古くて新しいワイン

寒い日が続きますので暖かい話でもしてみます。
イスラエルというとみなさんは何を想像されるでしょうか。
ユダヤの国、パレスチナ、イスラムとの対立、キリスト教、世界三大宗教の起源、エルサレムなどがあるかと思います
しかし、ワイン造りについても起源の一つとされています。旧約聖書にも記される紀元前2000年前にはワイン造りが発達し、ヨーロッパ、ギリシャにワイン造りを伝えたルーツの一つにあたる地域と言われます。
地理的に見ても地中海沿岸、地中海性気候の温暖な気候ですが、イスラエル北部のぶどう産地は水利の豊かなゴラン高原、ガリレーはかなり標高が高く、冷涼でぶどう造りに向いていて、キブツも多く農業が盛んです。また、南部の死海より南、エジプト国境のネゲヴ砂漠でも灌漑の発達で昼夜の温度差を利用してぶどう造りが行われています。
7世紀のイスラム征服でワイン造りが1200年ほどストップしますが、その後1848年にワイン造りが再開されて以来、シャトーラフィットロートシルトのエドモン・ド・ロートシルト氏のシャトー参画などもありました。
当初はユダヤ教徒向け、コーシャワインや聖餐用の甘口ワインを造っていましたが、1990年代以降、方向転換が行われました。7世紀にイスラエルの地場品種はイスラムによって絶滅したと言われ、その後、気候区分から南仏品種が導入されていましたが近代は、カベルネソーヴィニョン、シャルドネ、メルロなどの国際品種が入り、ワインも洗練された味わいに展開していきます。世界各地で修行した醸造家たちが集まり、様々な味わいのワインが作られるようになってきました。当初はヴァラエタル(品種)の味わいが顕著なワインが多かったのですが、近年は様々なスタイルが作りだされ期待ができる地域となっています。

今回おすすめするのはユダヤ屈指の名家モンテフィオーレ家が2010年に創設したブティック・ワイナリーです。「イスラエル建国の父」モーゼス・モンテフィオーレ氏の誕生150周年を記念し、その子孫たちが創設したワイナリーです。
 モンテフィオーレの葡萄畑は、旧約聖書の時代より葡萄が育てられていたと言われるジュデアン・ヒルズにあります。高品質なワインを生み出すと注目を集めているエリア。 ワインはエレガントでバランスの良いスタイル。最高級ワインの「ケレム・モシュ」は、「上品なワインで、驚くほどの優雅さと素晴らしいテクスチャー、沢山の魅力を備えている」と評価されています。
モーゼス氏はラフィット・ロートシルトのバロン・ジェームス・ド・ロスチャイルド氏やムートン・ロートシルトのバロン・ナサニール・ド・ロスチャイルド氏とは親戚にあたる人物。そして彼らの造るワインはコーシャ認定を受けています。コーシャとはユダヤ教で定める食べ物に関する規定。ユダヤ教の資格を持ったラバイ(ユダヤ教の指導者)が製造工程をその目で確かめ、ユダヤ教の教義に従った安全な食品であると認定し認定書を発行、認定を受けた食品はその認定マークやロゴをパッケージに表示することが出来ます。

※モンテフィオーレ レッド 
マルベック34 % シラー33 % プティ・シラー33 % 
¥2,550(税抜)
フルーティーな味わい。絹のようなストラクチャーが感じられ、後味はすっきりとしている。マルベックのしっかりとした果実味とシラーのスパイシーさ、プティ・シラーの力強さ、地中海のハーブやイスラエルに降り注ぐ日光の暖かさが感じられます。

※モンテフィオーレ ケレム モシュ
カべルネ・ソーヴィニヨン60 % プティ・ヴェルド34 % シラー6 % 
¥5,950(税抜)
ブラックベリーやプラム、ブラックリコリスのアロマ、スミレのヒント、スモーキーな香り。味わいはイタリアのシラーを思わせるスタイルで、クラシックな味わいが表現されている。こなれたタンニンとバランスの良い酸が感じられ、余韻は長い。シラーは中東が起源であると言われており、ジュデアン・ヒルズでの栽培には適しています。

よろしくお願いいたします。