夏はプロヴァンスワイン

ワインの味はどうやって決まるかご存知でしょうか?

原材料のぶどうの味から由来することであることはもちろんですが、そのぶどうに与える環境や天候はもちろんですが、そのベースに人の考えが係ります。

ぶどうの生育について、人の意志が係ることは想像に難くないですが、収穫後、醸造したぶどうについて、様々な畑から収穫されたワインをブレンドするタイミングがあります。

その際に、当主と醸造家など少人数でそのブレンドの割合を決定するわけです。
となると、味わいはその人たちのイメージする食文化がブレンド決定に大きな要因を与えることになります。

近年は、大きなメーカーは輸出先の国々についてのマーケティングもされているでしょうから、インターナショナルな味わいにすることも考慮されているでしょう。

家族経営など小規模生産者においては様々な考えが反映されます。
伝統的な味わいを継承する人、先代の考えを一新したい人、新しい考えを試みたい人。
経営を優先しなければならない人、事情は様々です。

これらの状況を見て、思うのはインターナショナルシーンで受け入れられる味わいのワインを作る人以外の生産者の造るワインはその味わいはその土地の食文化に寄り添うように造られるのは自明の理といえるでしょう。

この考えを踏まえて、最近の天候を見るとさわやかな暑さになってきました。
このイメージはプロヴァンスあたりの天候のように感じます。
湿度も低くて、からっとしています。(もちろん作者周辺の天候ですが)

そこで、今回はプロヴァンスワインをおすすめしてみたいと思います。

弊社取扱いのプロヴァンスワインは

赤ではバンドール ルージュ、白はカシ ブラン、ロゼはカシ ロゼ。
fr-prv-0001-bio ラ ベギュド バンドール ルージュ (赤)
fr-prv-0002-bio バニョール カシー ブラン (白)
fr-prv-0003-bio バニョール カシー ロゼ (ロゼ)

これらのワインはどんなところで造られているでしょうか。
まず、プロヴァンス地方の最西端、ちょうどマルセイユから海岸沿いに西へ行ったところ。
バンドールは地中海を見下ろす丘陵にある畑。その畑は石灰質で小石の多い土壌。北風を遮る台地と3,000時間もの日照量とによって、 力強い、がっしりしたワインを生み出す。それを18ヶ月の樽熟成によって凝縮させる。そのため長期熟成が期待できます。

カシは白く輝く石灰岩の断崖と紺碧の海が織りなす美しい入り江が続く。更に東に行くと、赤土の瓦屋根とパステルカラーの家の美しい避暑地でもあるカシスの小さな港に行き着く。畑は、港に向き合うかれた川の谷にあり、殆どが石灰岩系土壌の急斜面にあります。

ここらあたりは小さな港に毎日、魚介類が水揚げされます。特にうにが名物です。

こういった環境から見ても、ここで造られるワインの味は白やロゼならプロヴァンス料理でもあるブイヤベースなどの魚介類、赤ならオリーヴオイル、ハーブ、にんにくをベースにしたイタリア、アフリカの影響を受けた肉料理に合う味わいであることが想像できます。

白は穏やかな酸、豊かな果実味、塩味にあうミネラルが混然一体としてさわやかに飲める味わいです。赤はスパイシーさ、なめらかさを感じるので牛肉やラムにはよく合います。

昼下がりや夕方の日差しの下での食事、暑い夜のディナーにはおすすめです。

Aqua Vitae
店長
河合