店長日記

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スペイン リオハから新しいワインが入荷しました。

アルデアヌエバ ロスセニョーレス ブランコ (白)
http://aquavitae.ocnk.net/product/402
アルデアヌエバ ロスセニョーレス ティント (赤)
http://aquavitae.ocnk.net/product/403
ヴァルサンソ ラクリムス アパシオナド 2014 (赤)
http://aquavitae.ocnk.net/product/404

春になって徐々に暖かな陽射しが増えてきて、外を歩くのが楽しくなる時期になってきました。今回のスペインワインはリオハらしからぬお買い得ワインの3本です。
これらのワインはおすすめとしてこれからの季節、アウトドアで楽しんでほしいアイテムです。
アルデアヌエバの2本はヴィノ デ メサ(テーブルワイン)で味わいもライトな飲みやすいタイプです。
筆者の経験ですが、スペインのフルボディタイプのワインは海外輸出用か、マドリーの高級レストランで供されるワインがほとんどで地方のバルに行くと軽い味わいのものを一杯ひっかけては別のバルにはしごするというのがスタイルでこういう軽いワインを飲んでいるとスペインのバルを思い起こします。
実際にハモンなどの冷製の肉料理のタパスをつまむには軽い味わいのワインのほうが相性はいいように思えます。
ラベルのデザインを見てもなんとなく外に出かけたくなりますよね、

一方のヴァルサンソは農業科学者でもあるハビエル ロドリゲス氏がDOCリオハのぶどうを陰干しし醸造したワインです。イタリアのヴェネトなどでよく使われる手法ですがスペインワインでは初めて見ました。
凝縮感があるものの甘口ではなく、黒果実のタンニン、ミネラルもしっかりと感じられ、密度の高い味わいです。これは前述のアルデアヌエバとは対照的なタイプでBBQなどグリルした肉料理に合います。
この対照的なタイプのワインボトルを持って、この季節アウトドアに出かけましょう。
よろしくお願いいたします。
南アフリカから新しいワインが入荷しました。

ステルハイスワインズ シュナンブラン 2015 (白)
http://aquavitae.ocnk.net/product/406
ステルハイスワインズ ピノタージュ 2014 (赤)
http://aquavitae.ocnk.net/product/407

南アフリカのケープタウンに近い、伝統ある生産地、ステレンボッシュにて親子で経営するワイナリー。アンドレ・クリューガー氏とその息子ヨハンがぶどう造りにたずさわっています。この地は大西洋とインド洋の両方から吹き抜けるさわやかな海風で太陽の陽射しの厳しい土地ながらも過熟しすぎることのないぶどうを造っています。
彼らのポリシーとして自然にあるものに最低限のものしか足さずにぶどうを造ります。
そしてその正直に作られた味わいが彼らの思いとなって伝わってきます。
ステレンボッシュでシュナンブランとピノタージュといえば南アフリカワインの王道ですが、このワインは地域の味わいではなく彼ら親子の作品として楽しんでほしいものです。

彼らのワイナリーのキャッチフレーズは、”Working harder, Aiming Higher, Crafting Superior wines” だそうですが、まさにそんな思いが伝わってきます。

よろしくお願いいたします。
オーベルニュ地方から新しいワインが入荷しました。

フルール ド ヴィーニュ グラニティック 2011 
http://aquavitae.ocnk.net/product/405

オーベルニュといえば火山地帯で、以前は携帯電話の電波すら通じてなかった場所であり、温泉やミネラルウォーターで有名ですがそればかりではありません。
実はこのオーベルニュ地方は200年ほど前、ワインの生産はボルドーに次ぐ生産量2位のエリアでした。1870年代のフィロキセラといわれる病虫害により壊滅的なダメージを受けます。そしてその生産者や農家さんたちはこの近くのクレルモンのミシュラン工場の労働力になり、ぶどう畑が麦畑やトウモロコシ畑に転作されたことをきっかけに衰退していきます。
2000年以降、オーベルニュ地方のワインが見直され、2011年には原産地統制呼称が与えられます。
今回ご紹介しているこのワインの生産者、フルール ド ヴィーニュ(ぶどうの花)のオーナー、ステファニさんは2005年に親から畑を引き継ぎました。こちらのぶどうは平均60年以上のものばかりです。オーベルニュの土地の特徴でもある花崗岩と玄武岩の古い地層から育つぶどうの味わいはミネラルを感じます。そこでビオディナミ、完全有機化で環境やぶどうに優しい農法で作られるワインはこのステファニさんの人柄を表している味わいといえるでしょう。
オーベルニュ地方のチーズといえばアオカビタイプのブルーチーズが主流ですがぜひ試して頂きたい組み合わせです。

よろしくお願いいたします。
アルゼンチンは本当に油断できない場所です。昔、エセイサ空港で荷物を壊されそうになったり、まあまあ打ち解けたかなと思った人に騙されそうになったり、ととにかく毎日常にある程度の緊張感と警戒感が支配していた毎日でした。
アルゼンチーナはよくヴィヴェサクリオージャと言われますが開拓精神が豊かなせいか人を出し抜いて生きていくような方々がたくさんいるような気がします。
でもそれは悪い意味ではなくどんな場所でも生きる力があるということです。サッカーやラグビーでもその気質で世界トップレベルになっているのです。
さて、話はワインに戻すとこれまでのアルゼンチンワインはほとんどが国内消費向けにつくられていたせいでアサード(焼肉)に合う力強い凝縮感のあるワインが主流でした。
アルゼンチンは好きな国ですが日本のマーケットには合わないと思っていました。
しかしながら、
ドニャパウラ エステート マルベック
http://aquavitae.ocnk.net/product/366
ドニャパウラ エステート カベルネソーヴィニョン
http://aquavitae.ocnk.net/product/365
はそのエレガントさから日本のマーケットに合う商品だとテイスティングで感じました。
価格、味わいはデイリーの食事にも合わせやすい。それでいて、酸やタンニン、果実味などの骨組みはしっかりしたものを感じる。
カベルネソーヴィニョンのヴィンテージは2015年ですが若すぎるのではなく南半球ですから半年ほど収穫が早いのです。
まさに、ヴィヴェサクリオージャにすっかりだまされてしまったという実感を思い起こさせる一本でした。

是非お試しください。
よろしくお願いいたします。
今日はワインの話ではございません。
ふとしたきっかけでいまではほとんどいなくなったと言われる沖縄華僑の末裔の方とお会いしました。その方とじっくりとお話をしていると、シークゥワーサーを輸入したとおっしゃいました。よくよく話を聞いてみるとその商品というのは台湾で採れるサンチー(山桔)といわれる柑橘系果実のことなのです。
そのサンチーとシークゥワーサーの関係といえば、台湾人が沖縄人と商売しているときにサンチー(山桔)を売りに来たのですが、聞いている沖縄人が勘違いして酸吃(サンチー)と理解してしまったのです。この酸吃は文字通り、「すっぱいものを食べる」という意味があり、それが沖縄方言に変換されてシー(すっぱいもの)クゥワーサー(食べる)となったのがシークゥワーサーの始まりと言われています。
ひとくちにシークゥワーサーのひとつといっても200種類以上あるようですが、本物のシークゥワーサー100%ですとクエン酸の含有率が高すぎてすっぱいと感じる方が多くいることから、国内向けの飲料はレモンやみかんなど他の甘い柑橘系果実を混ぜているようです。
ところがこのサンチーはもちろん混じりけなしの100%ピュアな単一果実、決められた台湾の契約農家さんに栽培して頂き、皮をむくのも、プレスするのも手作業です。いまでは石臼などのコールドプレスと言われていますがここでは伝統的に行われている優しい圧搾のことです。
そしてそのピュアなクエン酸にはこのような効果があると言われています。
・疲労回復 ・血流改善 
・ミネラルの吸収促進  →アンチエイジング効果  →ガンの予防
・美肌効果 ・痛風の予防

クエン酸が疲労回復に効果的と言われる理由は主に3つのメカニズムによるものです。

1,乳酸の分解作用
運動後やストレスなどで蓄積されていく疲労物質である“乳酸”、これを炭酸ガスに分解して尿として排出する作用がクエン酸にあります。
また、乳酸は筋肉痛の原因ともなるので、筋肉痛予防としても効果的です。

2,乳酸の生産抑制作用
生物には糖質や脂質をエネルギーとして変換する“クエン酸回路”というものがあります。
ここでクエン酸が不足していると、糖質や脂質が十分エネルギーに変換されず、乳酸としてたまります。なので、クエン酸を十分量摂取することで乳酸の生産を抑制できるのです。

3,新陳代謝の促進
後述しますが、クエン酸には血液をサラサラにして血流を改善する効果があります。
これにより新陳代謝が促進され、疲労回復につながります。一般的に“血液がドロドロ”という表現をしますが、これは血液の酸性値(ph値)が酸性に傾いている状態を指します。
一方、健全であるサラサラな血液とは、血液が弱アルカリ性の状態を指します。
クエン酸は体内でアルカリ性として作用し、血液のph値を高めて弱アルカリ性のサラサラな血液へと変えることが出来ます。

血液がドロドロになると、高血圧、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、腎臓病など様々な症状の原因となり得ます。

逆に、血液がサラサラになると、新陳代謝の促進、美肌効果、冷え性改善、生理痛予防、集中力向上などこのように色んなメリットがあります。

クエン酸には、ミネラルの吸収を促進する“キレート作用”と呼ばれるものあります。
ミネラルは人体が健康・美容を維持するのに非常に重要とされるものであり、現代人が不足しがちとされる栄養素です。

このキレート作用の効果を具体的に述べるなら以下の2つが代表的です。
アンチエイジング効果、ガンの予防

アンチエイジング効果
アンチエイジング、いわゆる老化防止です。そもそも老化の原因は、“酸化”によるものです。

クエン酸のキレート作用により、摂取した金属ミネラルが酸化される前にミネラルを包み込み、摂取することができます。また、細胞を酸化する“活性酸素”を除去する作用もあります。

ガンの予防、上記の“活性酸素”は、ガンの原因になるので、これの除去はガンの予防につながります。また、『疲労回復』の『乳酸の生産抑制作用』で述べた“クエン酸回路”の不全もガンの一因となるので、クエン酸の摂取によってクエン酸回路を健全に保つこともがん予防につながります。

美肌効果(ピーリング)
上記しましたクエン酸の摂取による血流改善、ミネラルの吸収促進により、美肌効果が見込めます。これらは内側から肌を綺麗にする方法ですが、クエン酸には“洗顔”、“入浴”に用いることで、外側から肌を綺麗にする効果があります。

痛風予防
痛風の予防で重要になってくるのが“尿酸値”です。尿酸とは、尿の中の老廃物のことで、
この尿酸の量を“尿酸値”として表します。尿酸値が上昇すると“痛風”のリスクが高まるのですが、クエン酸は尿酸値を下げ、痛風の予防をするのに役立ちます。
実際、痛風の治療薬としてクエン酸が使われています。

など様々な効果が見込めます。

ワインの話はアルコールを飲まない方やアスリートの方には遠慮していたのですがこういう食品なら自信を持っておすすめできますので多くの方々にためして頂きたいと思っています。

当社は1本(500ml)を850円(税抜)で販売する予定です。
しかもこの商品は契約農家さんに造らせている手作りの商品なのでネット通販をしない予定です。顔の見える方にお使い頂きたいからです。
ですから、この記事を見て興味があるかたは直接私にメール下さい。
現在在庫はほとんどなく、4月中旬に入荷予定ですので予約という形でお承りいたします。

これは飲用だけではなく食事の際にはソースとしてお使いすることもお勧めしています。
イメージとしては簡単に食品にレモンやすだちを絞りかけるイメージです。
私も先日刺身にこのサンチーを合わせました。特に白身の魚に良く合います。しかもこの酸味はしょうゆや塩などのミネラル分の味わい、たまねぎやあさつきの野菜の味とも相性が良かったことが印象に深いです。

是非お試しください。
よろしくお願いいたします。

Wine Shop Aqua Vitae
店長
河合
http://aquavitae.ocnk.net

ようやく春になったと思ったらしばらく寒い日が続いております。
日本はサクラの季節ですが、この季節で筆者が思いだすのはフランスとスペインの国境にまたがるピレネー山脈の最南端、地中海沿いにあるカニグー山地です。
このあたりは果樹園が多くみられ、特にこの時期は桃の花が山一面に咲き誇りまるで桃源郷のような景色になります。この景色が印象に残り、忘れられません。
このあたりはコリウールなど地中海沿いのリゾートのイメージがありますが春の景色もすばらしいものがありおすすめです。
話は変わってピレネー山脈の反対側ですが、90年代にスーパースパニッシュで高額なワインを沢山作っていたプリオラートという産地の話です。
アルバロ・パラシオス氏を初めとして様々なスタイルのワインを造りだして世界の注目を集める場所になりました。その後はワインが高額すぎてなかなか広がらず、スペイン国内でもマドリーくらいしか見ることがなくなりました。
こうしてみるとスペイン人はスペイン人のためのワインというのを歴史上なかなか造らないのかなと思いますね。
しばらくはこのエリアのスーパースパニッシュの話題があまり聞こえてこなくなったなと思っていたところでしたが、ところが最近はそうでもなくなっているようです。若い志のある生産者たちが今のマーケットに合うワインを造りだしているのです。
当店のコンセプト、普段使いのワインで顔の見える小規模生産者が自然なスタイルで造るワインもたくさん増えています。
その中でおすすめなのが
sp-cat-0005 ロナデレス ロナデレス ヴィン イ レジェンデス 2011
http://aquavitae.ocnk.net/product/306
この地域の持つ力強いキャラクタがありながら、ビオディナミ農法で造られた自然な味わいでなめらかに体に入っていく感覚が心地よい一本です。
筆者の知っているカタルーニャ人のイメージは無口でまじめなイメージですがそんな人柄を表しているワインかもしれません。
是非お試しください。
よろしくお願いいたします。
春には優しい味わいのピノノワールがおすすめです。
しかし、近年は価格が高騰しているためなかなか家でワインというわけにもいきません。
そういった中、お買い得でコストパフォーマンスも高い、おすすめエリアはブルゴーニュ南部のコート・シャロネーズと言えるでしょう。
今回ご紹介する生産者、ミッシェル・サラザンはそのエリア、コート・シャロネーズのジヴリー村を本拠地としているドメーヌ。当主は兄ギーと弟ジャン・イヴの共同運営。ドメーヌの歴史は1671年から家族経営。当主、ギー・サラザン氏が働き始めた1986年当時には葡萄畑は10 haからスタートし、年々買い足し現在33 haまで畑を拡張しています。彼らのワイン造りのポリシーは、1本飲みきれるワインを造りたい。過度な抽出は避け、ナチュラルな果実味が楽しめる味わいを目指す。極限まで低収量1本の樹から4房~7房しか付けさせない。畑の管理は基本無農薬ですが、予防的措置のみに限定して行われるリュットレゾネと言われる方式。発酵後、DRCなどが愛用しているフランソワ・フレール社の新樽で約1年間樽熟成されてから瓶詰めされます。ポールボキューズ、ラムロワーズ、タイユバン、ジャルダンデサンス、ロルシーというリヨンの三ツ星レストランで採用されるなど、かなり現地での評価が高いことが伺えます。
生産者のポリシーが味わいにうまく表現されているこのワインは飲んでいる実感、体に自然に吸収されていく感覚が体感でき、自分が自然のサイクルの中で生きていることに気づかせてくれます。是非お試しください。
フランスの端、スペインが見える地域で素晴らしいワインを造っている人がいるので紹介したいと思います。
何回かご紹介していますが、バスクエリアでフランス側にある地域、イルレギです。
この地域はフレンチバスクのビアリッツから山に向かうエリアにあります。
このあたりはのどかな牧畜エリアが広がる場所です。バシェリと呼ばれる農家が点々としています。そんな中にカーヴ イルレギというワインを造る協同組合があります。そこの説明を読んでみました。

1952年にアレクサンドル ベルグイニャンとピエール モニョネの2人が中心となり8軒のぶどう農家がワインの開発と製造を目的とした協同組合を結成しました。
そして創業者たちは1970年には今日のような組織を生み出します。
そしてワインの原産地統制呼称としてのイルレギの知名度を上げるために活躍します。
この地域の60%(140ヘクタール)から65万本のワインを造って販売しています。
カーヴ イルレギに参加しているワイン生産者たちは個人での販売を放棄し、組合全体でのワイン造りに特化しています。
それは消費者にこのエリアの味わいを変化させず、高いレベルを保ったワインを届けることを約束するためです。
このラベルは現在90生産者が集まって活気があり、良い仕事をしているということを表したものです。
このラベルを広めるために15社の協力で国内外の市場にカーヴ イルレギのワインを広めています。

エレガントで力強い赤
フレッシュで食事に向いているロゼ
果実の力強さがある白

赤ぶどう品種が植えられた領域は全体ほぼ90%を占めています。
タナ種、それは「bordelesa Beltza=ブラックボルドー」と呼ばれるフランスの南西部の伝統的なぶどうを表します。それは力強くバランスのとれたタンニンの構造に赤い果実(ブラックカラント、イチゴ)のニュアンスを与えます。

カベルネ・フラン種は、バスク語で「Axeria=キツネ」と言われます。バスク地方に起源があると言われるこの品種は、ワインの芳香フィネスとエレガンスをもたらします。これは、赤い果実、スミレ、スパイスの香りが特徴です。

カベルネ・ソーヴィニヨン種は、バスク語で「Axeria Handia=大きなキツネ」とよばれます。この地域では主要品種とは言えないぶどうですが、ここのワインのキャラクタのひとつを作り出しています。カシス、チョコ、胡椒の香りと、しっかりとした構造と果実味のボリュームを生み出しています。

白ぶどう品種は聖餐エリアの10%を占めています。
グロ・マンサン、バスク語ではIzkiriotaと言われます。フランスの南西部の典型的なぶどう、つまりアペラシオンの白ブドウの表面の大部分を表しています。これは、マルメロとアプリコットとスパイシーなフローラルタッチの香りと新鮮で美しい芳香を特徴としています。
プティ・マンサン、バスク語ではIzkiriota Ttipiaと言われます。このぶどうはワインのエネルギーとボリュームを与えます。シトラスとエキゾチックなフルーツとトリュフのノートと強い芳香。その新鮮さ、複雑さ、芳香の長さに驚くでしょう。
フランスにはあまり植えられていません。このぶどうは、芳香とミネラルのノート、しなやかさ、滑らかさと丸みをもたらします。

こんな感じですがイメージできたでしょうか。
すぐ横の河で採れる魚や農家さんで造っているフレッシュな羊のチーズなどと合わせたくなりますね。ここにはLa route de Fromageと呼ばれる、サン・ジャン・ド・リュッツから始まり、ピレネーの山中まで続く「チーズの道」なるおすすめのチーズ生産者エリアがあります。

ひとつ注意しなければいけないことがありました。このエリアはバスク語とフランス語が混じっているので2言語表記が当たり前のエリアだったのです。
この生産地がある地域の近くにはサン・ジャン・ド・ピエ・ド・ポーというフランス語読みの町がありますが、バスク語の表記でドニバネ・ガラシと言います。こんな感じで全く想像がつかない読み方が標識に書いていますので注意しなければなりません。
さらに目的地の農家さんに到着して、ホストの方の名前を言っても違う名前が返ってきます。そうです。農家さんには屋号があるのでみなさんそちらを使っているのですね。
例題は多すぎてここでは省略しますが、扉の上の看板を見ると名前とは違う屋号が書いてあります。
いろいろややこしいですがたどり着くと得るものがあります。

行けそうにない方は、家飲みで疑似体験をお勧めいたします。
http://aquavitae.ocnk.net/product-list/16
よろしくお願いいたします。
春が近づいてきています。でもまだまだ寒い日が続きます。

やがてサクラの花も咲いて、お花見のシーズンになります。
そんな時期にロゼワインをお勧めされたり、試してみたりする方も多いのではないでしょうか。

ロゼワインのイメージとは何でしょうか?
バラ色や桜色で少しオレンジかかった光沢があって、ちょっと甘っぽい味わいで、週末の春の午後、ぽかぽか陽気のもと、テラスでフィンガーフードと一緒に楽しむような感じですか。
そういうイメージでロゼワインを選んで買ってきたアイテムが実は全然違った味だったということがよくあるように見受けられたことがありました。
あるいは良くは聞かない表現ですが、blush(顔を赤らめる、バラ色、淡紅色、ペンキやニスがさえない色になる)というワードを使うこともあります。

このロゼは色々な製造法があります。ここでは省略しますが、いまのロゼワインは「これ、赤ワインやんかー」、とつっこみをいれたくなるような、ほぼ赤ワインのようなものから淡い桜色の透明感があるものまで様々です。

味わいも長期熟成には向きませんが果実のさっぱりした味わいから甘い味、ホワイトジンファンデル、ホワイトメルロ(ホワイトとは名乗っていますがカリフォルニアのメルロやジンファンデル種から造られたロゼワインです。)のような赤ワインのようなタンニンががっちりしたものまであります。
ロゼワインはよく冷やした方がいいと言われますが、そういうものばかりだけではなく赤ワインのイメージで15-18℃程度の室温で試したほうがいいものもありました。

ここまで書くと春のお花見のイメージで試したいロゼワインがどれだけあるかというとそうそう合うものばかりではないことに気が付くと思います。

AOC(原産地統制呼称)でロゼワインの銘醸地と言われるプロヴァンスやローヌのロゼはまさに夏のバカンスシーズンにその時期のお料理と合わせたいワインです。
実感としていえるのはヨーロッパの乾燥した夏は陽射しが強いが、日陰はひんやりとしてミネラルの感じる辛口に地中海の魚介や海の後方に広がる山でとれたジビエやハーブと合わせたくなります。

実は見た目が春らしいロゼワインではありますが、味わいはこの季節のものではないアイテムが多いのです。筆者の勝手な推測ですが、安価で若飲みなロゼワインをたくさん売り込むためのとあるメーカーのキャッチフレーズが始まりみたいなものでしょうか。

もちろん、春の食材にも合うロゼワインもありますので、おすすめするお手伝いも行います。なんなりとご相談下さい。

前述で南仏のロゼワインが避暑地に向いているということを書きましたが、私はロゼワインを日本の夏の時期に野球、サッカー、ラグビーなどの試合時期にスタジアムで売るのがいいのではないかと考えたことがありました。安価でおしゃれに軽く飲めて後味スッキリ、といく味わいなのでビールに代わって新しい試みとして試してみたいと考えています。
興味がありましたらご連絡ください。お手伝いいたします。

よろしくお願いいたします。
スペインから春らしい味わいのワインの紹介です。

カンタブリア山脈のふもと、バスクエリアでもあるリオハのバスティーダ村で数世紀にもわたって造り続けてきたワイナリー。その気軽に飲めるタイプ、「春」を意味するエル プリマヴェラと「葉」を意味するラ オヤ。いずれも春の息吹を感じさせるラベルと名前ですが味わいも明るいベリーとリオハらしいきれいな酸を保持しています。バリックも軽くかかっている程度なので普段ワインを飲みつけない方でも飲みやすい入門編と言えるワインです。

カラメロスも名前が「キャンディー」というように明るく軽い果実味と活き活きとした酸がこれから暖かくなるこの季節にぴったりです。

sp-roj-0006 ティエラ エル プリマヴェラ ヴィノ ホヴェン ¥1,960
http://aquavitae.ocnk.net/product/397
sp-roj-0007 ティエラ ラ オヤ クリアンサ ¥1,870
http://aquavitae.ocnk.net/product/398
sp-somo-0001 オベルゴ カラメロス ヴィノ ホヴェン ¥1,700
http://aquavitae.ocnk.net/product/399

よろしくお願いいたします。
春が近づいてきたこの頃、入荷する食材が変わり、食べたくなる食材も変わってきて、それにともなって、セレクトするワイン、食材が変わってきます。
そんなときにいつも考えることがあります。
私たちがセレクトの基準としているもののひとつに生産地があります。フランスワイン、イタリアワイン、スペインワインなどなど。私はいつも行政の便宜上引かれた線によって成り立つこの国名の区切りっていったい何だろうと考えます。
日本に滞在している感覚ですと、日本は四方を海に囲まれ、他民族の侵略や移住などの経験が多くなく、陸続きの国に比べるとほかの文化が入りにくい地理であると言えます。このことによって行政上の線引きで文化や人種までくくってしまうのかもしれません。
フランスワインと一口にいってもヨーロッパで様々な文化が入ってきて、歴史、言語、生活様式がその地方によって違います。地中海の文化、ケルトの文化、ゲルマンの文化など地方によって様々な様相が見られます。

お客様によく聞かれる質問の一つにフランスらしいワイン、イタリアらしいワイン、スペインらしいワインがほしいと尋ねられることがあり、即答できないことが良くありました。

先日、オーストラリアワインを紹介していた時にオーストラリアらしいね、と言われて、やはり考えてしまったことがありました。
オーストラリアも建国以来様々な民族が移住してきています。
オーストラリアの代表的な銘醸地として南オーストラリアやヴィクトリア州などがありますが、そこに住んでいる人たちは英語でコミュニケーションを行っています。
なんとなく英国系移民が多いようなイメージがあると思うのですが、様々な民族がいます。
ドイツ系移民が多い地区ではドイツ系品種が、イタリア系移民が多い地区ではサンジョベーゼやドルチェットなどイタリア系品種が、スペイン系移民が多い地区ではテンプラニーリョやヴェルデホなどスペイン系品種が植えられています。

これはニュージーランド、南アフリカ、チリ、アルゼンチン、アメリカ、カナダなどでも見ることが出来ます。例えばアルゼンチンはスペイン移民の多いイメージでスペイン語をしゃべっているようなイメージですが、ルンファルドと言われるアルゼンチンの俗語はイタリア系移民の使っていたイタリア語からの借用語が使われています。その他、スペイン国内でもフランコ政権からのディアスポラであったバスク移民、ドイツ人、ウェールズ人などのコミュニティも多くみたことがあります。

そんな中で面白いのはチェ・ゲバラやエバ・ペロンなど政治、経済で多くの著名人を輩出しているバスク移民ですが、彼らの優秀なアイデンティティにあやかって、自分の先祖にバスク系の人がいたかどうかを探して、バスク人のような名前に変えてしまう人がたくさんいたという話もありましたのでバスク人らしい名前でもバスク系とは限らないこともあるようです。

南半球のワインベルト地帯も北半球と同じように移民の歴史に沿った発展をしているということを知っていれば、なんとなくイメージができるのかもしれません。
現在は国際マーケットを見つめている生産者はそういう特色がなくなってきたところも多々見られますが、多くのワイン生産者は自分たちのアイデンティティをそのワインの味わいやラベルへの表現が多くみられます。
国名の縛りでワインを選ぶのではなく、その産地まですこし覗いてみると、なぜそのワインこがそういう味なのかまで見えてきます。
そして筆者はそういうラベルやボトルの裏側まで見たい方のお手伝いをしております。

昨日、グラスワイン用のおすすめをテーマに試飲を行いました。
その中で印象に残ったワインを紹介いたします。

ロドリゲス・サンソ ラクリムス アパッシオナド 2014 ¥1,850

このワインの生産者、ヴァルサンソは1810年の創業と老舗のワイナリー。現当主は5代目のハビエル氏はルエダとリオハに畑を所有しています。リオハは新しいプロジェクトとして2002年に発足しました。農業工学技術者でありMBAを保持する彼は、以前に近代醸造研究の総本山であるデイビス校スペインにて*SIS(土壌分析装置)の開発リーダーを務め、土壌分析とそれに基く畑のマネージメントのスペシャリストです。彼は自分のワイナリーにその全てのノウハウを注ぎ込み、土壌、地層の個性をリスペクトしたワイン造りに取り組んでいます。
畑はリオハ。この地区は大きく3つのエリアに分かれていて、中心を流れるエブロ川の北側、リオハ・アラベサ、南側のリオハ・アルタ、東側がリオハ・バハとなっています。
評価が高いリオハ・アルタとリオハ・アラベサはカンタブリア山脈で海からの湿潤で、冷たい北風が遮られ温暖なエリア。リオハ・バハは地中海からの熱い風が川を上るため暑く、乾燥したエリアです。
この生産者の畑はリオハ・バハで評価は高くないエリアですが、その中でも良いエリアの畑を探しました。標高500~550メートルで育ったテンプラニーリョとグラシアーノ。樹齢はおよそ30年~60年。 そのぶどうをリオハで初めてとなる試み、テンプラニーリョの一部を室内で陰干しする事により、糖度を高め、アルコール度数高めで力強いボディと濃縮間のあるフルボディ赤ワインを作り出すことに成功しました。
このような創意工夫を行って、お買い求めやすい企業努力をおこなったワインを試してみたくなりました。
早速、試飲をしての感想ですが、リパッソ(陰干ししたぶどうを用いての醸造、つまり凝縮感が高くなる)を用いることによって高地のエレガントなスタイルに凝縮感を持たせましたが、ヴェネトのヴァルポリチェラのリパッソよりもなめらかで飲みやすい。しかも酸と柔らかいタンニンの骨組みがあるので味わいのバランスもよく、飲み飽きない。
リパッソの効果のせいか、時間経過とともに変化する味わいもほとんどなく、グラスワインとしてはおすすめの一本です。名前でもある、apasionado、リオハの情熱を気軽なパーティや食事のシーンでぜひお試しください。
よろしくお願いいたします。
春らしい天気になってきました。そろそろ野菜など春の食材が美味しい季節になります。
どういうワインを合わせるか考えているとバスク地方のワインが頭に浮かびました。
バスク地方とはイベリア半島北東部にある7州からなるスペインとフランスにまたがるエリアです。
ワインや食材のスタイルは海側と山側に分かれますが海側のモダンスタイルなレストランは日本の寿司や懐石から採り入れたスタイルやタパスやピンチョスのオマージュからの料理が多いです。
しかし、外食のレストランが発展していったのはひかくてき最近のスタイルで、バスクといえば家族や仲間同士での食材持ち込みの「ソシエダデ・ガストロノミコ=食のソサエティ」でわいわい晩御飯というイメージです。バスク語では「チョコ」「エルカルテ」と言われています。
そんな場面で持ち込まれれるワインはチャコリンやロゼワインなどの意外とスペインらしからぬエレガントスタイルのワインやシャガルドと言われるりんごのシードルといったエレガントな味わいの飲み物が好まれます。
そこに合わせられる定番メニューは鱈のソテーやオムレツ、ステーキ、ひつじのチーズ、リンゴジャムなどをつまむ。そして食後に甘くて強いナバラ(ナファロア)のパチャランと呼ばれるすもものアニスをやります。食後の梅酒のようなものでしょうか。
そして、その後はタベルナをひたすらはしごです。一杯飲んでは次のお店に行き、一晩に七軒、八軒ほど回るのはあたりまえ。このはしごをポテオ(チキテオ)といいます。
こういう習慣はスペイン(カステジャーノ)には近いかもしれませんが、スペインとも違いフランスでもなく、ここの七州だけの特別な習慣かもしれません。
レストランに入って席について見渡してみるとスペインのほかの地方で飲まれているワインと明らかに違うなといつも感じます
この繊細な味わいの嗜好は日本人の嗜好と近いところがあるように思えます。
そんなバスクエリアを中心としたスペインワインのおすすめは

エスティガ シードル (白)
カーヴイルレギ シュリ (白)
カーヴイルレギ ミニャベリ (赤)
http://aquavitae.ocnk.net/product-list/16

イルスタ ゲタリアコ チャコリーナ (白)
ビスカイバルネ オチャンデュリ (白)
イチャスメンディ ビスカイコ チャコリーナ (白)
イチャスメンディ エクリプセ (赤)
アストビサ アラバコ チャコリーナ ゴラビエ (白)
ベルデュイ アラバコ チャコリーナ (白)

http://aquavitae.ocnk.net/product-list/61

イルレギ ロゼ アルギ (ロゼ、タナ種主体)¥1,960
イルレギ ルージュ カチャンゴリ (赤、タナ種主体)¥2,980
イルレギ ルージュ オメナルディ (赤、タナ種主体)¥3,490

リオハ アラヴェサ
ティエラ エル プリマヴェラ (赤、テンプラニーリョ種)¥1,960
ティエラ ラ ホヤ クリアンサ (赤、テンプラニーリョ種)¥1,870

エクセオ シフラス ブランコ (白、ガルナッチャブランカ種)¥2,890
エクセオ レトラス ミヌスクラス (赤、テンプラニーリョ種主体)¥2,210
エクセオ シフラス ティント (赤、ガルナッチャ種)¥2,890

リオハ
マルケス デ テラン ヴェルスム (赤、テンプラニーリョ種)¥3,060
マルケス デ テラン コセチャ エスぺシアル (赤、テンプラニーリョ種)¥3,400

ソモンターノ
オベルゴ スエニョス デ オベルゴ (白、シャルドネ種)¥1,700
オベルゴ ラグリマス デ オベルゴ (ロゼ、ガルナッチャ種主体)¥1,530
オベルゴ カラメロス (赤、ガルナッチャ種)¥1,700
オベルゴ フィンカ ラ マタ (赤、メルロ、カベルネソーヴィニョン主体)¥2,300

リベラ デル デュエロ
リナヘ ガルセア ティント ホベン (赤、テンプラニーリョ種)¥1,790
リナヘ ガルセア レセルヴァ (赤、ティンタデルパイス種主体)¥5,530
リナヘ ガルセア セニョリオ デ カレルエガ (赤、テンプラニーリョ種)¥11,050

ルエダ
デ アルベルト モナステリオ デ パラスエロス (白、ヴェルデホ種主体)¥1,360
デ アルベルト ヴェルデホ (白、ヴェルデホ種)¥1,790
フィンカ ヴァルデモヤ ロサード (ロゼ、テンプラニーリョ種)¥1,450
フィンカ ヴァルデモヤ クリアンサ (赤、テンプラニーリョ種主体)¥1,700
デ アルベルト ドラード(酒精強化・シェリータイプ、ヴェルデホ種)¥1,530
サイティナ ドゥルセ(甘口、ヴェルデホ種)¥1,530

詳細はお問い合わせお待ちしております。
よろしくお願いいたします。
ご好評にお応えして3月6日日曜日、恵比寿マルシェ出店します。
今回、アルコールはありません。ツナとサーディンとはちみつの店頭販売になります。
そこで、売り物の商品を摂取する効果についてまとめてみました。


ツナに含まれる豊富なビタミンB6、鉄分、DHA、EPA。
ビタミンB6はホルモンのバランスを整えてくれます。
貧血予防効果のある鉄分があり、生理前後の血色の悪さを解消してくれます。
DHAは細胞を活性化させ、倦怠感やだるさから解放させてくれます。
血液サラサラ効果のあるEPA。血のめぐりが良くなります。

高たんぱく・低脂肪です。ツナに含まれるたんぱく質には、筋肉のエネルギー源となるBCAAや抗酸化作用のあるアンセリンなど、運動時のエネルギー代謝を助けるアミノ酸が豊富に含まれています。


イワシは高血圧予防、ボケ予防、動脈硬化予防、肝機能強化、眼精疲労緩和、骨粗鬆症に効果があり、栄養面でも良質のタンパク質や骨を丈夫にするカルシウム、そのカルシウムの吸収率を約20倍にもするというビタミンDを豊富に含んでいます。
さらに、糖質・脂質の代謝にすぐれ、細胞の再生をつかさどるビタミンB2が多いのも特長のひとつです。皮膚、髪、爪の維持にビタミンB2は欠かせない栄養成分です。

近年、イワシの価値を高めたといわれる健康効果は、イワシの脂肪を構成する不飽和脂肪酸いわゆるEPAとDHAの働きにあります。
冷たい海中で生活する魚の場合、その脂肪は凝固しにくい不飽和脂肪酸が中心となります。
EPA(エイコサペンタエン酸)は血液中のコレステロールを低下させ、血液の流れを良くして血栓をできにくくする働きがあり、 怖い動脈硬化や心筋梗塞・脳梗塞から私たちを守ってくれます。
DHA(ドコサヘキサエン酸)には、コレステロールを抑制する作用と共に、脳細胞の成長を促し、脳を活性化させ、ボケを防ぐ働きがあります。
イワシには、脳神経の働きをサポートし、血液の循環を良くするビタミン、ナイアシンも含まれており、効果は一層高まります。


このハチミツは、すぐに体内でエネルギーに変わる果糖、ぶどう糖などの糖質、ミネラル、ビタミンが豊富、また抗菌作用にも優れているため、現地では古くから火傷やキズの治療、消毒としても使われています。
蜂蜜はのどの痛みを和らげたり、便秘予防の整腸効果や美肌効果などに優れているとされています。特に抗菌作用に優れピロリ菌の撃退に効果があるとされています。また、天然成分ですので副作用等の心配もありません。

体調改善のため、お手軽に摂取できるナチュラルフードをお手元にぜひ!

よろしくお願いいたします。
オーストラリアはまだ建国してから238年ほどしかたってない比較的新しい国です。
筆者の感覚では独立した大陸であるせいか、新しい国とはいえ、建国当時から移住した当時の文化がまだ残されていて、その当時の伝統的なスタイルがそのまま残っている、古い文化がいい意味で維持されている国だと思います。
ワインでいうと南オーストラリア州のバロッサあたりがそういうイメージでしょうか。
今回紹介いたしますのはそんなバロッサのラングメイルワイナリーです。
その歴史は、信仰上の理由からいまのドイツ、ポーランドとチェコの国境付近に位置するシレジアを追われたクリスチャン・オーリックト氏が、自由を求めて7年間で5回もの移住の末に、1842年に家族と共にこの地に移り住んだことから始まりました。オーリックト氏が1843年にこの地に植えたシラーズは、バロッサだけでなく世界で最も古いシラーズの樹として知られています。1932年に最初のワイナリーが建設され、当時は「パラデール・ワイナリー」の名で運営されていました。1996年、バロッサ・ヴァレーに何世代にも渡って住んでいる地元の3名、リチャード・リンドナー氏、クリス・ビター氏、カール・リンドナー氏がパラデールを買収。彼らはまだ残っていた古い建物を修理、ラングメイルの村の建て直し、ワイナリーの改装を行い、ラングメイルの地にちなんで、ワイナリーを「ラングメイル」と名付けました。2011年にリンドナー家の所有となっています。
ラングメイルワイナリーは、シラーズの随一の産地であるバロッサ・ヴァレーと、標高が高く冷涼な気候のイーデン ヴァレーに葡萄畑を持ち、手頃なものからプレミアムレンジまでライム、青リンゴの若々しい香り。ほのかな花の香りと、リースリングに特有の石油香も感じられる。フレッシュで豊富な酸と、リンゴのような果実味が感じられる。引き締まった味わいのワイン。うりういの幅広い価格帯で、エレガントでバランスの良いスタイルのワインを造っています。プレミアムレンジは樹齢70年~100年を超える古木から造られるワインが中心。
全体的なスタイルの感想としてはワインの造りは現代的と言えますが、バロッサの高樹齢のぶどうの樹の実力を感じます。ワインの味は畑の仕事だと確認できるスタイルです。

ラングメイル オルファンバンク シラーズ バロッサ・ヴァレー ¥6,380
平均樹齢は約88年。力強く芳醇な香り。スミレ、チョコレートにセージ、杉、微かにホワイトペッパーの香りも感じられる。ジューシーなラズベリーとプラムの風味が口の中いっぱいに広がる。ホワイトペッパーのニュアンスも感じられる。きめの細かいタンニンがあり、エレガントでバランスの取れた味わい。タンニンも柔らかくなめらかに口の中に入ってきます。

ラングメイル ヴァレーフロアー シラーズ バロッサ・ヴァレー ¥2,890
樹齢は約100年。よく熟したカシス、ブラックベリーの果実香に、樽由来のヴァニラの香り。黒コショウ、シナモン等のスパイスの香りや、皮のような香りも感じられる。ふくよかなアタック。果実の甘さの後に、細やかだがしっかりとしたタンニンを感じることが出来る。
セカンドラインながらタンニンの構成がしっかりしていて、オーストラリアの太陽を感じる味わい。

ラングメイル ステッドファスト シラーズ バロッサ・ヴァレー ¥2,130
ブラックベリー、プラムにスパイスのリッチな香り。樽熟成からくるヴァニラのニュアンスもある。フルーティな味わいで飲みやすく、滑らかなタンニンが口の中に広がり、余韻が長く続く。カジュアルラインで繊細さがあり食事のワインとしておすすめ。

ラングメイル イーデン ヴァレー ドライリースリング ¥2,680
ライム、青リンゴの若々しい香り。ほのかな花の香りと、リースリングに特有の石油香も感じられる。フレッシュで豊富な酸と、リンゴのような果実味が感じられる。引き締まった味わいのワイン。イーデン ヴァレーの代表的な品種リースリング、その特長を十分に感じさせる一本です。

よろしくお願いいたします。
寒い日が続きますので暖かい話でもしてみます。
イスラエルというとみなさんは何を想像されるでしょうか。
ユダヤの国、パレスチナ、イスラムとの対立、キリスト教、世界三大宗教の起源、エルサレムなどがあるかと思います
しかし、ワイン造りについても起源の一つとされています。旧約聖書にも記される紀元前2000年前にはワイン造りが発達し、ヨーロッパ、ギリシャにワイン造りを伝えたルーツの一つにあたる地域と言われます。
地理的に見ても地中海沿岸、地中海性気候の温暖な気候ですが、イスラエル北部のぶどう産地は水利の豊かなゴラン高原、ガリレーはかなり標高が高く、冷涼でぶどう造りに向いていて、キブツも多く農業が盛んです。また、南部の死海より南、エジプト国境のネゲヴ砂漠でも灌漑の発達で昼夜の温度差を利用してぶどう造りが行われています。
7世紀のイスラム征服でワイン造りが1200年ほどストップしますが、その後1848年にワイン造りが再開されて以来、シャトーラフィットロートシルトのエドモン・ド・ロートシルト氏のシャトー参画などもありました。
当初はユダヤ教徒向け、コーシャワインや聖餐用の甘口ワインを造っていましたが、1990年代以降、方向転換が行われました。7世紀にイスラエルの地場品種はイスラムによって絶滅したと言われ、その後、気候区分から南仏品種が導入されていましたが近代は、カベルネソーヴィニョン、シャルドネ、メルロなどの国際品種が入り、ワインも洗練された味わいに展開していきます。世界各地で修行した醸造家たちが集まり、様々な味わいのワインが作られるようになってきました。当初はヴァラエタル(品種)の味わいが顕著なワインが多かったのですが、近年は様々なスタイルが作りだされ期待ができる地域となっています。

今回おすすめするのはユダヤ屈指の名家モンテフィオーレ家が2010年に創設したブティック・ワイナリーです。「イスラエル建国の父」モーゼス・モンテフィオーレ氏の誕生150周年を記念し、その子孫たちが創設したワイナリーです。
 モンテフィオーレの葡萄畑は、旧約聖書の時代より葡萄が育てられていたと言われるジュデアン・ヒルズにあります。高品質なワインを生み出すと注目を集めているエリア。 ワインはエレガントでバランスの良いスタイル。最高級ワインの「ケレム・モシュ」は、「上品なワインで、驚くほどの優雅さと素晴らしいテクスチャー、沢山の魅力を備えている」と評価されています。
モーゼス氏はラフィット・ロートシルトのバロン・ジェームス・ド・ロスチャイルド氏やムートン・ロートシルトのバロン・ナサニール・ド・ロスチャイルド氏とは親戚にあたる人物。そして彼らの造るワインはコーシャ認定を受けています。コーシャとはユダヤ教で定める食べ物に関する規定。ユダヤ教の資格を持ったラバイ(ユダヤ教の指導者)が製造工程をその目で確かめ、ユダヤ教の教義に従った安全な食品であると認定し認定書を発行、認定を受けた食品はその認定マークやロゴをパッケージに表示することが出来ます。

※モンテフィオーレ レッド 
マルベック34 % シラー33 % プティ・シラー33 % 
¥2,550(税抜)
フルーティーな味わい。絹のようなストラクチャーが感じられ、後味はすっきりとしている。マルベックのしっかりとした果実味とシラーのスパイシーさ、プティ・シラーの力強さ、地中海のハーブやイスラエルに降り注ぐ日光の暖かさが感じられます。

※モンテフィオーレ ケレム モシュ
カべルネ・ソーヴィニヨン60 % プティ・ヴェルド34 % シラー6 % 
¥5,950(税抜)
ブラックベリーやプラム、ブラックリコリスのアロマ、スミレのヒント、スモーキーな香り。味わいはイタリアのシラーを思わせるスタイルで、クラシックな味わいが表現されている。こなれたタンニンとバランスの良い酸が感じられ、余韻は長い。シラーは中東が起源であると言われており、ジュデアン・ヒルズでの栽培には適しています。

よろしくお願いいたします。
多くのワインはぶどうの収穫年がそのワインのヴィンテージとして記載されています。
つまり、ワインの生まれ年であります。
筆者はぶどうの実が摘まれてから私たちのテーブルの上でグラスに注がれるまでをよく人生に例えます。葡萄が育った年の天候、栽培家による育成、収穫後の醸造、熟成、瓶詰め、出荷は人生における成長期、飲み手による購入、保存、抜栓、グラスに注ぐ、味わうはまさに人生の成熟期。
自分の人生をワインに重ね合わせてみるのも楽しいと思います。
そして、私たちはそんな自分だけのヴィンテージのワインを探してお届けするお手伝いをします。
具体的な商品はサイトには掲載しませんが、ご希望のヴィンテージをメールで送信して頂きますと、(タイトルはヴィンテージワイン希望と記載してください)該当のヴィンテージワインをご提案いたします。
商品のご購入前にはワインボトルの外見の画像をあらかじめ送信いたしますので、液面の高さ、色調、ラベル、キャップシール等、状態をご確認頂いてからの安心できるご購入システムです。ただし、古酒の性質上、一度ご購入頂いたワインの返品はお断りいただいております。事前のご確認とご検討を十分に行って頂くことをお勧めいたします。

古くは1900年代前半から最新は南半球では2015年のワインがリリースされていますので、1歳から100歳くらいまでの方々には何かのご提案ができると思います。
誕生日、記念日にちょっとぜいたくなヴィンテージワインをテーブルに置いて、大切な人と話を咲かせてみませんか。

お問い合わせはこちらから
aquavitae@xpost.plala.or.jp

よろしくお願いいたします。

Wine Shop Aqua Vitae
店長
河合
2016年2月15日 第百五十八回配信
今日のニュースを見ていましたら、ラグビーワールドカップを盛り上げてくれた日本代表の五郎丸歩選手がフランスリーグ、TOP14のトゥーロンと2年契約をしたとの記事を目にしました。名前も似ているので気になりました。
RC Toulonnais (トゥーロン)は1908年に設立されたラグビークラブでフランス代表に多くのプレーヤーを送り出した歴史的あるクラブで、筆者もトゥーロンと対戦経験もあるので語ることは多くありますが今回はワインのコラムなのでそちらを中心に書いてみます。
トゥーロンの町は海軍基地として成り立ってきた町です。
ヴィクトル・ユゴーの「レ・ミゼラブル」で主人公のジャン・バルジャンが刑務所に幽閉され、船のドッグで作業するシーンがありましたがまさにその場面がトゥーロンなのです。
食についていうなら、マルセイユとニースの間に位置しているプロヴァンス地方なので料理は、オリーブオイルで焼いた魚に、トマトやラタトゥイユ(野菜の煮込み)や、ゆでたコメなどが付け合わせられている、これがプロヴァンス風です。
山が海にせり出す地形でそこで取れるハーブ、オリーブオイル、魚の料理が素晴らしい。
そこに合わせたいおすすめワインは
バニョール カシ ロゼ
バニョール カシ ブラン
ベギュド バンドール ルージュ
http://aquavitae.ocnk.net/product-list/45

ちょっと、イタリアを感じるラテンの料理とお手軽に楽しめるプロヴァンスワインのマリアージュを春に楽しんでいただきたいと思います。
よろしくお願いいたします。


ワインの味わいを決定するブレンドはオーナーと醸造長たち少数で決定されるものです。
つまり、その人たちの嗜好、味覚、食の経験によるところで味が決定してしまいます。
筆者がバックパックでいろいろな地域を回っているとき不思議な体験をしました。
モロッコ、チュニジア、トルコなどイスラム教圏の国を旅する時に予備知識としてその戒律について知る必要があると思い、いろいろ調べていました。当然、イスラムではハラームと言われる飲酒は禁じられています
しかしながら実際に当地を訪れてみるとその考え方については様々な対応がありました。
戒律や建前では飲酒は大罪とされていますが、歴史をさかのぼるとイスラム法以前は普通に飲酒があった歴史がありますし、信仰やクルアーンの解釈にも人によって違いました。

私がイスラム教圏の町を乗り物で移動していると、同じ方向に行く人と知り合いになりました。その人がカフェに行こうと言ってくるので、ついていきました。
そうすると、その人は、カフェで「今日は暑いから、冷たいビールかワインを飲もう」と言いだしました。私はちょっと不思議な気がしました。イスラムでも普通にアルコールを飲むのだなあ、と。
そうしてカフェの店長にアルコールのオーダーをすると、その店長はオープンカフェのシートから窓もない小部屋を案内してくれて、「ここで飲んでくれ」と言いました。
私たちはその何もない小部屋で悪いことをしているかのような意識の中、アルコールを飲んだという不思議な体験をしました。
やはり、表立ってアルコールを飲むのはイメージが良くないようですが、実際は普通に飲まれているのが良く分かりました。
帰国してからいろいろ調べてみるとイスラム原理主義の考え方にほど遠い地域、例えばトルコ、モロッコ、チュニジア、バルカン半島の旧ユーゴ圏の国はヨーロッパスタイルの食事で普通にワインも飲んでいるし、中央アジアの国々の人々もハードリカーを飲んでいるのを目にします。
そういった地域のワインはやはり、イスラム圏のスパイシーな味わいの肉料理に合うブレンドになっているイメージがあります。

そんなイメージのワインは
クロアチアの
イロチュキ ポドゥルミ カピストラン ツルニ セレクテッド 2013 (赤)http://aquavitae.ocnk.net/product/39

ハンガリーの
パンノンハルミ アパーチャーギ ピンツェーセト パンノンハルミ トリコシュ レッド 2013 (赤)
http://aquavitae.ocnk.net/product/41

がおすすめです。

その後も興味を持っていろいろな資料を読み進めていくと、
イスラム教において酒が禁じられているにはあくまで現世においてであり、天国ではむしろ飲酒が讃えられていることから、神秘主義詩などでは酒への称賛が詠まれているが、それらは文字通りの酒への賛美ではなく、真の意味は神への称賛だとされる。
とあるようです。

スペインでもイスラムがイベリア半島を支配していた時代にぶどうの樹を抜いたとされていますが、実際には全て撤去されていたわけではなく、そのままにされていたぶどうの樹もあったようです。

また、戒律が厳しいとされるイランでも歴史的に見てペルシアは飲酒が盛んであり、酒をうたった多くの神秘主義詩があるほか、国民詩人、オマル・ハイヤームの四行詩、ルバイヤートは世俗的立場から飲酒の享楽をうたっています。
そんなルバイヤートのワインもございます。
http://aquavitae.ocnk.net/product-list/46

結論としておいしいものは世界のどの地域でも楽しまれているのだなあと実感した次第です。

よろしくお願いいたします。
2016年2月8日 第百五十六回配信
オーストラリアワインを扱うことになりました。これまではヨーロッパ主体の品揃えでしたがいろいろリクエストもあり、オーストラリアワインも新しいアイテムをそろえてみることにしました。オーストラリアワインと言っても大きな大陸ですからどこから扱うか考えてみました。
オーストラリア大陸全体の割合から見たらブドウ産地はほんの数パーセントくらいです。
しかし、多様な気候区分のみならず、オーストラリアのワイン産地の特色は人種にあるといってもいいくらい、移民の歴史とそのスタイルが密着しているといってもいいでしょう。
実際に滞在してみると、イギリス人文化圏、ドイツ人文化圏、イタリア人文化圏、スペイン人文化圏など細かくコミュニティーが分かれていますのでそのコミュニティーの特色が良く出ているように思えます。
そんな多様なアイテムの中でやはり基本の古い歴史のある生産者から選んでみました。
時代の流れがあってもポリシーの変わらない生産者たちです。
オーストラリアワインは基本、コモンウェルス(元の英国領)ですからロンドン向けのマーケットをにらんで造られたワインスタイルからスタートしています。
そこに様々な移民が入り、それぞれが好きな味わいを作り上げてきました。
近年はほかのニューワールドに押されがちなオーストラリアワインですが、二百数十年の歴史の中で守り続けてきたスタイルを再考してみるとまた新しい発見があるはずです。

その中でお買い求めやすい価格帯で土地と歴史の味を感じるスタイルのワインをピックアップしてみました。

aus-mcv-0001 ダーレンベルグ・フットボルト・シラーズ S'12
http://aquavitae.ocnk.net/product/389
aus-tas-0001 デヴィルズ・コーナー・ピノ・ノワール S'14
http://aquavitae.ocnk.net/product/390
aus-tas-0002 デヴィルズ・コーナー・リースリング S'15
http://aquavitae.ocnk.net/product/391
aus-vic-0003 タービルク・タワー・シラーズ S'13
http://aquavitae.ocnk.net/product/392
aus-vic-0004 イエリング・ステーション・リトル・イエリング・ピノ・ノワール S'14
http://aquavitae.ocnk.net/product/393

是非お試しください。
よろしくお願いいたします。