環境基準の再設定

今年の夏はかつての夏とは違って例を見ない猛暑が続いています。
もはや、温帯気候の域を脱して亜熱帯気候になりました。
山頂に雪や氷があった場所にはそれがなくなり、海では関東近辺まで熱帯性の魚介類を見かけます。
そんな状況になってきたときに日本人はこれまでと同じような食を求めていくべきなのでしょうか。
環境の変化で造る農作物の変更、生態系が変わる推移を見て、人間もそれに合わせる対応、つまり、自然への畏怖や尊敬があるならばその変化を受け入れるべきかとふと考えることがあります。

こんな暑い日が続くと思いだすのは南イタリアのカラブリア州のことです。

一言でいうと、ここはイタリアではありませんね。

道行く景色はオリーブとサボテンと岩がごろごろしている茶色い山岳の風景です。その崖下に海が広がる景色。空は雲一つなく照り付ける太陽。

メキシコかギリシャか中央アジアかといったイメージでした。

とおもえば、内陸のコゼンツァやカタンツァーロでは冬は雪が降り積もる場所もあります。

こんな環境で食べられているのは、ギリシャの影響を受けているようですが、ギリシャはトルコ、イランの影響を受けています。辛いものとオリーブオイル、赤玉ねぎ、ヤギやラムの料理が多かったイメージです。チーズもひょうたん型のカチョカヴァッロやペコリーノになりますね。チーズは新鮮でフレッシュなイメージでしたので食べやすかった印象です。

こんな食事に合わせるワインは

it-clb-0001-ntr カタルド カラブレッタ アンソニカ ビアンコ
it-clb-0002-ntr カタルド カラブレッタ チロ ロッソ クラシコ

白のアンソニカ種もギリシャ由来のぶどうで、果実味たっぷりの味わいですがミネラルを感じるので大柄な味には感じませんでした。シチリアに多い品種でマルサラ酒によく使われます。
赤のガリオッポ種はしっかりしたタンニンとスパイシー感があり、ギリシャ、トルコ系のスパイシー料理にもうまく寄り添うイメージです。

この赤白は長熟の可能性も感じられるワインなのでしばらく寝かせて再びテイスティングしてみたいと思います。