店長日記

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夏はホットに!
毎日暑い日が続きます。こう暑い日が続くと食欲も低下しますね。そういうときこそ食材を工夫して、食欲をそそる味の食事、それに寄り添うワインと一緒に食事をして、体力をつけていきたいものです。
筆者はそのヒントは暑い国にあると考えます。
暑い国の食材として思いつくのが、唐辛子。中南米から世界に広がっていった食材でピーマン、ししとう、パプリカなど辛みがないものもありますが、この季節は辛みのある香辛料として味にアクセントをつけたいものです。
ヨーロッパのワインと合わせられているか見ていくと、
イタリア半島の足首あたり、シチリア島を中心とした南イタリア、スペイン、ポルトガルのイベリア半島、ギリシャ、ハンガリーなどのバルカン半島で唐辛子を使った料理が多いのですが、自信の経験ではこれらの国のワインの味わいについて共通して感じたことは白ではドライでキンキンに冷やして楽しむタイプ、赤はスパイシーでなめらかで軽いタイプのワインを合わせて楽しむことが多かったように思います。
辛い料理をきれいに流し込んで、またもう一口!というイメージでしょうか。
顔から汗をかいて、冷たいワインで(赤も冷やして)すっきりリフレッシュ。
そんな組み合わせにぴったりなワインをおすすめしております。

よろしくお願いいたします。
休暇にワイン
そろそろお盆も近づき、帰省の季節になりました。
こんなときは暑さをさけて、静かな場所でリラックスしたいものです。
当店が提供するワインはそんなリラックスするひとときを演出します。
帰省のお土産にもいかがでしょう?
癒しのワインを当店ではおすすめいたします。ご予算、テーマ、食事との相性など様々なお題からおすすめとなるアイテムをおすすめいたします。
この機会にまずはご相談を。

よろしくお願いいたします。
100年を飲みこむ
オーストラリアのバロッサヴァレーのぶどうの樹齢の高さは世界でも認識されているところではありますが。ここのぶどうは群を抜いています。今回ご紹介する生産者、ラングメイルはその歴史を1842年からスタートさせました。そのスタートも大変なご苦労があったとおもわせます。この家族はチェコ、ポーランド、ドイツの国境にまたがるシレジア地方から移住されてきました。当時この地域はマリア・テレジアのオーストリアとフリードリヒ2世のプロイセンが対立していた時期でした。その後プロイセンに領有されることになり、プロテスタントとカトリックの宗教問題に発展、その結果、国外に自由を求めてオーストラリアに移住することになったそうです。
その頃の1843年に植えられたシラーズ何人かの手を経て現在は、リンドナー家の所有になっています。
その当時植えられたシラーズは今のラングメイルのシンボルとも言えます。
彼らは自分たちの信仰を維持するため、多くの苦難に耐え、その当時の入植者が持っていたパイオニア精神をたたえて、忘れないようにするために“The Freedom 1843 Shiraz” と名付けて記念しています。その畑は現存する世界最古のシラーズの一つとして認識されています。
しかし1980年代にオーストラリアは過剰供給を防止するためにぶどうの樹を除去するなど苦難の道もありましたが、その後現オーナーのリンドナー家がそのシラーズを復活させるために手入れを行い、とうとう1997年に初ヴィンテージのワインがリリースできるまでになりました。
そんな苦難を経てできたぶどうの樹は画像を見てもわかる通り、老松のような老木となっています。
そんな生命力のあるぶどうから造られたワインとは飲み手に取ってどれだけの力を与えてくれるのか想像してみてください。そしてその力をぜひ体感してみてください。

ラングメイル ヴァレーフロアー シラーズ 2012 
http://aquavitae.ocnk.net/product/465

よろしくお願いいたします。
シドニーから日帰りで
オーストラリアワインというとどうしてもアデレードを中心とした南オーストラリア州かメルボルンを中心としたヴィクトリア州にフォーカスされやすいイメージがあります。
実はニューサウスウェールズ州のシドニー近郊にも注目すべき生産地があります。
シティーから車で北に2時間半ほど走らせたところにあるハンターヴァレーです。ハーバーブリッジを越え、チャッツウッド、ホーンズビィを越えてナショナルハイウェイをひたすら進むと到着します。
このハンターヴァレーは実はオーストラリアで最も歴史がある産地で1820年頃からぶどうの栽培をスタートしています。
今回ご紹介するビンバジンリッジはセミヨン種というぶどうから造られていますが、このぶどうがこの地区の代表的な品種となります。
この場所はホテルやレストランも充実しており、様々なワイナリーでの試飲、食事とのコンビネーションが楽しめる場所で、観光地としてもお勧めの場所なのです。そこで色々と試しましたが、このビンバジンリッジは印象に残る味わいでした。味の良さもさることながらツーリズム、ワイナリー、レストランの部門でも数々の賞を受賞しているので周りの環境がワインを美味しく飲めることもあるのではないかと思わせます。
このビンバジンリッジという言葉が先住民族アボリジニの言葉で「美しい眺め」という意味を表す如く、丘の上に立つ美しいワイナリーで、その白い建物がラベルのデザインにもなっています。
ここの地域では年中様々なイベントが行われています。
一年中さまざまな食とワインのイベントが開催され、ジャズ、オペラ、ブルースの有名アーティストによるパフォーマンスも見ることができます。食とのコンビネーションを意識したワイン造りがここにあると納得できるのです。
もうひとつ、感銘を受けたのはこの近くに世界遺産、ブルーマウンテンズがあるのですが、そこに行くとよく霧が出ます。その理由の一つに、ここに生えているユーカリから発生する霧状の油分が太陽に反射して青い霧をつくるのです。その景色も壮大ですが、通常の霧も良く発生します。こういう昼夜の温度差はフランスのボルドーやアルザスなどでもよく見られる光景ですが、そういうぶどうの銘醸地に共通する景色が感じられたのはここのぶどう造りの歴史が背景にあるからだと思わせてくれます。

この夏にすっきり、フルーティなスパークリング、おすすめです。
ビンバジンリッジ セミヨン スパークリング
http://aquavitae.ocnk.net/product/464

よろしくお願いいたします。
ヨーロッパスタイルの原型が残る土地その2
オーストラリアは世界の中で孤立した大陸ですが、今回紹介するワインを造っている土地もさらに古き良きものが残る場所です。

パイクスワインズ
1878年にイギリスから移住したパイクス家。彼らが選んだ場所は南オーストラリアのクレアヴァレーの東側にあるポーリッシュヒルリヴァー。ここはクレアヴァレーの中でも冷涼で世界屈指のリースリングが造られる場所です。
パイクス トラディショナル リースリング 2015 (白)
http://aquavitae.ocnk.net/product/442

それからこの冷涼地はオーストラリアのシラーズにとってもよい環境と言えます。
普通シラーズといえば暑い場所で造っているイメージですがダークチョコレートやモカ、シラーズの葡萄が奏でる凝縮感。完熟したプラムやプルーン、ブラックベリーを醸し出してきて口当たりは非常にソフトでリッチ、心地よいフレンチオークのフレーバーが口中に広がります。
パイクス イーストサイド シラーズ 2014 (赤)
http://aquavitae.ocnk.net/product/457

ヴィクトリア州の冷涼気候、マセドンのパイオニア、エリス家が造るハンギングロックワイナリー。オーストラリア唯一のスキー場があるほどの冷涼地域で造られるピノノワールとシラーズ。とてもシルキーな味わいでテロワール(地味)を感じさせるアイテムです。
ハンギングロック マセドン ピノノワール 2013 (赤)
http://aquavitae.ocnk.net/product/458
ハンギングロック キャンブリアンライズ ヒースコート シラーズ 2012 (赤)
http://aquavitae.ocnk.net/product/459

西オーストラリアの代表的な生産地、サーファーのメッカ、マーガレットリヴァーから若さを楽しむディープウッズワイナリーと対照的な熟成感を楽しむスミスブルック。
ディープウッズ アイボリー セミヨンソーヴィニョン 2015 (白)
http://aquavitae.ocnk.net/product/460
ディープウッズ エボニー カベルネシラーズ 2013 (赤)
http://aquavitae.ocnk.net/product/461
スミスブルック ネイキッドグレープ カベルネメルロ 2012 (赤)
http://aquavitae.ocnk.net/product/462
スミスブルック ネイキッドグレープ マーガレットリヴァー シラーズ 2011 (赤)
http://aquavitae.ocnk.net/product/463

よろしくお願いいたします。
ヨーロッパスタイルの原型が残る土地
海外に行くと、日本国内では忘れ去られたような文化や遺物がそのまま残っていることがあり、そこに係る人たちの知識や作法が日本人以上に鮮明に残されている場面を目にすることがあります。
そういう人たちに話をお伺いすると本当に日本人より良く日本のことを知っている、と感心させられます。
ワインについても同様のことがあります。
今回紹介するワインは、南アフリカのトップのワイン産地といえるステレンボッシュにあるクライン ザルゼという生産者です。
文献によると南アフリカにワイナリーが興されたのは1685年のことです。ワイナリーとしてのクライン ザルゼの名は当時、1695年にステレンボッシュ市の税金徴収書類にドイツ人オーナーの名前とワイン700本分の税額という記録が残っています。
この時代は学校の歴史の時間でも学んだオランダ東インド会社の船がケープタウンに上陸し、オランダ人やフランスのユグノー派の移民が始まった頃です。

現当主、コバス&マリエット・バッソン夫妻は1996年にこのワイナリーを買い取り、地質調査などでこの土地がブドウ栽培に可能性を秘めた地域であるということを再確認し、所有する畑を増やして事業拡大へ舵を取りました。
ステレンボッシュの畑は樹齢が高く、深みのある味わいを持つ果実が、ロバートソンからはフルーツ感やミネラルに富んだ果実が収穫出来ます。 異なるテロワールのブレンドにより、非常に洗練されたワインに仕上がりました。家族経営のワイナリーは昔ながらの製法で、醸造所での介入を最小限に抑えたワインを造ります。味わいのバランスに優れ、色は非常に深い赤色で、ブラックプラムや溶け込んだオークの風味が心地よく広がります。タンニンはきめ細かく、この時期でもさらっと飲めて、飲み頃も長く続きます。

クライン ザルゼ セラーセレクション カベルネソーヴィニョン
http://aquavitae.ocnk.net/product/382
クライン ザルゼ セラーセレクション ピノタージュ
http://aquavitae.ocnk.net/product/381

よろしくお願いいたします。
パンとワイン
今日、日本が今年の世界文化遺産登録を目指している「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」(長崎、熊本県)について、政府が国連教育科学文化機関(ユネスコ)への推薦をいったん取り下げて再提出する方針を固めたというニュースがありました。
長崎の教会群は何度か足を運んだことがありますが、これらの文化遺産の展示物を見ると感じるものだと思いますが、ユネスコが求める世界基準である禁教の歴史と日本のアピールしたいこの時代の東西の交流の歴史、ここにギャップがあったようですね。
歴史の深い部分は専門家にお任せして、こういう話題がでると思いだすのは「パンとワイン」。私はキリスト教信者ではありませんが観光として教会のミサや以前住んでいた地域でのボランティアに行くと聖餐としてパンとワインが振舞われることがありますが、ワインもごく軽い味わいでした、あるいは東ヨーロッパの正教会では甘いワインだったこともあります。パンはその地方によって違うのですが小さいパン、あるいはパンではないウェハース(ホスチア)を貰う、または口の中に入れられることがありました。
よくパンをワインに浸して渡されることもありました。
この時思ったのは、パンとワインのうまい食べ合わせを選ぶことはできないか?!ということです。俗っぽい意見ですが同じ食べるならうまいものがいいに決まってます。
西ヨーロッパのホスチアのようなイースト菌の用いない、例えばサルデーニャのカルタ・デ・ムシカ(楽譜ではありませんよ)のようなパリパリのパンなら塩味が効いているので海の近くの畑で造られるようなミネラルの感じる白ワインかフィノやオロロソのようなシェリーがいいですね。
しかし聖餐用ワインは赤ワインしか見たことがなく、白ワインはなぜ使われないのか?尊血であるゆえの赤ワインであろうかとおもいますが聞いてみる機会がありませんでした。機会があれば尋ねてみます。
あと面白い話だったのはパンにワインを浸して信者にあたえるのはセットで聖体としている建前があるらしいがお年寄りと小さな子供が多いのでぱさぱさのパンだけだと喉に詰まらせる危険があることを危惧してらしいという。
塩味とのワインの相性は使う食材にもよりますが、ぴったりのワインをおすすめいたします。
海を臨んで
東京も梅雨明け間近で夏本番ですね。こう暑いと海に行きたくなりますが、この蒸し暑さは地中海沿岸を思い起こさせます。
こんな日にはランチやまだ日も沈まないうちの早めのディナーにワインを合わせて涼みたくなります。
プロヴァンスのワインは塩味やハーブなどに良く合いますが、日本の魚料理や野菜料理にも共通した味わいがあるように思います。
この地方の出身者でもあり、ノーベル文学賞受賞者でもある詩人のフレデリク・ミストラルはは「パリを見てカシー を見ない者は何も見ていないも同然」とおっしゃっていましたがこのプロヴァンスの景色は暑さを吹き飛ばすような景色が広がり、特にヨーロッパ最高のがけの高さを誇るカナイ岬の景色は最高です。日本の箱庭のような小さな入江が続いています。森の緑、海の青、赤い土のコントラストがなんとも印象深い風景です。
そんなイメージに合わせるおすすめワインがこちらです。

バニョール カシー ロゼ
http://aquavitae.ocnk.net/product/214
バニョール カシー ブラン
http://aquavitae.ocnk.net/product/110

よろしくお願いいたします。
クリュボジョレー再発見
ボジョレーというとヌーヴォーワインのイメージでしょうか。
ヌーヴォーは毎年、日本のメディアでも良く取り上げられる新酒のことがクローズアップされますが、実は熟成されたワインのレベルがかなり高いのです。
クリュボジョレーはボジョレーワインの中でこのブルゴーニュの南部のボジョレー地区の中でも特に優れたワインを生産している10地区に与えられた原産地統制呼称の総称です。
このエリアはリヨンから車で向かうとかなり広いエリアであることが実感できます。
もちろん、ワインもぴんきりですからこの広いエリアの中から、良いワインを選ぶ必要があります。色々な村のワインを試してみましたが、ようやく今回入荷したジュリアン・スニエ氏のワインに出会いました。この生産者は、2008年に若き当主ジュリアン・スニエ氏が32歳で設立したドメーヌ。スニエ氏は20歳からワイン業界に入り、フランスはブルゴーニュ、アルザス、ポルトガル、ニュージーランドなどで経験を積みました。
28歳の時にモメサン社のシルヴァン・ピティオ氏にヘッドハントされて、モメ サンのクリュボジョレーの醸造責任者を任されました。フランスの国内誌、「キュイジーヌ・エ・ヴァン」 という月60万部売れるフランスでNo.1の食の雑誌でフルーリーのトップとして取り上げられるなど非常に高い評価を得ています。
年産1万5千本で、輸出は日本、アメリカ、イギリスで、フランス国内ではマレル、ジョルジュ・ブランなどの星付きレストランが既に目をつけています。
自分で全て管理できる範囲でのワイン造りが理想で、画一化された味ではなく、真にテロ ワールの個性を引き出したものを目指しています。畑設立時に3haを購入し、現在は5ha(フルーリー2.4ha、モルゴン1.45ha、レニエ1.1ha)に拡張しています。花崗岩土壌で、樹齢は45~60年で古木のみです。
ワイン造りは畑での仕事が一番重要であると考え、畑に情熱を注いでいます。全てビオディナミで管理して、薬品、醸造時のSO2は使いません。
醸造は、手積みした葡萄を垂直式プレス機で24時間もかけてゆっくりと行う事によって、
苦味や雑味を出さない工夫をしています。発酵はコンクリートタンクで天然酵母のみで行われます。発酵期間は3週間程度で、10~12ヶ月の樽熟成を行いますが、3年程度使用した古樽を使用しています。樽を使用するのは澱との接触を多くとるために行っています。
まさに職人と言える彼のワインはこれまでのボジョレー、ガメ種から造られたワインのイメージを大きく覆します。
先入観を捨ててお試しください。

ジュリアン スニエ フルーリィ サンスフル 2014
http://aquavitae.ocnk.net/product/456
ジュリアン スニエ レニエ サンスフル 2014
http://aquavitae.ocnk.net/product/455
ジュリアン スニエ モルゴン 2014
http://aquavitae.ocnk.net/product/106
よろしくお願いいたします。
ワインに缶つま!リニューアル
2016年7月11日 第二百十回配信
暑い夏は食欲不振の季節、そんなときにはワインに缶つま!セットはいかがでしょうか?
内容をリニューアルして、すっきり飲みたい、すっきり食べたいアイテムをそろえました。
ぜひご覧ください。

http://aquavitae.ocnk.net/product-list/96

よろしくお願いいたします。

店長
河合
http://aquavitae.ocnk.net

民族の交差点 クロアチア
東ヨーロッパのバルカン半島は「ヨーロッパの火薬庫」と言われていますがいつの時代も何かが起こります。
最近ではギリシャ問題、シリアやアフリカからの難民問題、いろいろありますね。
そんな地域の一角をなしているクロアチアですがここも周囲の国、古くはフランク王国、東ローマ帝国、オスマン帝国、オーストリア、ハンガリー、そしてユーゴスラビア連邦、社会主義体制によってぶどう造りも大きく影響を受けました。
今回ご紹介するクロアチアの生産者、イロチュキ・ポドゥルミも1450年からぶどう造りを続けていますが、いまのスタイルを確立するのは1991年の独立以降です。
このワイナリーのある東部、スラヴォニア地域は西部のダルマチア地方と違った食文化が育っています。
アドリア海沿岸の地域は対岸のイタリアの影響を受けて料理やぶどう品種などがイタリア由来のものが多くあります。
一方東部のスラヴォニア地方は前述のとおりハンガリー王国の一部であったこともあり、そちらの影響が強いと言えます。ここで造られている赤ワインはスパイスを聞かせたハンガリー料理と合いそうな味わいになっています。
しかし、ここで育つぶどうはドナウ川沿いの豊かな土壌の影響を受けているので白は繊細な味わいながら、ミネラル、酸、果実などの様々な味の要素がうまく混じり合っています。
いろいろな歴史の影響を受けつつもそのバックボーンをうまく表現しているワインと言えるのではないでしょうか。冷えた白を飲みながらその歴史を振り返ると味わいにその裏付けが感じられます。

イロチュキ ポドゥルミ トラミナツ セレクテッド(白)
http://aquavitae.ocnk.net/product/303
イロチュキ ポドゥルミ グラシェヴィーナ セレクテッド(白)
http://aquavitae.ocnk.net/product/38
イロチュキ ポドゥルミ グラシェヴィーナ プレミアム(白)
http://aquavitae.ocnk.net/product/304
イロチュキ ポドゥルミ カピストラン ツルニ セレクテッド(赤)
http://aquavitae.ocnk.net/product/39

よろしくお願いいたします。

店長
河合
http://aquavitae.ocnk.net

修道女の造るワイン
 ヴィトルキアーノという町にある、78人の修道女の住む、ベネディクト修道会シトー派の修道院。沈黙・祈祷・精進・労役の厳粛な戒律の下に労働・作業を行い、ワイン以外にチョ コレート、ジャムなどを生産し販売している。モンテファルコのジャンピエロ・ベア氏の勧めで、それまで量り売りしかしてなかったワインを一部ボトリングして販売することにした。畑では ボルドー液以外の農薬は一切使わない有機農法を実践。ワイナリーでは、ブドウ圧搾時に極少量の2酸化硫黄を使うのみで、ボトリングの際には一切使用しない。温度管理も行なわず発酵熟成させ、ノンフィルターでボトリング。ボトル売り用にはより樹齢の古い樹のブドウを使用しています。

そんな修道院の生活を紹介しているサイトがあります。
http://www.trappistevitorchiano.it/index.asp

体に優しいと思わせる味わい、グレープフルーツのような柑橘系の香りから入ってくるミネラルときれいな酸が体に染み渡る。冷蔵庫に入れておいて二日目、三日目も味わいの変化を楽しめます。まさにこの時期のおすすめです。

モナステーロ ディ ヴィトルキアーノ コエノビウム
http://aquavitae.ocnk.net/product/450

よろしくお願いいたします。
理想郷での自己実現 南アフリカワイン新入荷
皆さんの心の中にある古き良き思い出、ここでは味わいの話になるわけですが、以前飲んだフランスワインが美味しかった、しかしそれが見つからない、または価格が上がり過ぎて手が届かない状況に憂いている方は多いかもしれません。もちろん私もその一人です。そしてそんな古き良き味わいに出会うためにフランスを脱出して新天地でその自己実現に向けて努力している方々はたくさんいます。
今回ご紹介する エティエンヌ ル リッシュさんもその一人ではないでしょうか。
1996年に南アフリカのワインランド、ステレンボッシュで家族経営のワイン造りをスタートしました。
ステレンボッシュといえばカベルネがアイコンとして作られています。
今回はお手頃価格のボルドーブレンドとシャルドネが入荷しました。
ル リッシュ リッシェス
http://aquavitae.ocnk.net/product/449
このボルドーブレンドはとにかくコストパフォーマンスがよく、プラム、レッドチェリーの香り、赤果実とオーク樽のニュアンスのバランスがよい。ソフトな口当たりでカベルネの良さも感じますがブレンドの妙があります。

ル リッシュ シャルドネ
http://aquavitae.ocnk.net/product/383
エレガントなシャルドネですが、温度と空気に触れると自然と立ち上がってくる香りと豊かな味わいが印象的。

こんなワインを見つけるとフランスばなれがますます進んできそうなアイテムです。
ラベルや原産地にこだわらず新しい世界のワインに手を伸ばしてみる価値と知らない世界を初めて試すには優しい価格のワインです。

よろしくお願いいたします。
シチリアの東側 イタリアワイン新入荷
昨今の蒸し暑さは南イタリアを思わせる暑さです。とはいえこの暑さは海側だけのものでカラブリアのコゼンツァやシチリアのエトナなど標高の高いところに行くと冬は雪が積もるほどで夏も涼しげです。
そんな場所で造られている代表的なぶどう品種といえばネレッロマスカレーゼ。
諸説ありますがエトナ山ろくを発祥の地とされていて野生品種ともいわれます。テイスティングしてみるとそんな野性味も感じます。よくイタリアのピノノワールと言われますが、個人的な感覚だとそれとは違うような気がします。この付近のテロワール(地味)でもある火山灰土壌を反映しています。色調も凝縮感のあるルビー色、スミレのようなアロマ、なかなかのタンニンと酸を感じます。
山の上で陽射しも厳しい土地で育つこの樹自体は葉っぱをそこそこつけるのでぶどう自体はそれほど過熟するようなイメージでもありません。
そんなぶどうから造られるワインは

ラ カラブレッタ カラ カラ ロッソ
http://aquavitae.ocnk.net/product/451
ラ カラブレッタ ヴィーニェ ヴェッキエ 
http://aquavitae.ocnk.net/product/452

カラカラ ロッソはネレッロマスカレーゼ100%で、収穫年2005、2008、2009年のブレンドです。
ヴィーニェ ヴェッキエは2005年ヴィンテージです。
いずれのアイテムもヴィンテージ的には古めですがまだまだ元気な味わいのイメージです。もちろん長期熟成にも向くタイプですので今飲んでも熟成させても楽しめるアイテムです。

よろしくお願いいたします。
知識を身につけるならサマランカへ スペインワイン新入荷
スペインの西、ポルトガルの国境に近いサマランカという町があります。
このあたりはいわゆる一般的なスペインのイメージからは程遠い景色と文化が広がっています。
西の山のポルトガルやミランダのような町の雰囲気に近い感じがします。
この場所の歴史は古く、古代ローマ帝国によって建設された都市でイスラムの支配を経て、レコンキスタ完了以降はアルフォンソ9世によって設立された大学がこの町のシンボルとなります。
それ以降「知識を欲するものはサラマンカへ行け」と言われるほどの文化都市、大航海時代には、天文学の知識などがサラマンカ大学で研究される一方、反宗教改革や異端審問の舞台にもなりました。
街自体も素晴らしく、イスラム様式、ゴシック様式、バロック様式などの建築文化が見られ、旧市街は世界遺産になっています。
その南西部の郊外に2000年からぶどう造りが開発され、ボデガス デル カンブリコというワイナリーが造られました。
このあたりは標高800m以上でシエラ デ フランシア自然公園の中にあり、ぶどう畑とワイン造りがカスティーリャ イ レオン州有機農法協議会によって認定されています。
公園内の生物がもつ多様な性質を維持するための配慮が畑の作業にもなされています。
ここサマランカの固有品種、ルフェテはエレガントでシルキーな味わいを持っています。そのルフェテを始め、テンプラニーリョ、カラブレス(ガルナッチャ)を育て、その味わいを活かすため、ポンプを使用せず、重力のみでぶどうを移動させストレスを与えない設計のワイナリーで熟成されます。
古代ローマ時代から受け継がれるワイン造りの文化を最新の技術で洗練していく、まさに知を集結させたサマランカのイメージを地で行くワイナリーです。
そんな場所に思いをはせてワインを飲むのもいいものです。

ボデガス デ カンブリコ ヴィニャス デル カンブリコ 2010(赤) ¥2,550(税抜)
http://aquavitae.ocnk.net/product/447

よろしくお願いいたします。
自分自身を取り巻く空間の演出 スペインワイン新入荷
この夏にぜひおすすめしたいワインがスペインのガリシア地方から入荷しました。
ガリシア地方で有名なのは世界遺産になっているカミーノ、サンティアゴ デ コンポステーラの大聖堂ですが、
いつも雲が低く垂れこめ、雨がちなイメージです。そんな場所にも素晴らしいワインが作られている場所があります。リアス・バイシャスのアルバリーニョです。
ここはポルトガルと隣り合わせの沿岸地域、ここの海岸はリアス式海岸で有名で、緑と山が沈み込んだような入江、内陸部の渓谷はかなり独特な風景を演出しています。
ここでスペイン最高レベルのワインがローマ帝国支配時代から造られていますが、造り方は日本でもおなじみの棚作り、ぶどうの実が高い位置にあります。雨が多いので湿度が原因の病害を防ぐためのつくりになっています。スペイン語ではぺルゴラと言われます。
味わいはフルーツ、特に桃や白い花の香りが印象的できれいな酸と活き活きとした果実味はこれからの季節におすすめです。

アデガ コンデス デ アルバレイ パソ バイオン ¥3,230(税抜)
http://aquavitae.ocnk.net/product/446
このアルバリーニョはおそらくはこの地域のアルバリーニョの中で最高の作品と言えるアイテムです。
このアイテムの名前にもなっているパソ バイオンは15世紀から存在する建物でいくつかの貴族や企業の手を経て今の所有になり、環境に配慮し、天然資源を利用した畑、先進的なワイナリー、ホテルなどを備えた観光名所になっています。
平均樹齢40年の樹からできた葡萄を手摘みで丁寧に収穫したぶどうは特に香りが印象的。オレンジ、アーモンド、タイム、ジャスミンなどの花の香りがあり、味わいはレモン、洋ナシ、アプリコットなどが凝縮した味わいです。色調も明るくシルキーでエレガントな味わいはまさにパソ バイオンの景色にふさわしい高貴な味わい。

アデガ コンデス デ アルバレイ アルバリーニョ ¥1,700(税抜)
http://aquavitae.ocnk.net/product/448
デイリーの食事におともします。アルバリーニョの特徴が良く引き出されていて、桃、アプリコット、オレンジ、白い花の香りがとても親しみやすく、さっぱりしていてすいすいと飲めます。
この地方の料理といえば魚介料理ですが魚介系や鳥肉などのアヒージョと合わせたい。

パソ バイオンの施設を見るとこの環境の中でおもわず口にしたくなる、ワインはそういう違う世界を演出するひとつのピースになっていることが実感できます。

よろしくお願いいたします。
お客様のリクエストの中でよく聞かれることがあります。
「何年か前に○○でこんなワインを飲んだのですが、同じワインがありますか?」
そうすると、いつもいろいろなことが頭をよぎります。
「お探しいたしますが、同じワインを見つけることは難しいでしょう」

お客様の立場から言うとラベルに表記してあるワイン名、ヴィンテージを探し当て、お届けして、いい食事とともに試して頂く。
そうしても、お客様の満足は100%得ることはあまりありませんでした。
あの時とは味が違うなあ、となることが多いです。
同じワインでありながら、なぜこうなるのでしょうか。
ワインは表記してある収穫年の違いにより味わいの違いがあることは誰にでも容易に想像ができます。
年によって天候が違う、造る人も息子に代替わり、畑の売却などで変わります。
人が変わると、造るポリシーや方法論、設備、投資などの考え方も変わります。
同じヴィンテージでもワインは瓶の中でも熟成が進んでいますから、人間もそうですが年代なりの味が出てきます。流通過程の保存状態によっても変わります。
まるで人間の一生のようです。それぞれのワインにとって開ける瞬間の状態がそのワインにとってベストな飲み頃なのかどうか、開けてみるまではわかりません。一期一会ですね。
私もよく、そろそろ飲み頃だと判断してコルクを開けると実はまだまだ若くて、熟成のピークはまだまだ先だった、またはピークが超えていた、ということもよくあります。

また、あるいはフランス、イタリア、スペインなどの銘醸地で過去に出会った味わいの感覚を違う国で出会うこともありました。
そんなときになぜこの土地でこの味が作りだされたかという素朴な疑問が出てくるわけです。
歴史、土地、文化、人の思いをさかのぼっていくと答えに出会うことがあります。
近年は価格が高騰する旧世界の銘醸地の味を新しい土地で再現しようとする方々がたくさん出てきました。
やはり、そんなときも、上手く造ったなあ、とか、おしかったなあ、とか様々な思いがよぎります。
そんな中で世界は日々変わっています。
ヨーロッパの西側、フランス、イタリア、ドイツ、スペインでは天候の急変により、昔買っていたワインが買えなくなり、新しい原産統制呼称のワインが見られるようになりました。ヨーロッパの東側では1991年以降社会主義の崩壊でこれまでになかったワインが作られるようになり、温暖化を利用して、ぶどうができそうになかった寒冷地でワインが作られだしました。南アフリカではフランスワインの味わいを見事に表現する生産者が出てきました。アルゼンチンでは国内向けにしか作っていなかったワインが国際的に受け入れられる味わいに変わってきました。
昔うまいワインを飲んだ忘れられない思い出はそのまま残っているのですが、周りは変化し続けています。
常に新しいものを探し続けています。そしてお届けしたワインが忘れられない思い出になれば幸いです。
自分にとってのベストレストラン
イギリスのレストラン業界誌による世界のベストレストラン50が発表されました。
今年はイタリアの「オステリア・フランチェスカーナ(Osteria Francescana)」が1位に輝いたそうです。イタリアのレストランが優勝したのは、今回が初めてだそうです。
日本のレストランでもNarisawa(青山)、龍吟(六本木)がランクインしています。
2002年に始まった同賞では、フードライターやシェフ、レストランオーナーや食通など972人の「独立した専門家」が選考委員を務めているとのことですがいろいろな議論がわいています。
フランス人シェフがベスト10に2人しかいないとか、料理じゃなくて芸術だとか。。。
近年はこういう世界的な広報活動によって評価を高めてお客様を集めるレストランも多いので、もともとある料理を評価されて世界に認められるというものとは違う存在のレストランも多いのではないでしょうか。
自分の嗜好は批評家が決めるのではなく自分自身で決めるものなのでそれぞれのベストレストランを持つことで異論はないと思います。
そんな中でもともとあった美食の地域というのがフランスとスペインの国境にあります。
それがバスク地域です。この地域は食材にも恵まれ、バスク人自身も古くから海洋に漕ぎ出し、海の食材や他国の食材を求める歴史がありました。バスク地域の各都市の紋章を見ると多くの町の紋章に船とクジラが描かれていたり、大航海時代に最も早くカカオを持ち帰り、フランスで一番最初にチョコレートを食べられたと言われています。いまでは赤ワインにコカ・コーラを割ったカリモチョ(Kalimotxo)なんかもあり、日本では考えつかないような組み合わせも試されたりしています。
そんな中で常に評価されているワインがバスクでも作られています。少なくとも世界でも認められる食材に合うようにブレンドされるワインたちですからその味わいも洗練されています。
これからの季節にかけて試したいアイテムをたくさん揃えていますので、ぜひチェックしてみてください。
http://aquavitae.ocnk.net/product-list/61
この地域のトップレストランでも採用されているワインたちですが、その評価よりもこの地域のレストランと日本料理の交流が深く、料理の嗜好について考え方が近づいているという部分に注目しています。

よろしくお願いいたします。
暑い夏の夜は
暑くなってきました。こんな時は何も考えないですっきり飲みたいワインがあります。
コルヴェッツォ プロセッコ フッリザンテ テッレ ディ マルカ 2014
http://aquavitae.ocnk.net/product/432
フォルナーロ ソアヴェ クラッシコ 2013
http://aquavitae.ocnk.net/product/433
どちらもしっかり冷やして飲むと体に自然に吸収する感覚がとても心地よいです。
自然由来の飲み物だと感じさせるのです。
理屈抜きで試してみてください。合わせるお食事も万能タイプでなんでも合います。
料理を引き立てて、一日の疲れを癒してくれるそんなアイテムです。

よろしくお願いいたします。
原点を追求する集団
2016年6月14日 第二百回配信
スロヴァキアに興味深いワイン生産者グループがいます。その名はAutentista (アウテンティスタ)。
ドナウ川の流れる中央スロヴァキア地域のPodunajsko は太古から文化が混じり合う十字路として発展しました。ワインは伝統的な製法で受け継がれていきましたが、社会主義国時代を経て、大量生産の現代的な味わいのワインへとそのスタイルが変貌し、この地域のワインのアイデンティティが破壊されてしまいました。
今、そのぶどう、土地、先祖の起源をさかのぼり、再びワインのアイデンティティを取り戻すためにユニットを作ったのです。
その起源はローマ時代、パンノニアにさかのぼります。その時代に飲まれていたとされる健全なワイン造りをもう一度現代でリリースるための様々なルールを作り、再現させていく。
そのグループの一人であるストレコフ1075のZsolt Suto (ゾルト シュト)氏がぶどう本来の持つ力を表現した味わいが今回リリースしたヴァヴリネツはそのポリシーにふさわしい味わいと感じました。
そんなポリシーを持つ人々を応援していきたいと思います。

是非お試しください。
http://aquavitae.ocnk.net/product/435

よろしくお願いいたします。