変わりゆくジンファンデルの存在

変わりゆくジンファンデルの存在
カリフォルニアワインの代名詞と言えるジンファンデルはアメリカでステーキに合わせても存在感を感じられるヘビーな味わいのキャラクタを持つ葡萄品種です。
もともとはイタリア南部のバジリカータ州のアリアニコ種、プーリャ州で造られるプリミティーヴォ種、アドリア海の対岸、クロアチアのダルマチア地方で作られるプラヴァッツ種など、気候や食文化によってそのキャラクタはかなり変わります。
カリフォルニア内でも気候の違いでそのキャラクタは変わります。冷涼地域は赤い果実の味わい、温暖地域では黒果実、アニス、スパイスの味わいになります。
個人の試飲の経験から言うと、プリミティーヴォでも気候や熟成期間などでその味わいは多岐にわたるキャラクタを持つ感じでしたが、以前の日本に輸入されるプリミティーヴォやジンファンデルはとにかく、黒に近い色調、パワフルな果実、低い酸の目の詰まった果実のイメージがありました。
1920年代アメリカ禁酒法時代の大量生産のせいでその品質が低下した中でも優秀な単一畑のワインを造り続けていた生産者のお陰で貴重な高樹齢の畑が残されていたようです。

今回おすすめのソウセリトキャニオンヴィンヤード https://aquavitae.ocnk.net/product-list/72 も1974年に現オーナーのグリーノー氏が購入した際に残った畑の古樹を育ててリリース。
この古樹の深い複雑な味わいを感じることが出来ます。
これは単に古樹の根の深さだけではなく、アメリカンネイティヴの地に英国人がクロアチア、イタリアからもたらされた樹からワインを造り、イタリアン、ラテンの食文化に溶け込んだ、歴史の多層性もこの味に反映されていると感じました。
その他の高樹齢のジンファンデルも合わせてお楽しみください。
https://aquavitae.ocnk.net/product-list/72

よろしくお願いいたします。