店長日記

596

秋のカタルーニャ
日本でも暑さがやや落ち着いてきましたが、フランス、ラングドックの南、スペインとの国境付近にある地域では夏のにぎやかさも落ち着いて静かなたたずまいです。
春のアーモンドの花が咲きほころぶ桃源郷のような景色、夏の小さな入り江がつづく海の景色もいいのですが、秋の落ち着いた景色の中、おいしい食事を楽しむのもよいタイミングです。
となりのスペインではカタルーニャ州独立の是非を問う住民投票の熱が高まっています。州は、10月1日に設定した投票に向けて地元自治体に協力を呼びかけているが、スペインのラホイ首相は、州側の要請に従わぬよう求めた。
カタルーニャが独立するとスペインの経済に大打撃を与えるだけでなく、カタルーニャはEUからの離脱を余儀なくされます。こうなるとイギリス以上に様々な波紋が広がることは必至です。
また日本でも有名なFCバルセロナも首位に立つリーガエスパニョーラからの脱退、チャンピオンズリーグも当然出場できなくなり、カタルーニャ国内でリーグを創設することになりますが、カタルーニャ国内でまともに太刀打ちできるのはRCDエスパニョーラがやっとでしょう。
独立に伴う問題は多々ありますが、結局のこの独立は、カタルーニャの旗、サニェーラが表す「黄金と血」を意味するとおり、民族意識か経済かどちらを大義として推し進めていくかになるでしょう。
カタルーニャはスペインだけではなくフランスのラングドックエリアにも及んでいますのでフランス側でも独立機運が高まる可能性もあります。
しかしながら現実的にはフランス側の最大の都市、ペルピニャンには民族主義的な活動家も多いのですが、住民の大半は学生、引退後のセカンドライフを過ごす方が多いので、雰囲気的には強引なデモやアピールなどはなさそうなのんびりした空気です。
そんななかで秋のジビエや焼き野菜を中心とした料理には地元で作られた自然派ワインがおすすめです。
海沿いの小さな町アルジュレス シュル メールのピック ジョアン。バニュルス シュル メールのジュリアン ペイラ、フィトーのアルレタがおすすめです。特にグルナッシュの古木がワインの味わいに大きく影響しており、お手頃な価格で練れた味わいが楽しめます。
http://aquavitae.ocnk.net/product-list/15

チリワイン新着 星に一番近いワイン
テストで少量ワインを輸入しましたという知らせを聞いて早速、試してみることにしました。
それはチリ最北のワイン生産地、アンデス山脈のエルキヴァレーで作られているワイン。
もともとはぶどう蒸留酒ピスコやフルーツの生産地でした。そのワインは世界で一番星に近いワイン。標高2200mでつくられているだけでなく、アンデスの澄んだ空の下で作られているので本当に星と近い。こんな高い場所でぶどうが作られている場所はほかにありません。エルキやリマリなどの北部のワインにはこれまで日本を支配したチリのビッグ10メーカーはここにはありません。小規模生産者ばかり、これまでは輸出すらままならなかったため日本では無名の存在でした。サンチアゴから北へ500kmいったところにラ セレナというチリでも有数の経済成長地域、または有名海水浴場があるがその付近のエリアにあります。リマリヴァレーは海のそばの畑で冷涼な海風の影響を受けるがエルキヴァレーはもっと内陸に入った場所にあり、本当にアンデスの山の中。ここは天文台も多くあるほどの高地でワイン造りも天文学の助けでワインを作る?そんな神がかったワイン造りを行うプロジェクトが10年ほど前から始まった。
2004年にチリのワインメーカーオブザイヤーに輝いたマルセロ レタマル氏もその場所のポテンシャルにほれてプロジェクトに参加。よりクオリティの高いワインになりました。
シラー50%、ガルナッチャ26%、プティシラー14%、プティヴェルド10%のブレンドですが聞くと凝縮感のある濃い目のワインのイメージですが、味わいはそれとはうらはらにエレガントで透明感があります。無機質の土壌、激しい太陽、まったく雨も降りそうにないタフな環境で育ったぶどうはエレガントだが筋肉質で質実剛健なイメージ。
テストで輸入したため本数がすくないので品切れしたら申し訳ございません。
宜しくお願いいたします。
http://aquavitae.ocnk.net/product/670
イタリアワイン新着 廃墟に若い力
イタリア南部プーリア、シチリア西部から新しい生産者のワインが入荷しました。
前回ご好評いただいておりましたプーリア州のカルペンティエーレとシチリア西部、マルサーラのマルテーゼ。
この生産者に共通することは大昔に繁栄した町が一度すたれてしまいましたがそれを若者たちが立て直すストーリーがあります。
プーリアのカルペンティエーレはカステル デル モンテにありますが、これは13世紀に神聖ローマ皇帝フリードリヒ2世(フェデリコ2世)によって建築された八角形の城。
この近くには世界遺産でもあるマテーラもあるが17世紀にはバジリカータの州都になり繁栄します。
一方のシチリアのマルサーラは紀元前4世紀ごろカルタゴ人が建設、その後のローマ人支配、アラブ人支配で繁栄します。マルサーラはアラビア語でマルサ・アラー(神の港)、マルサ・アリー(偉大な港)と呼ばれたのが語源ですが、近年は静かな地方の町となっています。ここで作られているマルサーラ酒も18世紀にイギリス人が作り出した酒精強化ワイン。航海用に作られたワインですがいまでは消費量が落ちています。
そんな過去に過ぎ去った土地、フリードリッヒ2世が鷹を放ち、狩りを行った土地でギリシャから来たとされるプーリアで一番古い品種、ネロ ディ トロイアを使ってワインを作ります。
マルサーラでは歴史ある土地を守る意味でビオロジック認証を取得し、伝統的製法を守るマルテーゼのジャンフランコ氏。一見過去のすたれた土地に見えるようなところでも若い力が育っていることが楽しみだし、ワインを飲んで応援したくなります。
そろそろ今年の収穫が始まります。今年のぶどうの出来が楽しみです。
http://aquavitae.ocnk.net/product-list/29
http://aquavitae.ocnk.net/product-list/20
日本ワイン新着 変わりゆく日本のスタイルと味わいの嗜好。
日本のワイン、入荷しました。
127年間の不断の努力と、国産葡萄にこだわったスタイル。それだけでなく日本人の味わいの嗜好にあわせて変わりゆく洗練された味わい。筆者も以前の日本ワインのイメージを変える意識を持たなければいけないと思わざるを得ない時期に来ています。
この変わりゆく流れをぜひ見てください。
http://aquavitae.ocnk.net/product-list/46
ウクライナの肥沃な大地から産まれる
ソビエト連邦、ロシアの陰に隠れていたウクライナが1991年に独立したが紀元前10世紀からスキタイをはじめ様々な民族が通り過ぎていきました。
それは自然と肥沃な大地に恵まれた環境がベースにあったからです。農業国として有名なフランスの耕作面積が2倍もあり、ヨーロッパの穀倉地帯という肩書だけでなく、将来の食糧危機を救う国としても予想されています。
また15世紀からこの地を支配したコサックの逸話でも辺境の土地という語源でもあるといわれるウクライナの地はかなり魅力的な土地であったようです。
16世紀の文献でもこの肥えた土壌は他の土地の100倍の収穫があり、畑で鍬を忘れて3~4日放置すると成長する草に隠れて見失ってしまう。ミツバチが古木だけでなく洞穴にも蜜をためるため、蜜の泉ができる。
刀を川の水に立てるとあまりに魚が多いため刀が垂直のままになっている。春には野鳥の卵で野山があふれるという逸話があります。これは多分に誇張された話であるようですがこの地が豊かな土地であるということを物語っています。
今回紹介するネミロフのウォッカもキエフから南に300kmいった場所の広くはてしない草原の中にある工場で作られています。
ウォッカは小麦、水、環境が味を決めるといっても過言ではありません。
そんな土地の「1000の湖」と呼ばれる美しい湖周辺からクリアで美味しいミネラルウォーターを地下300m以上からくみ上げ、7種類の軟水をブレンドしています。
このウクライナの大地を見ているとその理由がよく理解できるような気がしました。
このさわやかな風味はこの暑い夏に涼しげな風が吹き抜けるようです。
http://aquavitae.ocnk.net/product-list/136
スペインにもローマ
スペイン北西部のカスティーリャ イ レオン州は古代ローマ時代の遺跡や雰囲気が色濃く残る場所といえます。ブルゴス、アビラ、セゴビア、サマランカ、ヴァジャドリといった町はゴシック、ロマネスク様式の建物が並び、スペインのほかの町とは全く違う様相です。
その中でワインなどの食文化も他の地域とは一線を画した味わいになっています。
ボデガの古さや樹齢の高い畑を見ても古代ローマ時代からぶどう造りが行われていた歴史を感じます。
小さな王国が乱立したり、一時イスラム勢力に支配された時代はありましたが17世紀には首都をヴァジャドリに移転させるなどの繁栄ぶりやコロンブスが最後にたどり着いた場所であることなど重要な場所であったのです。いまはその繁栄ぶりはどこへ行ったかとおもうほどの静かな街ですがその歴史は脈々と受け継がれている力を感じます。ワインもまたその流れを受ける一つのピースとして存在感を感じます。
http://aquavitae.ocnk.net/product-list/104
ぜひ、お試しください。
ロシアワイン 畑のイメージの違い
私たちがワインを作るためのぶどうの畑をイメージすると、自然に近い手入れの行き届いた畝が並んだ畑のイメージをされるとおもいます。それをヴィンヤードといいます。
ヴィンヤードはぶどうのプランテーションであり、ぶどう造りに特化されているのです。
世界ではそうではない場所もあります。
ぶどう畑を農業の一部ととらえ、ほかの果実や野菜、酪農も合わせた総合農業の一環としてワイン造りを行っているところもイギリスや南アフリカ、ニュージーランドなど世界では多く見られます。
ロシアの文化側面からみるとダーチャとしてもとらえられますが、このダーチャというのはロシア・旧ソ連圏で一般的な菜園付きセカンドハウスのことです。
ソヴィエト連邦時代、スターリン政権時代に農業集団化で強制的に土地を奪われた農民が自分達の食料自給を求めたことに端を発しています。いまでは週末に郊外のダーチャに訪れてガーデニングしたり、民泊として利用しています。
今回紹介するロシアの生産者もその総合農業、ロシア的な表現ではコンビナートとしてクオリティの高いワインを作っています。
ワインメーカーとしてシャトームートンロートシルトで醸造長を務めたパトリック レオン氏を招きました、彼の持つ経験はシャトームートンロートシルト以外に、アレクシス リシーヌ、ロバート モンダヴィとコンサルティングが代表的ですが、彼はこのレフカディアの谷に感銘を受けてここで仕事をすることを決めました。
彼の作るユニークなブレンドはその感銘を表現したものです。

http://aquavitae.ocnk.net/product-list/134
ぜひ、お試しください。
イタリア新着 貴族のワインから市民のワインへ
サングイネート ヴィノノビレ ディ モンテプルチャーノ 2013
サングイネート ロッソ ディ モンテプルチャーノ 2014
イタリア、トスカーナのシエナにあるコムーネ、モンテプルチャーノでワイン造りを行うサングイネートの当主、
ドーラ・フォルソーニさんはお父さんからぶどう造りを習得しました。1968年からこの畑で働いています。
1996年までは普通にぶどうを作り、普通に売っていたのですが、ある時、父の形見を整理していた時にヴィンテージのわからない古いボトルを見つけました。70年代後半のボトルらしいのですがそのワインを試しにもんでみるとすごくおいしかったのでそれをきっかけに有機農法でワインを作ることを始めました。発酵はコンクリートと古いスラヴォニアンオークで行われます。畑はガチョウや鶏がたくさん歩いている自然な畑です。
このワインを試してみて最も感じたことはバランスの良さ。果実、酸、タンニンのバランスが良い。いずれかが強すぎると飲みつかれますがそれが全くない感じでした。シエナあたりのワインではなかなかこういうタイプはこれまでお目にかかったことがありませんでしたのでその印象も強いものとなりました。

カンティーナ ジャルディーノ ガイア 2014
これは近年話題となっているオレンジワインです。樹齢30年のフィアーノというぶどうの価値に魅せられた醸造家である、アントニオ・デ・グルットラを中心とした、6人の仲間が始めた若き生産者集団。
理想のぶどうを追い求めて、お金もないが白ワインのぶどう、フィアーノを皮ごと発酵し、アンフォラ(テラコッタの壺)での醸造、古いバリックでの熟成、酸化防止剤完全無添加でのボトリング。果実、果皮のうまみが詰まったワインとなりました。

クレアルト マルカレオーネ
樹齢60年以上の古木グリニョリーノ100%。マセラシオン1ヶ月間、熟成はステンレスタンクで8ヶ月、その後ボトルで最低2ヶ月。ややオレンジを帯び淡いルビーの透明感のある外観。個性的な土着品種を、自然に綺麗に表現したワイン。名前についたピエモンテ方言マルカレオーネのように上出来なワインになりました。
ラベルのようにみんなでワイワイ楽しんで飲んでみてください。

カーサ ディ モンテ カドモ トスカーナ IGT
こちらはトスカーナのサンジョベーゼ主体のワインです。最近ではサンジョベーゼ100%が流行っていますが、昔のトスカーナワインのように白ぶどうをブレンドした伝統のスタイル。カシス、モカなどの赤い果実とほんのりビターでチャーミングな香り。良く熟したベリー感があり、こなれた酸味とほのかなタンニン。飲み心地の良いスムーズな味わいが軽―く飲んで楽しめます。
ロシアワイン 試してみると
ロシアワインというと日本人にとってはあまりなじみのない土地のワインですが、歴史は長く、その食文化もフランスの影響を大きく受けています。クリスマス、ニューイヤー、お祝いの席ではかならずシャンパン(ロシアの)が開けられ、乾杯されるほどです。
生産地のクラスノダールはロシア南部の黒海に面しているためあまり寒くならず温暖でぶどう造りには条件の良い土地です。今回はスパークリング、白、赤、様々な品種を試してみました。
全体的な印象は酸、タンニンなどの味の要素が穏やかで、素朴な印象です。ロシアの料理との相性も良いイメージでした。国際品種だけでなく地元品種のクラスノストップやサペラヴィもなめらかで飲みやすい印象。
素朴なロシア人の気質を反映しているようなスタイルでした。
北の寒い土地ではこんなほっとするような味わいが好まれるのかとうなずけました。
http://aquavitae.ocnk.net/product-list/133
よろしくお願いいたします。
スペイン新着 暑いときは暑い土地の味わいで
最近は気温がかなり上がってます。体調を留意するほどですね。
こういう蒸し暑い日はスペインのアンダルシアを思わせるほどです。
そこで今回はそういう天候をイメージさせる場所で作られているワインをご紹介します。

※キンタ ド ブブレ オ ロンカル ゴデージョ
1931年、スペインの北西部ポルトガルとの国境近くに位置するモンテレイで始まったワイナリー。スペイン語で「王の山」を意味するモンテレイ。もともとは自分たちで消費するために作られた畑でした。
このモンテレイはガリシア州の生産地の中で最も小さい生産地で内陸にあり、乾燥していて、昼夜の寒暖差が激しい場所。タメガ川の渓谷に広がる畑は海岸沿いの畑に比べて白ワインでもしっかり凝縮した味わいになります。
アロマ豊かで様々な要素のフレーバーにあふれる味わい。
http://aquavitae.ocnk.net/product/648

※トリニダ デル コンデ デ エレディアス
醸造家マンソ デ スニガ氏が特選するワイン。
3つのぶどう園、3つの土壌タイプ。 Trinidad del Conde deHervíasは3つのブドウ畑から作られた100%テンプラニーリョから作られており、それぞれが粘土石灰土壌の異なる表現をしています
ステンレス製のタンクで発酵させ、50%のアメリカンオークと50%のフレンチオークで1年間熟成させています。
色調はダークで、古典的なテンプラニーリョの香りとバレルエイジングに由来するものを感じます。 非常に調和のとれたエレガントな構造で、様々な要素がグラスから湧き上がってくるので楽しくなるワインです。
http://aquavitae.ocnk.net/product/650

※フエンテ レイナ フンドゥス セヴィージャ
アンダルシアのセヴィージャから西、コルドバとの中間あたりでワイン造りを行う生産者。17世紀にはすでにワイン造りを行う記録があり、19世紀初頭にはぶどう造りも盛んになります。1930年にこのワイナリーが創設され、この地方のワイン生産をリードします。1998年に醸造家マンソ デ スニガ氏をコンサルタントに迎え、近年のヴィンテージは果実味豊かですがなめらかでエレガントな味わいになりました。
http://aquavitae.ocnk.net/product/649

※リナへ ガルセア ティント ホベン
※リナへ ガルセア レセルヴァ
1997年、リベラ デル デュエロのブルゴス県アランダ・デ・デュエロにほど近いカスティヨ・デ・ラ・ベガに設立された家族経営の生産者です。家族で協力して目の行き届くぶどう造りを行っているため手作業で厳しい選果を行っているため、果実の素性がよくわかる味わいです。
この生産地、リベラ デル デュエロは日較差が大きいことも特徴であり、昼間と夜間の気温差はブドウに糖度、バランス、骨格、個性などを与える土地です。

http://aquavitae.ocnk.net/product/651
http://aquavitae.ocnk.net/product/652
よろしくお願いいたします。




【Aqua Vitae】暑いときはもっと北へ ロシア編
2017年08月02日 第三百十九回配信
毎日暑い日が続いています。こう暑いと涼しい場所に行きたくなります。
ワインの生産地に関して言うと、世界の生産地の多くがワインベルトといって南北それぞれ30°から50°の間とされていますが、近年の気候変動、ワイン生産技術の向上、ワールドマーケット、いままでワインを試行しなかった人たちの購買などによりその生産地がワインベルトを超えて広がりを見せています。
注目されているところでは寒帯ではグレートブリテンのイングランド ロンドン南部、サセックス、コーンウォール等、ウェールズ、スコットランド、ベルギー、オランダ、北欧、熱帯ではタイ、インド、ベトナムあたりがあります。
今回は夏なので北に行ってみようと思いますが、グレートブリテンはスパークリング、ピノ、寒冷に強いドイツ系品種などがありますがまだまだ高額価格帯が多いのが現状です。
ウェールズ、スコットランド、ベルギー、オランダ、北欧は輸出に対応できるボリュームの生産地ではありません。
そこで注目をしたのがロシア。ロシアではほぼ最南端に位置しますが黒海沿岸のクラスノダールという地域があり、目の前に温暖な黒海沿岸地域、コーカサス山脈の冷涼な気候の影響を受ける土地で、ワイン生産が盛んです。以前オリンピックが開催された黒海沿岸の町、ソチの北西部にあります。
旧社会主義体制中は品質を追求せず、とにかく大量生産していて、ロシア人の甘いもの好きの指向に合わせたスタイルでしたが90年代に社会主義体制崩壊後、外資参入やロシアの投資家グループの参入により、そのスタイルは一新、フランスからも技術者を呼びました。社会主義体制からぶどうやお茶の栽培については高い評価のあったエリアですから方向転換した後は、昔からフランススタイルにあこがれを持つロシア人の向く嗜好になるのは至極当然のことであったかもしれません。
クリスマスなどの行事ごとでもまずはシャンパーニュで乾杯という慣習があるお国柄ですので、もともとある優れた土壌、潤沢な資本、世界一流の栽培、醸造技術の導入でこれから、世界トップレベルのワインが提供されていきます。
クラスノダールは日本語に訳すと「美しい(赤い)賜物」。その赤い(白い)賜物を試してみてはいかがでしょうか?

(税抜き表示です)
アブラウ ドゥルソ スパークリング ブリュット(シャルドネ、ピノノワール、ピノブラン) ¥2210
アブラウ ドゥルソ キュヴェアレクサンドルII ブリュット(シャルドネ、ピノノワール、ピノグリ) ¥3830
1870年に当時のロシア皇帝であるアレクサンドル2世の命を受け創設。

サウク デレ リースリング ¥1530
1924年にソビエトワインメーカーとして誕生。当時から熟成ワイン製造のための唯一の施設でした。

クバンヴィノ トラミネール ¥1450
クバンヴィノ セレクトブラン(ルカツテッリ、シトロニー、マガラシャ)¥1790
クバンヴィノ シャルドネ レゼルヴァ ¥2340
クバンヴィノ ルージュ ド タマーニュ(クラスノストップ主体) ¥1410
クバンヴィノ サペラヴィ ¥2040
クバンヴィノ クラスノストップ ¥2130
クバンヴィノ カベルネ レゼルヴァ ¥2340
黒海の暖かい気候の中で1956年に創設。この気候にあった品種、土着品種の復活を目指す。

レフカディア シャルドネ ¥4000
レフカディア リクリア メルロ ¥2300
レフカディア リクリア カベルネフラン ¥2380
レフカディア リクリア シラーズ ¥2380
シャトームートンロートシルトの醸造長を務めたパトリック レオン氏がプロデュースする新進気鋭のワイナリー。

ウクライナ産ウォッカ
ネミロフ デリカット ウォッカ 500ml ¥1090
ネミロフ クランベリー ウォッカリキュール 500ml ¥1000
ネミロフ ハニーペッパー ウォッカ 500ml ¥1170
ネミロフ バーチ ウォッカ 500ml ¥1190
ウクライナの自然を豊かに表現したウォッカ。さわやかなあと口が印象的です。


よろしくお願いいたします。

暑いときは暑い土地のワインを
ヨーロッパのワイン生産地において夏は晴れの日が続き、乾燥しているイメージがあります。
しかし、海沿いの生産地などは湿気も高く蒸し暑い日々がつづくことがよくあります。ちょうど日本の今の夏のようですね。同じ気候の中にいるとどこの国にいても同じようなものを欲するようになります。
今の日本の天候だと地中海の海沿いで作られているワインと食事をおすすめします。
特にこの時期おすすめなのはイタリア ヴェネト州で作られるスパークリングワイン、プロセッコ。
価格もお手頃、最近のスタイルとして以前は残糖分が多かったのですが、この頃はしっかり辛口で食事に合うようなスタイルになっています。ヴェネト州の生産者の自然派スタイルでぶどうを作る機運が高まっているようでバイオダイナミックスタイルの生産者も増えてきています。
ぶどう自体の果実の味がよくわかるようになってきたプロセッコおすすめです。

夏休みに入って、里帰り、旅行に行かれる方が増えてくる時期ですが、発送のご指定を頂ければ、宿泊先へのお届けも承ります。リゾートでグラスを傾けましょう。
発送先が別の場合はご決済はご注文の際のお振込みのみの対応、代引きは行いません。

よろしくお願いいたします。
スペイン新着 冷蔵庫からワイン
スペインは暑い夏の国というイメージがあります。ところがスペインにも震えるような涼しい夏を迎えるエリアがあります。それはカスティージャ イ レオン州です。ここにあるヴァジャドリーという町は「スペインの冷蔵庫」と呼ばれています。郊外にあるルエダは白ワインの銘醸地。ヴェルデホやソーヴィニョンブランで秀逸なワインを作ります。近年は赤やロゼもありますが、きりっと冷やした酸のきれいな白ワインで日本の暑い夏を乗り切りましょう。

ボデガス デ アルベルト モナステリオ デ パラスエロス ヴェルデホ 2015 
http://aquavitae.ocnk.net/product/626
ボデガス デ アルベルト サイティナ ドゥルセ 500ml (白・甘・酒精強化)
http://aquavitae.ocnk.net/product/445
ボデガス デ アルベルト ドラド 500ml (白・酒精強化)
http://aquavitae.ocnk.net/product/437
よろしくお願いいたします。
アルザスワイン街道の季節
暑い季節になるとアルザスワイン街道飲み放題ツアーを思い出します。
実はフランスのアルザス地方は年間晴天日数が地中海沿いのペルピニャンに続いて2番目だそうです。
夏も山脈に雲がストップされて北緯が高いにもかかわらず熱くなります。
そんなフランス東部のヴォージュ山脈沿い、ストラスブールから南部のコルマールまで朝、バスで出発していろいろなワイナリー、レストラン、畑を巡りながら各村でワインを試飲していきます。
ゲルマン系の風景らしい切妻づくりの家々には窓に鉢植えのお花が飾られ、私たち観光客を迎えてくれます。
そんな中で一日試飲試食を続け、風光明媚な畑を巡っていくと一日頭がからっぽになります。
そのツアーでは時々ワイナリーのご主人がとっておきの飲み頃白ワインをふるまってくれることがあります。
今回紹介するワインを飲むとそれを思い出しました。
ロリー ガスマン リースリング ド ローシュヴィール キュヴェ イヴ 2005
http://aquavitae.ocnk.net/product/624
落ち着いた酸ときれいな果実がほんのり甘く、暑い中、ウチにたどり着くと最初にこの冷えた一杯を飲むことで疲れが癒されます。
もちろん、食事を邪魔しない甘さなのでスパイシーな食事にもよく合うのです。
ストラスブールでもテラスでの食事が楽しい季節、アルザスワインの季節です。
よろしくお願いいたします。

暑い夏が来ました。冷えたリースリングあります。
ワインの試飲会に参加して新しいアイテムについて勉強、探求を続けております。
この時期になりますと、冷たい白ワインをすっきり飲みたくなります。これで食欲不振も防げるかもしれません。
特に今回注目しているのはリースリング。
今回試したリースリングはオーストラリアが中心でしたが、ここで注目したいのはオーストラリアは一つの国ではありますが、移住してきた人々のオリジンは様々。それだけにぶどう産地のエリアに様々な食文化のオマージュが入ってきます。
英国系、ゲルマン系、イタリア、ポルトガル、そのスタイルは様々です。
リースリングはヨーロッパではアルザス、ドイツ、オーストリアが中心ですがそのスタイルがオーストラリアのぶどう産地に継承されているように思えます。
同じ葡萄でも人の思惑でこれほどスタイルが変わるとは、もちろん環境も影響を与えていることはまちがいないですが、どこにぶどうの樹を植えるかというプランニングも人によるものなのです。
今回試したアイテムは
ルーウィンエステート アートシリーズ リースリング 西オーストラリア マーガレットリヴァー ¥2720
レモンなどの柑橘系を思わせ、メインディッシュでも前菜でも、食材に柑橘をかけて食べるイメージで楽しめます。

トイスナー エンプレス イーデンヴァレー リースリング ¥2130
イーデンヴァレーらしい果実の厚みを感じます。商品名のエンプレスは女帝の意味ですがまさしく存在感を感じさせる味わいです。

ブルックス リースリング ウィラメットヴァレー ¥2890
アメリカのオレゴン州、この地域の特徴と言えるリンゴ、⽩桃、洋ナシの果実味がタイトに引き締まり、ドライで、切れ味のある味わい

チュヘイラム スリーヴィンヤード リースリング ウィラメットヴァレー ¥3230
アメリカのオレゴン州、ドライながら糖度を感じ、ジューシーさが質感に感じとれる。完熟リンゴ、ライムオイル、白桃の風味を快活な酸が縁取り、フレッシュで、上品にまとまりがある。

フランクランド エステート リースリング ¥2980
西オーストラリア、フランクランドリヴァーは石灰質土壌の特性がワインにきれいに反映します。

コヤマ タソックステラスヴィンヤード リースリング ¥3400
ニュージーランド、ワイパラヴァレーもこのあたりではめずらしい石灰質土壌。残糖度も高いが酸とのバランスが良いので食後の穏やかな時間にゆっくりやるのにおすすめアイテムです。

よろしくお願いいたします。
Aqua Vitae
河合吾朗
暑い夏が来ました。プロセッコ始めました!
初めてそのワインと出会ったのは試飲会でのことでした。暑い日に会場に入って受付を済ませフロアに入ると氷水の中につけられた一本のボトル。
イタリアはヴェネツィアから北に行ったトレヴィーゾという町からさらに北へ行くとコネリアーノの丘がありその丘の向こう側にそのカンティーナはあります。そこではプロセッコというスパークリングワインが造られています。近年は自然派志向の生産者が増えて味わいにもその変化が見られます。ここもその傾向と同じくして自然回帰、原点回帰を目指した農業を行っています。
会場についたばかりで喉が渇いたところにそのソフトなフルーツときれいな酸が入ってくると、筆者はもうやられてしまいました。
プロセッコを食前に飲むのに意味はない。仕事が終わって体が素直に欲しているのだと痛感します。
ブリュットの表記であるが常に柔らかい甘さと酸のバランスが良い。
サラミや生ハムなどの固い脂が食べたくなる。そしてさらにその脂を流すためにもう一杯飲みたくなる。
日常の中で不思議な感覚に落ちる瞬間を体験しました。
この体験をぜひ共有したい皆様へお勧めの一本です。
ボルゴ アンティコ コネリアーノ ヴァルドッヴィアデーネ プロセッコ スペリオーレ ミレジマート ブリュット 2015
http://aquavitae.ocnk.net/product/621

よろしくお願いいたします。
Aqua Vitae
河合吾朗
ボルドーではなく南西部。
2017年06月15日 第三百十回配信
価格が高騰するボルドーワインはフランス国内でも購入を迷います。ボルドー、トゥールーズなどでデイリーワインはボルドーのAOCワインではなく、その周辺部の購入しやすいワインを選ぶ方が多いと思われます。
ボルドー周辺の安価なデイリーワインは以前、クオリティも高くなく、価格なりのアイテムでしたが近年はずいぶんとレベルアップしました。
ボルドー沿いを流れるドルドーニュ川上流にベルジュラックというワイン産地があります。
ぶどう品種もボルドー系の品種が使われています。しかしながら川の上流にあたることからボルドーのように大西洋の影響を受けにくい土地柄、ボルドーそのもののスタイルとは異なる味わいを見せてくれます。
このベルジュラックもスーパーマーケットでもよく見かける比較的軽い味わいの位置付けのワインでした。
このベルジュラックの隣にあるモンバジャックでも白の甘口貴腐ワインを造っていますがソーテルヌと同様にセミヨン、ソーヴィニョン、ミュスカデルが使われています。しかしソーテルヌよりもお買い得なワインが造られています。
これらのワインが造られているドルドーニュ県、ペリゴールといえばなんといってもフォアグラ。
日本のように高級ワインと合わせるのではなくこういったモンバジャック、ベルジュラックのワインと合わせて気軽に楽しまれています。
そういったデイリーワインの産地の中で1994年にヤン・ジェスタン氏がテロワールを活かしたワイン造りをスタートさせます。シャトー・ヴァリを購入、畑、醸造の再構築にあたります。
2009年あたりまでに完全にビオディナミに転換しました。
実際に試飲をしてみるときれいな果実味をしっかり感じる。柔らかい酸がある。試飲前にはボルドーの延長線上としてベルジュラックを捉えていたがミネラルも感じます。むしろ逆側のカオール、ガスコーニュのイメージを感じます。ジビエや、アニュのよりもビーフのステーキ、ホルモン、ハンバーグなど肉の脂を楽しむ食事にあわせたくなりました。
シャトーヴァリ ベルジュラック ルージュ
http://aquavitae.ocnk.net/product/620
以上

よろしくお願いいたします。
Aqua Vitae
河合吾朗
贈り物の発送承ります。
当店ではお中元、プレゼントなどのラッピング、全国発送を行っております。
受け取ったら喜ばれるワイン、印象深いラベル、お誕生日や記念日のヴィンテージなど様々な国の様々なモチーフ、それぞれの造り手のイメージのワインをご用意しています。
ご依頼の際にご予算、味わい、ラベルのデザイン、ワイン、生産者のバックボーンのストーリーなどアドバイスさせていただきます。
BBQなどアウトドアでのお食事の際にも目的地に発送することもできます。
贈り物をご検討のみなさま、ご連絡、ご相談お待ちしております!

熟成したネロダーヴォラを楽しむ。
イタリアの南部の熟成したワインを楽しむイメージを持つ方はまだまだ日本には少ないですね。
イタリア南部のワインは凝縮した果実、穏やかな酸で早めに楽しむワインが多いからだと思います。
今回はこちらの二本を試飲してみました。
アルモーザ クルマ シチリア 2008 (赤)
http://aquavitae.ocnk.net/product/37
アルモーザ シクリス シチリア 2009 (赤)
http://aquavitae.ocnk.net/product/36
果実は穏やかですが以外にタンニンの骨組みはしっかりした印象。細身ながらまだまだ力強さを感じます。
畑に含まれるトゥファ(「石灰華」、炭酸カルシウムの塊状沈殿物)と、石灰、砂のテロワールの影響がしっかり表現されています。
お手頃価格の古酒、なかなか興味深い試飲でした。
クルマは2008年が残り1本で2010年にヴィンテージが替わります。
ぜひお試しください。
日本の食卓にヴィーニョヴェルデ
今回リリースしたポルトガルワイン、二種類のヴィーニョヴェルデを実際に普段の食卓に挙げて比較試飲してみました。
アデガ デ モンサオン ブランコ ヴィーニョヴェルデ
http://aquavitae.ocnk.net/product/502
ヴァレ ド オーメン ブランコ ヴィーニョヴェルデ 2015
http://aquavitae.ocnk.net/product/501

アデガ デ モンサオンの方は一言でいうとミネラル。スペイン、ガリシア地域のアルバリーニョ種と比べて柑橘系、オレンジやシトラスがさらに優しい。アルバリーニョにブレンドされているトレイシャドゥーラのレモンのようなアロマがミーニョ地方のワインに独特の感性を与えます。
日本のダシや醤油との相性もいいと思います。

ヴァレ ド オーメンは柑橘系の香りに加えて桃や、白い花を感じます。これは単独で食後でも楽しめます。
春野菜のしっかりした苦味や青さとのバランスもよい。穏やかな味わいですが塩味の濃い目の味付けとでも負けません。ローレイロの品種の特性もありますが、内陸部のブラガで造られているぶどうは気候が海の影響をモンサオンよりも受けないイメージです。

同じエリアでも違うぶどう、違う地域の差による味わいの違いをお楽しみください。

以上
よろしくお願いいたします。