ドイツ ピノノワールの古酒をお手頃の価格で楽しむ

ドイツ ピノノワールの古酒をお手頃の価格で楽しむ
2018年4月8日 第三百七十一回配信

北をラインヘッセン、南をフランスのアルザスに接し、ルクセンブルクにも程近い約80kmに渡って帯状に広がる地域で、ドイツで2番目に大きいブドウ栽培地。ドイツワイン街道(ドイチェ・ヴァインシュトラーセ)が、全ファルツ地域を一直線に縦断する。
これまでのドイツワインのイメージは白で赤の知名度は比較的低かったと思われます。それはその生産地がドイツ南西部の国境付近のエリアに限られていたからです。
この地域はアルザス・ロレーヌなどフランスの影響も受けている地域のため、食文化やぶどう造りもフランスの味わいに近いと感じます。
今回紹介するシュペートブルグンダーはシュペート(遅い)、ブルグンダー(ブルゴーニュの)という意味のピノノワールを表している言葉です。1998年以降そのレベルが上がってきて、フランスをはじめ世界各国の最上位レベルに並ぶ。比較的に早めに楽しめるピノノワールですがその中で飲み頃に達したアイテムをご紹介させていただきます

※ヴィラ ヴォルフ シュペートブルグンダー アルテレーベン 2004 4680円(税抜)
ヴィラ・ヴォルフは1756年J.L.ヴォルフの名前でドイツのファルツ地方に設立し18世紀には既に大きな成功を収めたワイナリーです。イタリア様式の華やかな屋敷等の不動産を建築し終えた1843年、ヨハン・ルートヴィッヒ・ヴォルフの時代には更に輝かしい時代に突入します。
しかしながら1990年代になるとワイン造りの指導を行う会社を失い、衰退します。ヴィラ・ヴォルフがその実力を再び発揮し、名声を取り戻したのは1996年ドクター・ローゼンのエンルスト・ローゼンがワイナリーを取得してからです。
2011年よりワイナリーはドクター・ローゼンで働いていた2人の若い才能あふれるカップル、パトリック・メレンドルフとスミ・ゲバウアーによって管理されています。

ヴィラ・ヴォルフの目標はファルツ地方の真のテロワールを表現した純粋なワインを造り出す事です。
ヴィラ・ヴォルフはファルツの古典的なスタイルで、モーゼルのリースリングよりも力強く、ドライで熟した果実の香りに堅牢なアロマを有しています。

フリードリッヒ ベッカー
※シュペートブルグンダー シュヴァイゲナー 2010 2720円(税抜)
※シュペートブルグンダー カルクゲシュタイン 2009 8500円(税抜)
※シュペートブルグンダー ザンクトパウル 2008 12750円(税抜)
※シュペートブルグンダー B 2010 マグナム(1500ml) 8500円(税抜)
醸造所のあるシュバイゲン村は、ファルツ(上の地図の水色の地域です)の最南端に存在します。こちらの醸造所の面白いところは、所有している畑がフランスとの国境をまたがっていることです。
1871年までと、1918~1940年まではフランス領でしたが、1945年以降は、カナダの占領軍統治下にありました。ベッカーは、この複雑な事情から、35%の畑をドイツ、65%をフランスに所有しています。戦後の混乱期、1955年の独仏両国の特殊な法律により、フランス領で栽培されたブドウを使用しても、ドイツワインとして販売することが可能となりました。

それぞれ在庫少量のため、品切れの際はご容赦ください。
以上、お問い合わせお待ちしております。
Aqua Vitae
河合吾朗