オーストラリア新着ワイン 西オーストラリアに残る古いフランスのスタイル。

オーストラリア新着ワイン 西オーストラリアに残る古いフランスのスタイル。
西オーストラリアを訪問したときに古いブルゴーニュのスタイルが残る味わいを感じたワイナリーがありました。それはピカーディはビル&サンドラ・パネル夫妻と息⼦ダン、彼の妻ジョディの4⼈が1993年、⻄オーストラリア州ペンバートンに興した家族経営のプレミアム・ブティックワイナリーです。
ビルとサンドラは1960年代当時、未開の地であったマーガレット・リ ヴァーを切り拓いたパイオニアで、同地域のワイン産業を推進してき ました。2⼈は1969年に創設したモスウッドをキース・マグフォード に譲り渡した後、1984年にブルゴーニュへ渡り、ヴォルネのド メーヌ・ド・ラ・プスドールの株主となり、共同経営に携わります。
⻄オーストラリア州南⻄部に位置するペンバートンは、南極海の冷涼な気候の影響を受け、地域内でもとりわけ冷涼なエリアで、特にシャルドネとピノ・ノワールの栽培に適した地として知られます。初めて葡萄が植えられたのは1977年で、80年代にワイン産地として発展しました。

その時自身でも試飲したイメージはまさにヴォルネのワインでした。そのなめらかさに感動を覚えたものです。
ピカーディでは、使⽤するオーク樽の材質と焦がし⽅にこだわりを持ち、フランスの⼩規模な樽メーカーから⾼品質の樽を厳選して調達しています。ビルとサンドラは、何度もブルゴーニュに⾜を運び、ブルゴーニュのワイン⽣産者の知⼈などを介して、樽メーカーを訪れ、⾃ 分たちが理想とするオーク樽を買い付けてきました。樽メーカーには、⾃分たちのワインの⾵味に合わせ、焦がし具合を5段階に分けて細かく指定しています。 ピカーディが使⽤する樽の8割は、ブルゴーニュの⼩規模の樽業者であるトリネリー・メイリュー(Tonnellerie Meyrieux Fils )社です。 同社の樽はゆっくりと時間をかけて焦がし、造られることで知られます。樽の焦がし⽅が熟成中のワインに与える影響は⼤きく、「そのようなオーク樽であれば、例え新樽100%のミディアム・トーストの樽を使⽤した場合でも、ワインに樽を焦がした強いフレーヴァーを感じることはない」と、ビルは話します。このように、ピカーディでは熟成樽にも細⼼の注意を払い、⾃分たちが理想とするワインの味わいを追求しています。
その他のボルドーブレンドやシラーにもそのポリシーを感じ、ゆっくり寝かせて飲みたくなる昔のボルドースタイルがここに残されています。

昨年9月から続くオーストラリア全土にわたるブッシュファイヤーで被害を受けた方々に対して自身で何ができるか。オーストラリアワインの良さを伝えることだと思います。それは小さな小さな力かもしれませんが自分個人でできることを続けていこうと思っています。

よろしくお願いいたします。