スペインワインの新入荷

sp-ctd-0001 サン アレハンドロ レイシス デ ガルナッチャ 2013
sp-ctd-0002 サン アレハンドロ レイシス デ テンプラニーリョ 2013

これはスペインワインですが、ラングドックの名醸造家、ジャン・マルク・ラファージュ氏がピレネー山脈のふもと、スペインのアラゴン州、標高750-1100mにあるカラタユで造りだされたワインです。

もともとアサンブラージュ(ぶどうのブレンド)の天才といわれるラファージュ氏がピレネー山脈の反対のアラゴンで異なる畑のことなるぶどうをブレンドしたまぼろしのプロジェクトが1998年ヴィンテージでリリースされました。そのワインの名を「レイシスワン」といいます。

それを世界最高のテイスティング能力を持つワイン評論家、ジャンシス・ロビンソン女史が激賞したプレミアムワインです。
ラベルがロマネコンティに似てるとか、スペイン版DRCとかいろいろ言われてますけど、そんなことでは飲み手の興味を示すものではないと思っています。


そして、もともとこのカラタユで造られたぶどうに遠く離れたバレンシアのさらに南にあるイエクラのレバンテから持ってきたモナストレル種、カンポ デ ボルハで造られたガルナッチャ種とのブレンドなので長くは続かず、このプロジェクトはすぐに終了。その後は再開されることはありませんでした。

しかし、今回はそのアラゴン州のカラタユで造られたテンプラニーリョとガルナッチャの個性をそれぞれ活かしたワインをリリースします。

このあたりは夏は酷暑、冬は大雪に見舞われる場所です。本当に何もない場所で、少し前にボルハの教会にあった19世紀のフレスコ画が、近くに住む80代の女性によって無断修復によってサルのようになってしまった事件がスペインで起き、話題になったことがあったくらいでしょうか。

文化的にもこのアラゴン州はムーア人の侵略の北限と言われ、キリスト教、イスラム教文化が混在する場所です。

イスラムに侵略されながらも残ったぶどうの樹も残る土地。アラゴネスはほぼ生真面目なカタランのようなキャラクタの人が多いので、注目されることもないが真面目にぶどうを作ってきた人たちの成果を感じることができます。

色調や香は凝縮した黒果実ですが、ハーブやスパイシーさ、ミネラルが複雑性を生み出し、この地のハモン(ハム)などの肉の脂との相性はばつぐんです。

そういう意味では批評家が絶賛した評価とは違う評価ですが、私はこの地をイメージできる味わいとなっていると感じたので評価しました。

よろしくお願いいたします。