ワインに氷

先週、梅雨が明けて、夏日が続いています。
こんな暑い日が続くといつも思い出すことがあります。

スペイン、南イタリア、ギリシャなど南ヨーロッパの皮膚が焼けつくような国で、ワインに氷を入れて飲んでいる風景をナポリ、ヴァレンシアなどのレストランやバルでよく目にしました。

日本でワインに氷を入れて飲むことは、香りを楽しむことが大事なワインではタブーとされているような認識を持たれているような方も多いのでは、特にレストランなどでは失礼にあたると思われているようですね。

こう暑いと氷を入れたくなる心情は察するところではあるし、ワインの法則を理解、間違わなければ十分楽しめる方法の一つではあると思います。

その方法について考えてみました。

氷は液体を早く冷やすためには最も有効な方法。

ワインを冷やすとどうなるか?

全体の印象:•フレッシュ感が際立ちます。

香の印象:果実香など第一アロマが際立ちます。空気に触れた後の香り、第二アロマが際立ちます。
※第一アロマとはワイン本来の持つ香りで、抜栓直後に感じられる香り、第二アロマとは抜栓後、空気に触れることによって立ち上がってくる二番目の香り。

甘味:ドライな印象となります。

酸味:よりシャープな印象になります。

苦味、渋み:強く感じられます。

バランス:よりスマートになります。

このような条件を考えると、白も赤も果実味豊かで比較的酸やタンニンの味わいがやや抑えられたようなワインを取り上げるのが良いかもしれません。

そう考えてみると、南部の日照量の豊かなワインがそれに当てはまることが多いと思います。

味わいはカシスやプラムの黒果実のフレッシュさを感じるものがおすすめです。