ドウロ川から見える光景

ドウロ川から見える光景
最近、テーブルを色々観察しているとワインやその他酒類はアルコール度数の軽いものをたしなまれている方々が多いようです。これはヨーロッパでも同じような傾向があり、フランス、イタリア、東ヨーロッパでも以前のイメージのようなハードリカーの消費量もやや停滞してきています。ロシアなどではゴルバチョフが政権を握っていたころから新聞紙上でも盛んに健康の重要性と飲酒が叫ばれるようになっていましたが、ウォッカの飲料を制限するとその政権は倒れるという逸話もあります。
ポルトガルでもイギリス向けのポートが造られているのは有名な話ですがその消費量が頭打ちになるとスティルワインの消費量が増えてきました。ハンガリーのトカイあたりでも同様の傾向が見られます。
ポートの葡萄はポルトを河口とするドウロ川の上流にある両岸ぞいに畑が広がり、アルト・ドウロワイン生産地域として世界遺産にも指定されるほどその風光明媚な景色は絶景に値する地域です。
今回紹介するカーサ フェレイリーニャもそのドウロエリアのぶどうで1952年に生産を開始しました。
その生産地、キンタ ド レダというエリアは独特の取り組みを行っています。
このエリアはシストと言われる片岩で形成される土地でその片岩とは薄く板状に割れやすい構造を持つ岩石のことです。段々畑の石垣もこの石を積み上げて造られます。
畑では、この片岩に縦に走る亀裂のおかげでブドウ樹は根を深く伸ばすことが出来、ポルトガルの暑く乾燥した夏をやり過ごすための水分を地下深くから吸い上げることが出来るのです。
その中でも周りの畑とはちがう形状で積み上げた岩の壁があり、それが特異な景観を生み出しています。
それは「蜂の壁」と言われています。
その名の通り、蜂の巣を雨や風から保護するために造られたのですが、時折クマも現れるようで185cmの高さにもなります。
いいぶどうを造るには周りの環境の生態系にも配慮した取り組みのある環境の中で造られたポルトではないドウロのワインぜひ試して見てください。

http://aquavitae.ocnk.net/product-list/129