店長日記

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味の補填
ワインが食事するために置かれている役割を日々考えています。
食べ物の味わいにワインの味わいを重ねていくのか、食材の味わいを引き立てるようにワインの味をわき役にするのか。
いろいろな味わいの食べ合わせのパターンがあります。
その中で最近よく考えさせられるのは辛味とワイン。
辛味とは具体的には唐辛子。ワインがこれまで入ってなかった料理の世界、メキシカン、トルコ料理、韓国料理、中国料理などがありますがそれらに共通する食材として唐辛子があります。ここにワインを合わせるのは難しいと思われています。
そういう時に参考になるのは地図と歴史。
唐辛子とぶどうが混じり合う地域と歴史を探せば、ペアリングのヒントがあるかもしれません。
原産地は中南米と言われていますが大航海時代にポルトガル人が各地に伝播したことによって、食文化に影響を与えたとされています。
16世紀にはオスマンやポルトガルを経由してヨーロッパに伝わったとされています。
そのルートを見てみるとバルカン半島、ギリシャ、イタリア、イベリア半島の料理にワインと相性の良い唐辛子を使った料理があるように思えます。
これらの地域のワインを試飲した時に共通して感じるのはワインの味わいの中にあるスパイス感。このスパイス感と辛さが良い相性を見せてくれるのではないでしょうか。
南イタリア、ギリシャ、ハンガリーにおすすめがあります。
その中で、南イタリアのカラブリア州のぶどう、ガリオッポを使ったチロ、
 http://aquavitae.ocnk.net/product/35 は地元でも唐辛子を使った料理と良く合わせるシーンに出会いました。
チェリーの果実、なめらかなタンニンと辛さがうまくマッチします。この果実の凝縮感がすばらしく、現地では氷をいれて飲まれていることもありますがそれでも味わいが薄くなる感じがしないほどです。
寒い時は顔から汗が出るような辛い料理を食べたくなる時がありますがそんなときでも方時にグラスを置いてみるのもおもしろいものです。

よろしくお願いいたします。

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河合
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ロゼワインの定義?!
業界人通しで話をすると、時々、「日本ではロゼワイン売れないなー」
なぜそうなるのか考えてみました。ワインをお勧めするときに、交わされる会話。
「赤にしようか?!白にしようか?!」
「すみません、ワインは赤や白だけではないんです、ロゼもありますが」
「うーん、ロゼってよくわからないな」
この時点でワインの購入の選択肢からすでにロゼは脱落してしまっています。
そもそも、ロゼワインといってもぶどうの品種も様々、製法も様々で、色も限りなく赤に近いロゼもあるし、透明感のあるロゼもあります。
何人かの市井の人々に聞いてみるとロゼワインのイメージというのはポルトガルの某Mロゼのイメージがあり、ほんのり甘くて、安価なイメージ。
ほとんどのロゼが長期熟成をせず、色調と同様に薄いイメージがあるのかもしれません。アメリカでは商品名にホワイトジンファンデルのようにホワイトと付けていることもあります。

しかし南仏などではセレブがヴァカンスのランチにドライなロゼを優雅に飲んでいるイメージがあり、割と高貴な感覚です。
現在の赤ワインはぶどうの皮の色素の抽出技術が発達してしっかりとした赤色になっていますが昔の赤ワインは色調も透明感がありロゼに近かったのです。

プロヴァンスワインなどは見た目と違ってぶどう品種の味わいはしっかり出ているので高級感もあります。
私はお客様にワインを勧めるときに味わいを中心に相性や選択を考えるのでロゼワインを赤ワインのおすすめリストアップに挙げることがあります。見た目の透明感に惑わされず、しっかりした味わいを試して頂きたいと考えております。
プロヴァンスのロゼはブイヤベースなどとも合わせられますので、冬の魚介鍋などともおすすめなんですよ。

また、ロゼワインはアウトドアでも楽しめるイメージがありますので春~夏のスポーツ観戦などアウトドアでも楽しんでほしいものです。

色調、味わい、シチュエーションなど様々なタイプのロゼワインをどう合わせるか、お問い合わせお待ちしております。
よろしくお願いいたします。
クリスマスは魚で。
今年もクリスマスの季節が近づいてきました。あるポーランドに詳しい方々と話をしていました。チェコやスロヴァキアではクリスマスに鯉を食べる話をしましたが、ポーランドでも同様の慣習があるそうです。
クリスマス恒例のBGMにのってテレビに映る映像はそうです、鯉です。
最近は鯉を料理するのは可哀そうという声が高まっていて自分でさばく家庭も少なくなってきているようです。しかし、カトリック教徒が多数派のポーランドではクリスマスは肉ではなく魚を食べるそうなのでこの慣習はなくならないとのこと。
オバマ大統領がサンクスギビングデイに七面鳥を恩赦で開放しているニュースがありましたが、ポーランド大統領は鯉に恩赦を与えるそうで、ヴィスワ川に鯉を放流している映像がありました。
鯉にはもっと広い養殖池で泳がせるべきだとか、鯉に苦痛を与えない議論が良くされているそうです。
しかし、鯉の養殖業者は12月に一番売り上げが上がる時期なのでインタヴューでもかなり張り切っている様子です。
鯉はスープや揚げ物にするのが一般的ですが、この時期でもそこに合わせる白ワインはよく売れそうです。
ホットワイン http://aquavitae.ocnk.net/product-list/102 も併せて販売していますので、
ヨーロッパ風のクリスマスのお食事を計画されているようでしたらぜひご相談お待ちしております。
よろしくお願いいたします。

Aqua Vitae
河合
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世界地図を捨てる。新しいワインのカテゴリ
ワインリストを作成していて、かならず最初にこのワインはフランスワインです。イタリアワインですと、生産国や地方の説明から入ります。
はたして、この説明は必要なのかと思うことがあります。
食文化がグローバル化、特に東京なら世界中の食材が揃う場所であり、様々な味わいが国境という線引きで説明できるのかと。
ぶどう品種も独自性はあるものの世界の移民が苗木を持って、他国でオリジンの品種を植えて、独自の味わいを作り出すということはよくあります。
そしてフランスやイタリアの旧世界のワインメーカーが他国で資本を投下し、新しいブランドを作る。こんなことがここ数年で当たり前になりました。
そうなるとわざわざ何十万も払って高額なワインを飲む価値があるかどうかを考えます。
もちろんその値付けにはバックボーンがありますのでブランドイコール価格というアイテムだけではないので一概には言えません。
他方、デイリーな価格で美味しいワインを聞いたことのない地域で発見することにはまた違う喜びがあります。
やがて、生産地の説明や特徴があまり意味をなさなくなる時代も来るのではないかと思います。
そして、そんなワインをお勧めしていきますので、リーズナブルなワインのお問い合わせをお待ちしております。
スロヴァキア新着情報 言いにくいのは伝わりにくい?!
スロヴァキア語っていう言葉があるんですね。いつもそこから始まるこの会話。
続いて出てくる言葉はスロヴァキア語って、どんな言葉に似てますか?
ポーランド語やチェコ語、ウクライナ語にも似てますねー。
言葉が言いにくいだけで敬遠されることもよくあるのですが、まずは試して見てくださいというのがスロヴァキアのワイン。

白のコルパスはVeltlínske zelené(ヴェルトリンスケ・ツェレーネ=グリュナー・フェルトリナー)50%、Rizling vlašský(リースリング・ブラスキー=ヴェルシュ・リースリング)30%、Rizling rýnsky(リースリング・リンスキ=リースリング)20%というぶどうのブレンド構成、
赤のSvätovavrinecké(スヴァトヴァヴリネツケー)も言いにくいかな。平たく言うとサンローランというぶどうで系統的にはピノノワールの亜種といいます。

このスロヴァキアも小さいながらチェコ、ポーランド、ウクライナ、ハンガリー、オーストリアに囲まれ、様々な歴史の波にのまれたエリア。古くはローマ帝国、ハンガリー王国の一部であり、ドイツ系文化の影響も受けました。1993年まではチェコと一つの国を成していました。
ですから、料理も様々なスタイルの料理があります。ハンガリー料理のようなパプリカを使った料理、西部はオーストリアの影響を受けたカツレツ、ソーセージ、ザワークラウト、チェコの影響を受けた川魚料理、ウクライナの影響を受けたハルシュキなどおいしい食べ物がたくさんあり、それに合わせたワインも多くなってきました。
ここ数年でかなりの進化を遂げているこのエリアのワイン、言いにくいですが試してみる価値はあります。
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よろしくお願いいたします。


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河合
イタリア、クロアチア新着情報 注目のアドリア海
ワイン用のぶどうのみならずイタリアの農業における有機栽培で注目を浴びているエリアがアドリア海沿いにあります。
ご紹介するのはプーリアのカステル デル モンテ、アルタ ムルジャ国立公園付近にあるカルペンティエーレ。標高600mの位置にあり、世界遺産カステル デル モンテ城から2km程度はなれたところに本拠地を構えます。
13世紀に神聖ローマ皇帝フリードリヒ2世によって建築されたお城を中心にさかえたエリアですがこの時代にタイムスリップしたような感覚を受けるエリアです。現地に行ってみると若い人たちがこの地の再生を目指して観光や農業など様々な分野で働いているのをみると新しい文化が生まれるのではと期待させる土地です。
その地で伝統のある品種、ウーヴァ ディ トロイア、ボンビーノ ネロから現代的な自然派スタイルのワインを生み出します。
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もう一つはマルケ州で古くから造られているビアンケッロというぶどうにフォーカスしてワイン造りをしているアグラリア・グエリエリ。
この地は古くからぶどう造りを行っていることが記述されています。ローマの歴史家タキトゥスは第二次ポエニ戦争におけるメタゥルス(メタウロ)の戦い(紀元前207年)について「この戦いのカルタゴ軍の敗因は、戦場だったメタウロ川周辺に漂う白ワインの芳しい香りとその味の虜になってしまったから」と書き記しています。
この地でグエリエリ家がオリーブ、小麦、ぶどうなどトータル的な有機農法を行っています。
ぶどうの味を自然に引き出したそのビアンケッロは注目です。
http://aquavitae.ocnk.net/product-list/80

クロアチアの首都、ザグレブ郊外のモスラヴィーナで造られるこのエリアにしかないシュクレット種にフォーカスしてワインを造る生産者、ヤンチャール。
完熟時にオレンジがかった黄金色になり、赤みを帯びたソバカスのような斑点が出ることからドイツ語の「斑点」や「朱」を意味するシャーラ(scharlach)が語源となり名前となったと言われています。
味わいもドイツ系白品種のような軽いミネラルがあり、ドイツ文化の影響を感じるクロアチア料理にマッチし、食事に寄り添うデイリーワインです。
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よろしくお願いいたします。

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フランス、南アフリカ新着情報
赤ワインの中でもピノノワール種を使ったワインはとりわけ高価なアイテムが多いですね。
しかし、ちょっと週末にエレガントなピノノワールを楽しみたいというリクエストをよく伺います。そこでお手軽に買えるピノノワールを今回は集めてみました。

フランスからはブルゴーニュ地方のジヴリ村でぶどうを造るミシェル・サラザン。
知名度は低いがアンリ四世のお気に入りのワインでもあったように歴史があります。
味わいは固いストラクチャですがアロマは繊細。時間が経つと湧き上がってくるベリーの味わいが変化します。
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南アフリカからは西ケープ州パールを中心としたスワートランドからカイル ダンが造るピノノワール。
フィスト オブ ファンシーは、手頃な価格で、ジューシーで素朴な南アフリカ共和国のピノノワールを飲むという、テーマでJasper Wickensの助けを借りてカイル ダンによって造られました。 ロバートソン地区、マクレガーのぶどうは白亜の土壌で構成されています。 果実は50%の全房で発酵され、50%は古い300Lのバレルで熟成され、18ヶ月後に瓶詰めされた。 その結果、明るい酸味とバランスのとれた非常にジューシーで新鮮なピノノワールです。
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同じく南アフリカの西ケープ州エルギンから2013年がファーストヴィンテージという新しい生産者、ソーン&ドーターズ。高樹齢(35-70年程度)の畑を持つ栽培家と契約しています。ベリーと樽のバランスが上手く取れた味わいです。
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お問い合わせお待ちしております。
よろしくお願いいたします。

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クロアチア、イタリア、スペイン新着情報
最近はだいぶ冬らしくなって来ました。これからはワインのシーズンです。

クロアチアからは首都ザグレブの南東に広がるモスラヴィーナというエリアの地元品種、シュクレット種を使ったワインです。クロアチアワインのイメージはイタリア系品種に近いイメージですが、こちらは内陸部に入った場所ですので場所柄、ドイツ、ハンガリーの影響を多く受けています。
フレッシュでみずみずしい味わいが和食に良く合います。
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イタリアからは有機農法のメッカ、マルケ州はペーザロ エ ウルビーノ県を流れるメタウロ川流域で造られる白のビアンケッロと赤のサンジョベーゼ。
イメージではサンマリノ、リミニ、アンコーナ、ペルージャのお隣になります。
隠れた銘醸地であることは、ローマの歴史家タキトゥスは第二次ポエニ戦争におけるメタゥルス(メタウロ)の戦い(紀元前207年)について「この戦いのカルタゴ軍の敗因は、戦場だったメタウロ川周辺に漂う白ワインの芳しい香りとその味の虜になってしまったから」と書き記してあるように歴史のある銘醸地ですが、近年はワインのみならず有機農法で注目を集める土地。このアジェンダ アグリコーラ グエリエリでもオリーブオイル、パスタなども作っていて総合的なアグリツーリスモとしても知られています。
この土地でしか味わえないアイテムが来日しました。是非お試しください。
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スペインからは銘醸地リオハのワインです。リオハは近年、醸造の進歩だけではなく、テーブルまでの流通過程の見直しなど良い状態で届けられるまでの管理のレベルがアップしました。そしてそのレベルアップは味わいにも見られます。
今回紹介するラモン ビルバオは1924年からリオハのトップエリア、リオハ・アルタのアロ地区でワインを造る老舗と言える生産者ですが、ここ数年の味わいの良さ、ぶどうのピュアな味わいに注目です。以前のリオハのイメージとは変わりました。
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お問い合わせお待ちしております。
よろしくお願いいたします。
オーストリア新着・本物の貴族です。
世の中には様々なセレブの方々がいらっしゃいます。
今回紹介するオーストリアワインをリリースされる生産者、エスターハージー(エステルハージー)家は中世から続くハンガリーの貴族の末裔です。
17世紀以来、ハプスブルク家、オーストリア・ハンガリー帝国、ハンガリー王国に渡って大地主でした。

当時のハンガリーはオーストリアの支配から逃れるための反乱、革命の時代でしたがエスターハージー家はハプスブルク家に忠誠を示す姿勢でした。最後にはオーストリア皇帝をしのぐほどの資産を得たのです。
そのエピソードとして家の楽長がフランツ・ヨーゼフ・ハイドンでした。1789年のドキュメントに給料の一部をワインで支払いを受けてた記録が残っています。
チェリストとしてフランツ・リスト、その他作曲家としてヨハン・フンメル、ヨーゼフ・ヴァイグルが使え、フランツ・シューベルトが音楽教師として働いていたことがありました。

エスターハージーワイナリーでは2009年より、ボルドーの有名醸造家ステファン・ ドゥルノンクール氏にコンサルタントを依頼。エスターハージー家最後の侯爵パウル5世の妻メリンダ侯爵夫人の甥で現オーナーのオッタルバイ氏の依頼で始まりました。ドゥルノンクール氏がオーストリアでコンサルタントするのはエスターハージーが唯一のワイナリー。エスターハージーワイナリーの所有する畑のテロワール、土壌にポテンシャルを見いだし、コンサルタントを引き受けました。

なにからなにまで特別な環境で造られたワインは特別なお食事にふさわしいアイテムと言えます。
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お問い合わせお待ちしております。
よろしくお願いいたします。

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河合
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オーストリア・ハンガリー新着 歴史、文化の交差点
2016年11月17日 第二百五十二回配信
ハンガリーという国は現在は共和国制の国ですが西暦1000年のイシュトバーン1世が戴冠式以来、1946年に王制が廃止されるまで王国が存在していました。当時はもっと国の面積が広かったのですが第一次世界大戦の敗北のせいで領土を失います。そのせいでハンガリーの周囲の国までその文化が残り、マジャル人たちが住んでいたのです。
今回紹介するワインもオーストリアの生産者ですが、造っている場所はハンガリーという面白いエピソードを持ったワインです。
作っている場所はショプロンというオーストリアとハンガリーの国境にある町です。
この街も時代によって様々な国に支配された町ですので現在はハンガリー北西部にあり、オーストリアのブルゲンラント州に接しています。
1989年の社会主義体制崩壊直前には当時の東ドイツから「ピクニック」という大量越境があった場所でもあります。
町の歴史もローマ帝国時代からあるので名前が3つあります。ハンガリーではショプロンですが、(マジャル語:Sopron, ドイツ語:Ödenburg, ラテン語:Scarbantia)と各国の地図を見るとその呼び名は様々です。ドイツや東ヨーロッパの国の地図や標識を見ると呼び名が様々で観光で行く程度の人にとっては混乱すること必至ですね。
実際に町に行くと町は歴史が進んできた通りゴシックからバロックまで様々な建築様式のある町ですが、ドイツっぽいですね。
しかし、ワインは何といっても赤ワインの、「ケークフランコシュ」というハンガリーを代表する赤です。エゲルの代表的なワイン、エグリ・ヴィカヴェール(牡牛の血)のぶどう品種としても有名です。ドイツではブラウフレンキッシュと言われています。地元の居酒屋ホイリゲではマンガリッツァという国宝の豚料理もありますがハム、チーズなどの冷製の料理と合わせることが多いので冷製の脂に良く合う酸味が特徴の味わいです。
その品種にメルロ、カベルネフランをブレンドすることによって味わいに厚みがあります。
ローマ帝国、オスマン、オーストリア、スラヴの文化が合わさったインターナショナルでハイブリッドなブレンドをお楽しみください。

ヴェーニンガー ショプロン キュヴェ 2011 (赤)
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よろしくお願いいたします。

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河合
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ポルトガル新着 日本人とポルトゲーザの嗜好の共通性
日本人の方がリスボンに立つと、なぜか懐かしい感じがするという方が多い。
確かにそこに立つと街並みが昭和の感覚を呼び覚ましてくれる感じがします。
特に「坂の町」リスボンの坂を下った下町、アルファマは狭い路地、古い邸宅、演歌のようなファドが夜な夜な聞こえる、魚を焼く煙が窓から出てる。昔懐かしい気分になる町です。
いろいろな意味で日本人の感覚と近いのかもしれないとおもわせるポルトガルの文化。
その中で食事の嗜好もまた然り。よく言われるのは「ポルトガル料理はスペイン料理のようにエスニックな感じなんでしょ」なんて質問もうけたりしましたが、それをポルトガル人にいうと、「スペイン人と一緒にするな」と言われます。
かつて、世界を席巻した大航海時代の影響から旧植民地の食材をワールドワイドな料理も多く、イスラム勢力の支配を受けていた影響からシナモンやサフランなどを使った南部の料理などもありますが、基本的には優しい味わいが多く、日本人の方には好評であります。
そんな料理に合わせたワインももちろん優しい味わいが多いのです。

今回ご紹介するワイン、

レセルヴァ ドス アミーゴス、テラ フランカ 
http://aquavitae.ocnk.net/product-list/64

はポルトガルを代表するぶどう品種を使っています。
トゥーリガナシオナルはポートワインの主要品種となっていますがスティルワインに使っても深みのある味わいで安価にデイリーワインとして楽しむことが出来ます。

白はヴィーニョヴェルデと言われるフェルナン・ピレス、アリント、セルシアルを使った若飲みワインは海洋国家でも合ったポルトガルの多様な魚介料理に合います。
価格もお求めやすく、毎日飲むワインとしてはお買い得と思わせる味わいです。

ちなみにポルトガルの国内需要は缶詰による加工品が圧倒的に多く、缶詰のイワシやマグロは、手の込んだ料理をする時間がないときの手軽なおかずとして、ゆでたジャガイモや卵と一緒に供されます。

当店ではこちらの缶詰も併せて販売しております。
http://aquavitae.ocnk.net/product-list/74
http://aquavitae.ocnk.net/product-list/95
いわしは近日入荷予定ですので今しばらくお待ちください。
よろしくお願いいたします。
オーストラリア、メルボルン新着ワイン。存在理由を考える
1860年に設立されたオーストラリアで最も伝統的で美しい場所にあるファミリーワイナリーの一つと言われるのが今回ご紹介するタービルクワインズです。
メルボルンの北120kmにあるナガンビーレイクにあり、オーストラリアのワインの歴史を語るうえで外すことのできない場所です。
このタービルクワインズは1925年にパーブリック家に買い取られ、現在五代目が経営する老舗ワイナリーです。
ここは野生自然保護区にあり、周りは川、湿地と水に恵まれた土地です。クロコダイルダンディをイメージするようなボートクルーズもあり、ちょっとほかのワイナリーとは違う環境です。
そんな中で造られた古い畑のぶどうは、白がマルサンヌ、赤がシラーです。
白のマルサンヌは若いワインにしてはやや色調が濃い目で香りはフルーティ、パイナップルやバナナ、バターを感じさせます。1927年から造られている世界最古の畑の味わいを試して見てください。

辛口でありながら、フレッシュな果実味が後を引き、時間がたって空気に触れるとともに果実味がグラスから飛び出してくるようなイメージでした。
赤のシラーはシラーらしい爽やかでみずみずしいチェリーを思わせ、凝縮した果実味と酸、スパイスがうまくまとまり飲み飽きない味わいです。
http://aquavitae.ocnk.net/product-list/73

よろしくお願いいたします。
オーストリア再考
オーストリアに以前訪れた際に感じたこと。
古き街並みと自然志向な素朴な人たちの集まり、ということを感じました。
その時はスポーツイベントで訪れたのでワインや食事に触れあっている機会はあまりなかったのですが、その次に訪れたときは食事の際に人々の自然志向を強く感じる機会がありました。オーストリアというと白のグリュナーフェルトリナーが有名で、味わいもほんのり甘い果実、さわやかなミネラル、酸、ハーブ、スパイスのような香りのバランスがよく自然に体に入ってくる感覚です。
オーストリアを訪れた際に食べた料理の中で印象に残ったのはなぜか野菜。
移動中は肉を食べていたせいか、ホイリゲ(居酒屋)で食べた野菜の味、体に入ってくる感覚がいまだに忘れられません。
野菜に合わせるのは白ワインというイメージがありますが、その時に試したのは赤ワイン。
ブラウフレンキッシュ種という赤ワインです。
これは単独で試すと色調も黒に近く、スパイス、鉄分のようなミネラルを感じますが野菜のミネラルと実にうまくマッチングしたことが印象深く残っています。
これまでのイメージを少し変えなければならない体験をしたことをなんとか日本でも伝えたいと思って探したアイテムが入荷しております。
オーストリア、ドイツワインはまだまだ価格的にも高い印象がありますが、比較的購入しやすいアイテムをそろえてみました。
ぜひ、のぞいてみてください。
http://aquavitae.ocnk.net/product-list/3

よろしくお願いいたします。

Aqua Vitae
河合
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目指すはラングドック・ルシヨン
南フランスの西側、スペインとの国境、ペルピニャンなどのルシヨン地方はパリを中心とした北部に住むフランス人にとってはある意味、理想の場所のようです。
年間の降水量が最も少なく、年間日照量も最も多い地域。仕事を引退してセカンドキャリアを送るための移住先としても人気の土地でもあるのです。
そんな土地は食事も美味しいのですがそれに合わせるワインも自然の味わいで造られるスタイルの生産者がたくさんいます。
海と山が近い土地なのでそこで取れる食材に合わせたブレンドのワインになっています。
毎日の食事に自然な味わいで寄り添い、体にすーっと入っていく感覚を受けるワインです。
ラングドックワイン
http://aquavitae.ocnk.net/product-list/15
よろしくお願いいたします。


ラテンの東。東ヨーロッパの底力
当店は東ヨーロッパワインに注目しています。ワインの歴史はさることながら2000年以降のワイン造りに対する取り組みの機運が高まっています。樹を育てる豊かな黒土、国際的な投資、新しい技術の導入、安価で良質な労働力とワインを取り巻く環境により、日本にもコストパフォーマンスの良いワインが入ってきています。

以前のルーマニア、モルドヴァワインのイメージは日本ワインのラベルに詰められるバルクワインのイメージがありましたが、いまでは産地のラベルが添付されることによって産地のアピールがされるようになります。
しかし、日本からはるか遠い東ヨーロッパについて具体的なイメージがまだまだ浸透されていない感じを受けるのでまさにこれからの銘醸地であります。
ルーマニアのワイン造りの歴史は古く、紀元前からワインの製造が行なわれていました。
四千年前以上のルーマニア人以前のダキア人の時代に始まり、中世のシュテファン大公のようなワイン好きの統治者もいました。
実際にルーマニアのワイナリーの地下セラーには1900年代前半からのヴィンテージワインが保存されており、その歴史と実力を肌で感じることができます。
19世紀後半のパリの国際博覧会で高い評価を受けたワインは途中、社会主義政権時代にその歩みをストップしましたが、その実力が復活してきたことを味わいから感じます。
実際に試飲するときにはよくフランスワインとの比較の話になります。首都ブカレストは「バルカンのパリ」とも言われていますが、ルーマニア人やモルドヴァ人にとっては、ローマへの道ではなくパリへの道を歩んでいます。フランスを意識しているワイン造り、その進捗ぶりは注目といえます。
モルドヴァのアスコニ
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ルーマニアのドメーニレ サハティーニ
http://aquavitae.ocnk.net/product-list/120
ご興味がございましたらお問い合わせお待ちしております。
よろしくお願いいたします。
南フランスですが高原のすがすがしさ
2016年11月01日 第二百四十六回配信
新しいラングドックワインを発見しました。南のワインではありますが高原のすがすがしさを感じるワインです。
この地はトレッキングの観光客でにぎわう町で、トレッキングの間のお食事には当地のワインを楽しむ方が多くいらっしゃいます。
この生産者は南フランスの主要都市、モンペリエ郊外にあるピックサンルーの中心部にある3つの生産者の合弁会社です。なので、「3つのシャトーからなる葡萄園」を意味するヴィニョーブル デ トロワ シャトーという生産者です。
セヴェンヌと地中海の間、北モンペリエのサン マチュー デ トレヴィエールに位置し、この生産者は、この生産地、ピックサンルーの三分の一のぶどうをカバーしています。まさにこの地域のオリジナルの味わいを生み出しています。ここの生産は1950年以来、盛んになってきましたが特徴としては何といってもここだけのミクロクリマ(微小気候)がぶどうにあたえる影響が他の地域と違います。
粘土と石灰岩の土壌が海抜150メートルに位置し、ブドウの木は地中海の気候と大陸性気候の影響下あります。このため、たくさんの太陽を浴び、過剰な地中海性気候の暑さにも悩まされない理想的な環境と言えます。
この気候から生み出されるぶどうは希少なフィネスの柔らかいタンニンのキャラクタを持ちます。
さらに環境の影響だけでなく、その環境保全にも努め、太陽光パネルの設置、近代的な醸造設備などを設立し、自然に負荷を与えず、ビオロジックワインをリリースしています。
今回はラングドックワインらしい、白のヴィオニエ、赤のカリニャンをリリースしています。
冷涼気候らしい、エレガントな酸とタンニン、なめらかな果実が自然に体に入っていく感覚を覚えます。
品種の特性が良く引き出されており、ヴィオニエの白い花の香り、カリニャンのスパイシーさが優しく表現されていて、週末のランチ、デイリーな夕食に良く合います。価格もお手頃です。
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ご興味がございましたらお問い合わせお待ちしております。
よろしくお願いいたします。

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先入観と知と経験が狂わせる感覚
ワインの試飲会に参加してまいりました。
この日のテーマはボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュがメインのラインナップです。
ボルドーというとこれまでのイメージは果実、タンニンがしっかりしたイメージ。
しかし、ヴィンテージも飲み頃をそろえていたせいか、なめらかで穏やかな味わいが多かったように思います。

この業界に入ってから同じワインを何度も試飲していますが、ヴィンテージ、経年の状態、生産者の考え、環境の変化などを踏まえて様々な状態のワインを試しました。そのワインの味わいの変化は自分自身のこれまでの印象を変えてしまいます。試飲後は自分の持っているイメージを変えなければならないアイテムもいくつかありました。

印象に残ったアイテムをつらつら書いていこうと思います。

ブルゴーニュ地方の白ワイン、マコンのdes Gerbeaux はMacon Solutre Le Clos 2013,2014 はソリュトレの土地が持つミネラル感がしっかりと表現されています。土地のキャラクタをしっかり出せるのは銘醸と言える一本でしょう。
生産量としては厳しい年が続いているマコンのワインですが販売量はしっかり確保されているようです。
Saint Veran 2015, Pouilly Fuisse Vieilles Vignes de Solutre 2014, Pouill Fuisse Les Crays 2015 は果実、穏やかな酸、控え目な樽香のバランスが良く、味わいに丸みがあり、鶏、豚、ホルモンなど白い肉と合わせたくなります。
ボルドーの低価格帯アイテムではChateau Cissac 2011。こちらは他のインポーターの同アイテムの試飲ではミネラルと酸がしっかり出ていて、杉やハーブなどの香りを感じる完熟感がありました。
それらの味の要素がうまくまとまり、お買い得な印象。

ボルドー中価格帯ではなんといってもChateau Larrivet Haut Brion 2009。ペサック・レオニャンのワインでありながら、果実の密度がしっかりしていて土地の味わい以上に経年の良さを感じさせる一本。
資料によるとこの年はカベルネソーヴィニョン65%、メルロ35%のブレンドですが、試飲のイメージはメルロのなめらかさが良く出ています。
ちなみに参考データですが、この2009年はパーカーポイント91点、ワインアドヴォケイト誌のコメントではローストハーブ、スパイスボックス、トリュフ、木炭、黒鉛、ブラックカラント、チェリーのニュアンスが贅沢に感じられます。ボディも豊かで寝かせておいて楽しむ価値のあるワイン、と評価しています。

ボルドー高価格帯では飲み頃という意味で、Chateau Rauzan Segla 2004、Chateau Brane Cantenac 2001がおすすめと言えます。

コストパフォーマンスという意味ではこの日のシェリー、マデイラ、ポートが抜群でした。
Emilio Lustau Berrys’ Amontillado、
Barbadillo Berrys’ Dry Oloroso、
Berrys’ Dry Madeira Spy 5 years old Madeira wine company
Berrys’ Full Rich Madeira Meredith 5 years old Madeira wine company
Berrys’ St. James Finest Reserve Port Quinta de la Rosa
Berrys’ William Pichering 20 years old Tawny Port Quinta do Noval
Berrys’ Crusted Port Bottled 2004 Dow’s
2009 Berrys’ Late Bottled Vintage Port
古酒感、飲み頃、体への吸収感、飲み頃ワインとしての価格、ともにお買い得と言えます。

この日は自分の考えをオフにして新しい感覚で試飲に臨まなければいけないと思いました。

ご興味がございましたらお問い合わせお待ちしております。
よろしくお願いいたします。
ピコワイン?!
最近ミュージックシーンを賑わせている謎のシンガーソングライター「ピコ太郎」。一度その歌詞を聞くと頭に残ります。「ペンとアップルでアッポーペン。ペンとパイナップルでパイナッポーペン。アッポーペンとパイナッポーペンでペンパイナッポーアッポーペン」と英語で歌う。ジャスティン・ビーバーがTwitterで称賛して以来またたくまに世界中に広がり、CNNで紹介されたり、You tubeの動画再生回数が世界一になったり、全米チャートにランクインしたりとすごいことになってますね。
でも、筆者の関心はその歌詞でアップルとパイナップルでソーヴィニョンブランだな、と頭に残りました。
ニューワールドのソーヴィニョンブランはパイナップルのようなトロピカルフルーツ、きれいなアップルのような酸がグラスの中で香りと味わいのレイヤー(層)をなしてグラスからポンポン飛び出してきます。
まさに、グラスから「アップルとパイナップルがポン!」です。
そんな面白くないダジャレが頭に浮かぶとつい唾が出てきて、飲みたくなります。
おすすめのワインはこちらです。

シャノン サンクチュアリピーク ソーヴィニョンブラン(南アフリカ エルギン)
http://aquavitae.ocnk.net/product/368
ヘスコレクション セレクト ソーヴィニョンブラン(USA カリフォルニア)
http://aquavitae.ocnk.net/product/492
マヒ マールボロー ソーヴィニョンブラン(ニュージーランド マールボロ)
http://aquavitae.ocnk.net/product/491

よろしくお願いいたします。

Aqua Vitae
河合
http://aquavitae.ocnk.net
東ヨーロッパ新着 安くても良いものを探して
続いて東ヨーロッパから新着ワインです。
ドメーニレ サハティーニ ラ ヴィ ピノノワール 2014(赤)
http://aquavitae.ocnk.net/product/484
ルーマニアは南部のムンテニア地方にあるデアルマーレ、ミジル村で造られるピノノワールです。
当主のアウレリア氏の哲学はテロワールに強く影響を受けた葡萄を使いかつ、品種そのものの個性をしっかりと反映させることです。また環境に敬意を払い、最小限の人の介入で自然に近いブドウ栽培に努めています。
キイチゴ、ブラックベリーのような果実の凝縮感と豊かな土壌を反映し、地元の料理にマッチするスパイス感は南のピノノワールといえますが、コストパフォーマンスの良いなめらかな味わいはおすすめです。

おとなりのモルドヴァからは豊かな味わいのシャルドネ。
アスコニ エクセプショナル シャルドネ。
http://aquavitae.ocnk.net/product-list/25
ソヴィエト連邦崩壊後の1994年以来、技術や資本を投入し、ようやく機が熟した感があるワインと言えます。
トースティな樽の香り、まろやかでコクのある果実感。心地よいアフターの酸はデイリーとして飽きのこない味わいです。

東ヨーロッパにはいつも新しい発見があります。これから注目の土地ですね。

よろしくお願いいたします。
フランス新着 山の陰には
南フランスのラングドックにまだまだ良い生産者がいました。
ヴィニョーブル デ トロワシャトー レ デエス ミュエット ヴィオニエ(白)
ヴィニョーブル デ トロワシャトー レ デエス ミュエット カリニャン(赤)
ピック ジョアン コリウール ブラン(白)
ピック ジョアン コリウール ルージュ(赤)
http://aquavitae.ocnk.net/product-list/15
ヴィニョーブル デ トロワ シャトーはモンペリエ郊外の銘醸地、ピク サン ルーにある150の農家さんからなる合弁組織です。こちらは真面目な農家さんが造った品種の特性がそのまま表現された自然の味わいのワインです。その土地がイメージできるきれいなワイン。フランス語「レ デエス ミュエット」は「物言わぬ女神」という意味ですが、まさに何も語らずとも伝わる味わいです。

ピック ジョアンはラングドックのさらに西側、スペインとの国境付近にあるペルピニャン郊外にあるバニュルス シュル メール村でジャン・ソレとローラ・パルセご夫妻がワイン造りに情熱を注いでいます。
このワインが造られるコリウールはピレネー山脈が海にせり出し、小さな入江が連なる場所。春にはアーモンド、アンズ、ももなどの花が咲き、まるで桃源郷のようです。日照量もフランスで最もある場所で、曇りがちなパリから逃れ、セカンドキャリアをここで暮らす方も多い。アンリ・マティスをはじめとしたフォービズムの画家たちの隠れたコミュニティにもなっていました。
そんな隠れ家のような小さな村でひっそりと造るワインです。
あまりに平地が少ないのでここらあたりを走っていると、路肩の斜面に真横にぶどうの樹が植えられていてちょっとびっくりなんて場所もあるほどです。

よろしくお願いいたします。