルザスやドイツの土壌と、ガリシアの土壌のそれは異なるものですが、土地や天候の質、生産者の意図で後天的に味わいが変わってしまったとすれば、興味深い品種だと思います。スペインのガリシア地方は同じスペインやポルトガルとは異なる環境、文化を感じる土地であります。曇りや雨の日が多く、陰鬱になりがちな土地でありますが、このワインの味わいは爽やかで豊かな果実味や香りがこの土地とは対照的に笑顔を見せてくれます。
アルザスワインもよくリースリングやゲヴュルツトラミナーが注目されますが、日本ではまだ地味なシルヴァネール、ピノブラン、ミュスカ、ピノグリなどの品種も個性があって面白いアイテムがありました。
これから暖かくなる春にはアルザスワインやスペインのアルバリーニョがどんどん入荷してきます。
ぜひお試しください。宜しくお願い致します。


Aqua Vitae
河合
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