開かれたイラン

最近のニュースで注目していることがあります。イランの核開発問題でイランと国連安全保障理事会常任理事国(米英仏中露)にドイツを加えた6カ国が7月にウィーンで最終合意した「包括的共同行動計画」が発効されるということです。
これに伴い、今年末から2016年1月にかけてイランの経済制裁が解除されます。
そうなると人、モノ、お金が動き出し、経済活動が活発化します。話を聞いてみるとそれまで日用品はほとんど国産ばかりでイラン国内の在住者は外国製品の購買意欲があふれているようです。

ワインについては一見関係がないような気がします、イランはイスラムの国、イスラムではお酒は禁忌なものですからワインとも関係ないように思えます。実際にイラン国内でも飲酒しているシーンはほとんど見ることはできないでしょう。

イランはワインの起源の一つだともいわれています。
イラン北部で紀元前4000~5000年の居住跡からワイン醸造の形跡が発見されています。ぶどうについても野生種が黒海、カスピ海周辺、チグリス、ユーフラテス川上流地域で自生していることから、その起源のだという説の一つとして有力な説と言われています。
ワインの国際品種、シラー(ズ)種はイラン中部の大都市、シーラーズが起源と言われ、いまも生産されているようです。イラン革命以降はワインを飲むことはできなくなったようですが、シラー種のもつスパイシーな味わいはケバブなどイランの料理にも良く合いそうです。
また、イランの有名な四行詩、オマル・ハイヤームのルバーイヤートにもワインについての記述が沢山見られます。
ワインの起源をたどると、イランの料理にワインの組み合わせの新しい発見があるかもしれません。
また、当ショップの国産ワイン、丸藤葡萄酒工業さんの取り扱いアイテムにもルバイヤートシリーズがあります。
日本との交流が進み、イラン、ペルシアの食文化の融合が進んでいけば新しいアイデアが出てくることに期待しています。