クロアチアワイン あなたの持っている地図はどこで買ったのですか?

クロアチアワイン あなたの持っている地図はどこで買ったのですか?
クロアチアワインのプレゼンテーション用資料を作成していると色々とおもしろい発見があります。シンプルに呼び名の違いが面白い。国の呼び方、都市の呼び方、格付けの呼び方、品種の呼び方いろいろあります。日本とクロアチアの当該国の言語、日本語とクロアチア語の違いがあるのは承知していたのですが、クロアチアは色々な国が通り過ぎた歴史からその呼び名もかなり違っています。
ワインはアドリア海側はイタリア文化圏、ドナウ川沿いなどの内陸部はドイツ、ハンガリー文化圏、オスマン帝国にも支配された時代があるからアラブ語やイスラムの影響もあります。社会主義時代にはソビエトの影響もありました。
ちなみに、首都のザグレブはドイツの影響を受けた頃はアグラム Agram、となりのスロヴェニアの首都、リュブリャナはライバッハ Laibach、スロヴァキアの首都、プラチスラヴァはプレスブルク Pressburgと呼ばれていました。東欧の国に行くにはドイツを経由していくパターンが多いですから乗り換えの時にドイツ語表記されていると日本から初めていく人はわからないですよね。英語ですらウィーンがViennaと書いてあり、日本人の観光客にこれどこ?と質問されたことがありました。
クロアチアの代表的品種にプラヴァッツ マリという品種がありますが、これはアドリア海沿いのダルマチア地方を代表する赤ワインの葡萄品種です。ところが同じ遺伝子でも国が変わると違ったイメージになることがあります。イタリアではプリミティーヴォ、アメリカではジンファンデル。同じクロアチア国内でもダルマチア地方以外ではCrljenak( ツルリェナック)、Tribidrag(トリビドラグ)と全く呼び名がかわります。ほかにもPušipel プシペリ(白)=フルミント(ハンガリー)、モスラー(ドイツ)、シポン(スロヴェニア)、Frankovka フランコフカ(赤)=ブラウフレンキッシュ(ドイツ)ケークフランコシュ(ハンガリー)があったりと大変です。これはほんの一例なのでまだまだたくさんあるんです。現在の行政区分で引っ張られた線を基準に考えると思わぬ勘違いをすることがあるので気を付けないといけませんね。
このプラヴァッツマリはもちろん作るのも最終的に味を決めるのも人間ですから、その人間のイメージする味になるのが作品としてのワインの味の違いになりますが、その違いをぜひ試してみてください。

http://aquavitae.ocnk.net/product-list/21

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Aqua Vitae
河合吾朗